浄夜
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花村萬月は、どうしようもない下劣な人間を描き、それを高貴なものとして捉える逆説的作法をもって読者に思考させる稀有な作家だ。だから読者を選ぶ、ベストセラーにならない、だが本物である。リアリティがないのが逆にリアルなのである。 過食嘔吐を繰り返す小説家志望の弥生と、小説家になれなかった文芸編集者桐島のパートが交互に続く。弥生のパートは、真実と虚構がないまぜになっており、信頼性のなさ、現実と妄想の曖昧さが強調される。弥生自身、自己愛と自己顕示欲の塊、つまり小説家の象徴であろう。一方桐島のパートは、現実のみが強調される。自己愛に躓き自己否定に疲れ、現実の編集者という仕事とセックスに憑りつかれている。 「小説というものは習うもんじゃない」というのが結論である。 こういう作品を読むと、もう普通の青春小説やベストセラ小説など読めなくなる。残るのは純文学か海外小説、あるいは詩であろう。 問題作に違いないが、小説の本質を理解せず、何も考えずただ消費するだけの我々のほうが問題のような気がする。衝撃を受けまくった。 | ||||
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オイラにとって、花村満月の作品を読むのは二作目でした。(最初は二進法の犬) 「この人に、ハズレはナイな」と二作目にして確信してしまった。 誰にでもある、Sの面とMの面がチェンジしたりするのが非常に面白い。 過食嘔吐してる様な女を知っているので、そいつにダブらせて読んでしまって、面白さ二倍。 編集者の、どこか臆病な雰囲気もオイラに似ていて面白さ三倍。 【読み出すと、本を閉じさせなくさせる魔力】を持った作家さんだと思います。 | ||||
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「純」文学とはこの本の事だ!読みやすくて、おもしろい。この値段なら安い買いものだ。俺はおそらくこの本を又読む。それは何故か、日本語、漢字、表現、知識、価値観、なにより人間を知ることができる。俺は、この人のような小説を書くことは一生できないだろう。しかし、学習はできる。もう一つ気になったのが、6年かけ執筆している。客観的に考えて長すぎるのではないか。花村萬月恐るべし。 | ||||
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やっぱり花村萬月はすばらしい。もう大好きです。ファンは必ず読みなさい。小説家を目指す人も必読です。損はしません。 | ||||
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花村萬月は優しい。読み終わった後にそう思いました。彼のHPを見てる人なら、そう思うんじゃないでしょうか。日頃から彼の言っている、小説の表現についてが、この本の中で詳しく書かれているようなものですから。かと言って、「小説の書き方」本ではないです。自意識、羞恥心、サディズム、マゾヒズム…いつもながら夢中になって読んでしまいました。私は第一部の方が好きですが、とくに主人公の宮島弥生が嘔吐する場面が印象的です。『浄夜』とは、よくぞ名づけたといった感じです。考えさせられるハッピーエンドが心地よいです。 | ||||
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