逃亡
- 柴田錬三郎賞受賞 (13)
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読んでいるうちに自分が逃亡者になったような錯覚さえ起きる。 史実に基づきよく書かれている。 小説というが、ほぼ実話ではないかと感じる。 戦争をテーマにした作品は多々あるが、これは敗戦後の憲兵の行動と心理が書かれています。 国家の行う戦争とは人々の人生そのものを狂わせてしまうことが良く分かった。 戦争にはこんな一面もあるということ、 戦争が終わったから「はい、おしまい」ではないということ。 戦争中のことは死ぬまで消えないということ。 戦争体験者の方たちの胸の内に思いを馳せています。 だからこそ、「二度と同じ過ちは繰り返しません」という非戦の誓いを 戦後生まれの私たちは肝に銘じなくてはいけない。 愚かな政府の利権や思惑に振り回されてはいけない。 戦争はゲームではないのだから。 若い人にもぜひ読んで頂きたい。 | ||||
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香港で軍諜報活動に従事していた憲兵守田は、敗戦による武装解除に先立ち逃亡。偽名を使い帰国するが、しだいに戦犯捜索の追手が迫る。『笹まくら』(丸谷才一)にも似た戦前と戦後社会を繋ぐ恐怖。 | ||||
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何人もの人間を殺した憲兵守田。だが敗戦を境に、長い逃亡を経てスガモに収容されるうちに、天皇は戦争責任を問うに値しない人間として見定める一方で、自分は戦犯としての責任を受容する心境に。 | ||||
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体裁もよく、一気に読み進めました。 | ||||
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良い読書体験だった。戦争関連本100冊以上読んで、ある程度の基礎知識はあるつもりだが、 憲兵側からの視点は初めてだった。 兵士からも民間人からも恐れられる陸軍憲兵隊の特高課であった守田軍曹の逃亡劇。 香港で、抗日分子の摘発や、軍の機密情報を敵国に流す間諜を逮捕し虐待行為を行なっていた。 (機密情報が漏れると、輸送船等が敵の水雷により、多くの被害が出た) 特高憲兵の中には、上手に立ち回り、権力を振りかざした小狡い人間も多くいただろうが、 本書に出てくる憲兵達は、愚直に職務を全うし、戦後も結びつきが強い。 作者の父がモデルではないかと言われてるだけに、熱い思いが読み手にも伝わってくる。 「一人一人が、死んでいった諸々の同胞を忘れないというのが本筋ではありませんか」p485 「国が見放そうが、天皇が見放そうが、諦めてはいかん」p495 「天皇にとっても、臣民など初めから存在しなかった。だからこそ、幾百万の国民の犠牲にも 耐えられたし、敗戦後戦犯が陸族と生まれても、それに言及さえしなかった」p501 独房の孤独の中、過去を振り返り、守田は任務とはいえ自分の殺人行為を深く悔恨し、 自分のやったことは死刑に値するとの心境に至る。 今の平和は、私たちの力ではなく、先人たちが遺してくれたもの。 戦争で犠牲となった多くの命に思いを馳せたい。 | ||||
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