カシスの舞い

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種別
長編
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あらすじ

1986年11月27日 カシスの舞い (新潮文庫)

分裂病と覚醒剤中毒の治療・研究に成果をあげている南仏、マルセイユの大学病院で首なし死体がみつかった。だが被害者とおぼしき元患者のカルテ、レントゲン写真は消えていた。疑惑を抱き、調査を始めた日本人内勤医水野の周囲で次々に起こる不可解な事件。暗号名〈カシスの舞い〉の意味するものは―。そして脳研究所で行なわれている実験とは―。戦慄の科学サスペンス。(「BOOK」データベースより)

評判

カシスの舞いの評価:

0.00/10点 レビュー 0件。 B ランク

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カシスの舞いの総合評価:

8.29/10点 レビュー 7件。

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No.7
(4pt)

40年ぶりに再読しました。情念の合流点、カシス("Cassis")

40年ぶりに再読しました。
 あの頃「白い夏の墓標」で鮮烈なデビューを飾った作者の次か、次の作品だったのではなかったか?
 先日、パリ・オリンピックがきっかけで<マルセイユーパリ旅行>を実践、マルセイユ空港からエクス=アン=プロヴァンスを訪れ、翌日或る人の提案でカシス"Cassis"へ行くことが決まった瞬間、カシス・ソーダではなく(笑)、この作品のことを速攻思い出しました。それほど思い出深い小説だったからなのかもしれません。そして、旧作を読み返すことがほとんどない私にとって逆に訪れたカシスを再読すべくこの小説をもう一度読んでみることにしました。
 マルセイユの大学病院が舞台。そこで首なし死体が発見されますが、被害者とおぼしき元患者のカルテが消えてしまっています。疑惑を抱いた日本人精神科医の水野はそれとなく調査を始めますが、疑惑はより深い<陰謀>へと直結していました。その静かに忍び寄るサスペンス。1981年の法王狙撃事件が大いなる引鉄になったのか?ミストラル。サンシャルル駅。旧港。ノートルダム・ド・ラ・ギャルド・バジリカ聖堂。カナイユ岬。フレンチ・コネクション。私にとってのマルセイユ・キー・ワードが渦巻く中、主人公・水野とその恋人・シモーヌとの道行は、崖とカランクと呼ばれる保護された入江を持つ港町、カシスへと辿り着きます。
 精神科医でもある帚木蓬生が熟知する世界の広がりがその後の「依存症」に纏わる著作へと継承されていくわけですが、一つ間違えば絵空事と捉えられ兼ねない危うい素材であるにも関わらず緻密に構築された事件の全容は、四十年後でも色褪せない堅固さを持ち合わせています。
 サスペンス・スリラーですからそのディティールを書き留めることは叶いませんが、三点だけ主張しておきたいと思います。
 一点目は、これが書かれた時代、これほどの筆力でフランス、マルセイユ、カシスを描写できる作者がいたことに驚きを禁じ得ない。
 二点目は、水野とシモーヌの道行の舞台でもあるカシスがまるで透明度の高いその海の青さのように描写されていること。
 そして、主人公・水野のレーゾン・デートル。彼の振る舞いの清冽さは、海外において己がアイデンティティを確立させながら生きようとする人々への何ものにも代え難い<岩>となり得るのではと思わせます。
 世界は時間も距離も超えて新しく繋がることができる。そんな<旅の歓び>もまた反芻できるようなとてもいい読書になりました。あのフレンチ・コネクションからカシス・コネクションへ。
 「マルセイユはやはり東洋とアフリカ、そして西洋の合流点」(54%部分)だった。カシスが情念の合流点であるのと同じように。
 ◻︎「カシスの舞い」(帚木蓬生 新潮社) 2024/8/31。
カシスの舞い (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: カシスの舞い (新潮文庫)より
4101288038
No.6
(4pt)

40年ぶりに再読しました。情念の合流点、カシス("Cassis")

