ゴッド・ブレイス物語
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花村萬月さんの作品は、性や暴力に垣間見える不器用な男女の愛が印象的である。『ゴッド・ブレイス物語』は著者のデビュー作で、過激さはまだまだなりを潜めているものの、もどかしいぐらいの愛が漂っている。 ライブバンド”ゴッド・ブレイス”を率いるシンガー 朝子は、芸能プロダクションの社長の依頼を受け、メンバーのヨシタケ、タツミ、カワサキ(そしてカワサキの息子健)とともに京都へ向かう。超高級クラブでのライブ。ギャラは最高で長期の仕事だ。ところが、現地について見ると欲しいのはバンドだけだという。しかもギャラは既に前払いされていた。騙された朝子は契約期間中、ホステスとして働き、バンド・メンバーはクラブのシンガーのバック・バンドとして演奏をするはめに ・・・ 芸能プロダクション社長の原田のやさぐれ感、クラブのオーナ タカクラの粗暴な優しさ等、その後の著者の作品の男性キャラクターに通低するものがある。 ただ働きも同然で自分たちの音楽すら演奏できない”ゴッド・ブレイス”。トラブル続きで、メンバー間に軋轢が生じ始める。様々な問題を乗り越えてバンドとして成長していく姿が描かれている。音楽ものの王道ではあるのだが、個性豊かな男女(と男男!)の恋愛がストーリーを盛り上げてくれる。クライマックスの雨の中のライブシーンは鳥肌ものだ。著者の音楽に対するアツイ思いが伝わってくる。 なんといっても、主役の朝子が魅力的なんだよなぁ。 同時収録の「タチカワベース・ドラッグスター」は、米軍の立川基地でドラック・レースに情熱を傾ける青年を描いた作品。日本の中の異国感が新鮮な短編である。 | ||||
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解説の坂東齢人さんは「こんな作家と巡り合えた本読みは、本当に幸福である」と大絶賛しているが、この一冊に関しては、それほどのものではない。 主人公のボーカリスト・19歳の朝子はバンドのメンバーはじめ、周辺の多くの人物たちと関係を持っている。 花村さんが青春時代を過ごした70年代ならこういうのもあったのかもしれないけど、今の女性ボーカルのバンドの大部分はここまで乱れていない。もっと音楽とバンドを、メンバー間のつながりを大事にしていると思う。 メンバーが愛しいから、つながりを大切にしているからこそ関係を持つのだと言うなら、それは詭弁。狭義の愛とか貞操とか、そういった問題じゃなく、こんなことしたら紅一点のバンドは簡単に崩壊する。 この話が書かれた80年代後半でさえ、こういった「SEX, DRAG, ROCK&ROLL」はポーズで、実践はしていないバンドが多かったと思う。 バンドを取り巻く環境と登場人物たちがあまりにもヤクザすぎて、今の時代のバンド感ではピンとこない。 本筋とは関係ないが、関西人が大嫌いという朝子のセリフが、鑑定団の司会者を連想させ笑った。以下引用。 「こっちではどうか知らないけど、東京では夜中のトーク番組で、京都出身の漫才師の片割れが偉そうに人生論たれて、ゲストに喋らせないの。すごく嫌味です」。 表題作の他に一遍、ごく短い作品「タチカワベース・ドラッグスター」が収録されている。 今はなき立川基地を舞台にした短編で、最後のセリフがいい。 「タチカワベース、なくなるんだって」 「どうなるんだ? 基地の跡は」 「昭和を記念する公園になるんだって。昭和記念公園よ」 「記念するって、昭和なんか記念してどうするんだよ」 | ||||
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新人にしては完成されています。 その後、芥川賞をとったゲルマニウムの夜に出てくる要素がすべて詰まっています。 最後のライブシーンは物足りなかったですね。 でも一読して作者の才能を感じました。 | ||||
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渋谷ルシファーの前作 朝子の物語 こんな人とのかかわり方があるんだな 漫画劇画の変換小説 あまり書く事は思いつかない Vシネマのストーリーとしてはいいのかな | ||||
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最後のライブ部分は確かにものすごくいきいきとかけてるし、主人公の女の魅力も十分伝わってくる。まぁ、退廃的で暴力描写の作家のデビュー作なんで、こんなもんかな、と。僕の愛せるタイプの小説ではない、と。 | ||||
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