花散る里の病棟
- コロナ禍 (64)
※タグの編集はログイン後行えます
【この小説が収録されている参考書籍】 |
■報告関係 ※気になる点がありましたらお知らせください。 |
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点0.00pt |
花散る里の病棟の総合評価:
■スポンサードリンク
サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
現在レビューがありません
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
とても状態は良く満足しています | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
本屋さん大賞の候補になっていたので 手に取った。 親子四代医者の家系の物語である。きっと 恵まれた家庭に育った 優秀な者たちのストーリーなんだろうなと思っていたが、全く違った。とても胸を打つ 連作である。そして 作者の帚木さんのご年齢を知って、この作品を書く力量 たるや 相当なものだな と驚いた。初代の曽祖父から 4代目 の息子にいたる、それぞれの代の、医師としての苦しみ 悲しみ大変さが詳細に綴られており、どの章にも思わず涙腺が緩むところがある。特に「兵站病院」「胎を堕ろす」の章はあらためて 戦争のむごたらしさをこれでもかと提示し胸が痛い。読者である私達はそれを脳裏に焼きつけておこう。だから戦争は嫌なんだと。戦争だけではなく 新型 コロナウイルス 蔓延で病院や医師の機能が崩壊寸前になった「パンデミック」の章や、アメリカに留学した時に経験した、健康保険の無い国アメリカの貧困者と病まいの現状を綴った「歩く死者」など、どれにも医師でありながら病の者を助けられない、見殺しにしなければならない状況があり、淡々と書かれた文章のなかにその懊悩が読み取れる。 初代から四代目のどの医師にも、町医者としての庶民目線の温かい眼差しがある。患者の話をとても良く聴いてくれる。3分間診療ではない こんなお医者さんが存在していてくれるなら、私も是非 診てもらいたい。要所要所で織り込まれた数句の俳句がとてもいい。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
非常にいい状態でした。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
この数年は宇宙、自然科学や歴史書などを主に読み、小説は殆ど読まなくなりました。 どの小説も小話の繰り返しのように思えて、感動することが少なくなってきました。 「国銅」以降のこの方の小説はすべて読んでいます。 特に心躍ることはないのですが、安心感のある小説家だと思います。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
自らも医師である著者による4代続きつつある「町医者家系」を描いた短編連作。昭和戦前からコロナ禍の現代までの医学・医療・社会の状況を精緻に描きつつ「町医者の矜持」が表現される。「町医者」を可能とする原稿制度と米国の医療制度との比較までなされる。とても行き届いていて面白い。特に3代目が医師会の勉強会で講演する内容などそれだけで読んでも面白い。このように書き出してみてわかるように本作品の内容は濃い。内容の濃さ=事項を提示する詳細・該博さに対して本作品について情緒的なインパクトはあまり感じない。感心で面白いけれど「へえそうか」と読み終えてしまった。「町医者」あるいは医学・医療や社会そのものに対して著者があまり屈託・葛藤していなそうと思うのは不遜だろうか。もちろん「町医者っていいだろ」という本作に「町医者っていいのか」を求めるのが間違いなのかもしれない。 それでも最近筆者が読んだ「〈反延命〉主義の時代:安楽死・透析中止・トリアージ」小松 美彦 (著), 市野川 容孝 (著), 堀江 宗正 (著), & 3 その他 現代書館 の議論を持ってくると、「救急の教授」の言い分は〈反延命〉主義の範疇ではないか。あくまでも患者の都合に即して医療者は自己正当化するべきであろう。「黒タグ」は助からない患者を放置するのではなく、あくまでも生命維持に無益な侵襲の回避を目的とするべきではないか。 | ||||
| ||||
|
その他、Amazon書評・レビューが 10件あります。
Amazon書評・レビューを見る
■スポンサードリンク
|
|