40年ぶりに再読しました。
 あの頃「白い夏の墓標」で鮮烈なデビューを飾った作者の次か、次の作品だったのではなかったか?
 先日、パリ・オリンピックがきっかけで<マルセイユーパリ旅行>を実践、マルセイユ空港からエクス=アン=プロヴァンスを訪れ、翌日或る人の提案でカシス"Cassis"へ行くことが決まった瞬間、カシス・ソーダではなく(笑)、この作品のことを速攻思い出しました。それほど思い出深い小説だったからなのかもしれません。そして、旧作を読み返すことがほとんどない私にとって逆に訪れたカシスを再読すべくこの小説をもう一度読んでみることにしました。
 マルセイユの大学病院が舞台。そこで首なし死体が発見されますが、被害者とおぼしき元患者のカルテが消えてしまっています。疑惑を抱いた日本人精神科医の水野はそれとなく調査を始めますが、疑惑はより深い<陰謀>へと直結していました。その静かに忍び寄るサスペンス。1981年の法王狙撃事件が大いなる引鉄になったのか?ミストラル。サンシャルル駅。旧港。ノートルダム・ド・ラ・ギャルド・バジリカ聖堂。カナイユ岬。フレンチ・コネクション。私にとってのマルセイユ・キー・ワードが渦巻く中、主人公・水野とその恋人・シモーヌとの道行は、崖とカランクと呼ばれる保護された入江を持つ港町、カシスへと辿り着きます。
 精神科医でもある帚木蓬生が熟知する世界の広がりがその後の「依存症」に纏わる著作へと継承されていくわけですが、一つ間違えば絵空事と捉えられ兼ねない危うい素材であるにも関わらず緻密に構築された事件の全容は、四十年後でも色褪せない堅固さを持ち合わせています。
 サスペンス・スリラーですからそのディティールを書き留めることは叶いませんが、三点だけ主張しておきたいと思います。
 一点目は、これが書かれた時代、これほどの筆力でフランス、マルセイユ、カシスを描写できる作者がいたことに驚きを禁じ得ない。
 二点目は、水野とシモーヌの道行の舞台でもあるカシスがまるで透明度の高いその海の青さのように描写されていること。
 そして、主人公・水野のレーゾン・デートル。彼の振る舞いの清冽さは、海外において己がアイデンティティを確立させながら生きようとする人々への何ものにも代え難い<岩>となり得るのではと思わせます。
 世界は時間も距離も超えて新しく繋がることができる。そんな<旅の歓び>もまた反芻できるようなとてもいい読書になりました。あのフレンチ・コネクションからカシス・コネクションへ。
 「マルセイユはやはり東洋とアフリカ、そして西洋の合流点」(54%部分)だった。カシスが情念の合流点であるのと同じように。
 ◻︎「カシスの舞い」(帚木蓬生 新潮社) 2024/8/31。
カシスの舞い Amazon書評・レビュー: カシスの舞いより
4103314036
No.5
(4pt)

良かった

マルセイユ?カシス、精神病院、研究、いろいろなテーマで描かれていて面白かった。研究、病院の描写では、このような事があるのだろうか?と思ってしまう。作者ならではの内容なのでは
カシスの舞い (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: カシスの舞い (新潮文庫)より
4101288038
No.4
(4pt)

良かった

マルセイユ?カシス、精神病院、研究、いろいろなテーマで描かれていて面白かった。研究、病院の描写では、このような事があるのだろうか?と思ってしまう。作者ならではの内容なのでは
カシスの舞い Amazon書評・レビュー: カシスの舞いより
4103314036
No.3
(4pt)

良かった

マルセイユ?カシス、精神病院、研究、いろいろなテーマで描かれていて面白かった。 研究、病院の描写では、このような事があるのだろうか?と思ってしまう。 作者ならではの内容なのでは
カシスの舞い (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: カシスの舞い (新潮文庫)より
4101288038

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