「どうでもいい。何もかんもどうでもいい。

館長が悪質な詐欺にひっかかり、ヤクザに引き渡しを要求されたO老人ホーム。

新宿・歌舞伎町のラブホテルのフロントに立つ本杉高志は、奇妙な成り行きから十八歳の少女菊岡理絵と同居を始めた。

日本ホラー小説大賞、山本周五郎賞受賞作、待望の文庫化！ 岡山の遊郭で醜い女郎が客に自分の身の上を語り始める。

若き考古学者・葦原志津夫は、前代未聞の土偶を発見したとの報を受け、茨城県・石上遺跡へと向かった。

謎のヴェールに包まれた邪馬台国の真の姿とは?古代人はなぜ、蛇を神と崇め、円錐形の山を「神の火の山=カムナビ山」と呼んだのか。

1991年、夏。

スクールバスの行方は依然として分からない。何の進展もないまま1日が過ぎた。

障害児を乗せたスクールバスがのっ取られた。

扉を通じて中間世界のローランドたちに合流したジェイク。

島での連続殺人、各現場に残された『バベルの塔』の絵―。

けだるくて退屈な夏休みのある日、高校生の僕は、友人の紹介で風変わりな少女・アキ子と出会い、そして彼女に惹かれていった―未来への不安、焦燥感、同級生の死、切ない恋心。

十五年前に家を出たままの親父が死んで、大学三年のぼく・礼司に残されたのは、二匹の蝶と、「妹」と名乗る女の子・季里子。

1908年、中央シベリアの奥地ツングースで、謎の大爆発が発生。

最後の探偵作家と言われた横溝正史のデビュー作は、大正十(1921)年四月、『新青年』に発表した「恐ろしき四月馬鹿」だった。

2010年、急増するインターネット犯罪に対処するため、FBI内に特捜隊「ネットフォース」が設立された。

妻が失踪した!新鋭建築家・隅田にとってそれはあまりに突然の出来事だった。まして知る由もなかった。

「私を殺していただきたいのです」―大富豪・千住忠高の晩餐に招待された四人の男は、千住のとんでもない頼みに呆然とした。

浅見光彦が淡路島の寺で出会った製薬会社の営業マンが刺殺された。

北アルプスを縦走中、雪盲に罹った魚住晋一は、草野夕子と名乗る若い女性に助けられた。

奈良から柳生村に通じる滝坂の道にある首切り地蔵が何者かに盗み出され、その跡に首を切断された男の死体が磔にされていた。

拳銃使いローランドは、新しい二人の仲間、車椅子のスザンナと麻薬の運び屋だったエディとともに暗黒の塔への旅を続ける。

1958年のNY。元CIAの腕利き工作員ウォルターは、欧州から愛するマンハッタンに帰ってきた。

群馬、新潟間を結ぶ世界最長の谷川トンネル坑内で、核燃料輸送トラックを先導する県警パトカーが、横転したタンクローリーに激突、さらに車数台が玉突き衝突して炎上した。

真夜中に家に忍び込んできた強盗。不意に発砲され、家主のリチャード・デインは男を射殺してしまう。

堕天使!堕天使!この稀代の怪人は一挙に男女十数名を惨殺し、日本各地に花嫁衣裳の死体をバラ撤いた。

その二人の男たちは皮膚の皺の寄り方すら寸分違わなかった…。双生児として宿命を授かった男が考えに考え抜いた完全犯罪。

多重の謎と驚愕の真相。これぞミステリの醍醐味。

中央サウンドの戸田琢二は、テレビやラジオなどのBGMに使用するための、代表的な「日本の風」の音が欲しいという依頼を受け、京都の竹林を吹き抜ける風、鳥取砂丘に風紋を作る風を録音した。

華麗なる論理パズルの誕生。同期会が催された山荘で3日3晩に3人のメンバーが絞殺された。

新橋の老舗蕎麦屋の若女将、倉橋日登美が直面した信じられない現実―。父と夫と長男が、住み込みの少年に惨殺されたのだ。

昼はピエロに扮装して子供たちを喜ばせながら、夜は少年を次々に襲う青年実業家。

かつて殺し屋集団として名を馳せた、超過激な山瀬組の元幹部たちが、元組長の山瀬の呼びかけに応え、三十余年ぶりに再会した。

ラーメンの屋台を引いている権兵衛老人の元に、一人の外国人少女が助けを求めた。暴力団の“般若組”から逃げてきたらしい。

北海道室蘭市の南端にある地球岬―高校三年生の夏、寺西雅也はそこでバンド仲間の学友を殺した。

鬼の営業部長と恐れられる今泉謙作がハマった趣味はインターネット上でいい女を演じること!姿も声も隠したサイバー世界で23歳の美人秘書「松本リカ」になりきる快感を覚えた彼は、ホームページに集うネクラな男たちを毎日からかって楽しんでいた。

騙す、騙される、また欺く。広大な大陸と海原を貫き、歴史の時を刻もうとした、疾走する情熱、凄絶な正体。

咆吼する凶獣。夜の子供たちの遊戯。

ある日、中学校に仮面をかぶった生徒が登校した。驚いた教師は、仮面をとるよう説得するが、少年ははずさない。

「私にとって、これはまさに大魔術としかいえません」アイデア商品「省エネ装置」を開発して、戦後莫大な富を得た沖縄出身の起業家慶良間盛昇は、隠していた富のすべてを忽然と失ってしまう。

天国から「地上研修」に来ている天使のマリと、地獄から「成績不良」で叩き出された悪魔・黒犬のポチ。

謹め先が倒産し、故郷に戻った唯木緑は、幼なじみの田中紀之と婚約した。

米軍の支配下にある小さな無人島で、白骨が五体発見された。

中国大陸の奥深く、黄河の源流、ゴビ砂漠の彼方にあるといわれている、伝説の神の地“崑崙”。

「わたし、本当に今幸せなのよ。これ以上、何もいらないの。

奈美の飼い犬、マッハが散歩中に指輪をくわえてきた。マッハに導かれた場所には、ひよこが生き理めにされていた。

現代の日本に信じられない名前のバス停が実在する。

「無数の白い蝶たちが漆黒の闇の中で、舞い続ける…」―1979年、僕こと「シノ」は大学三年生の秋、密室状態の隣の部屋から突然女の悲鳴を聞いた。

「夫は吸血鬼かもしれない」―マタニティ雑誌「プレマム」編集部の布施乃理子あてに不審な手紙が届いた。

崇徳上皇を取材する浅見光彦は崇道神社で一人の女性と出会った。彼女は現像前のフィルムを浅見に託し姿を消してしまった。

拳銃は要らない―。同情は敵―。

古代、インド=ヨーロッパ人が崇拝していた神にちなんで名づけられた、最新鋭の原子力発電所―火神「アグニ」。

所有者に富と名声をもたらすといわれる伝説のルビー「マンダレーの夕日」。

二十二世紀、火星で驚くべき発見がされた。

両親を失った少年が復讐のために、日本最大の暴力団の組長を狙撃し逃走したことで、全国的なやくざ戦争が始まった。

老作家と妻は、旅行中嵐に遭い、イギリスの小さな漁村に避難した。

落ちぶれた奇術師・楓七郎は、かつての仲間から仕事の依頼を受けた。

信濃追分駅のほど近くで、人形やアクセサリーを売る店をひとり営む丸岡一枝。

“金輪際口をききたいとも思わなかった”相棒ケルプがまたしてもドートマンダーに“計画”を持ち込んだ。今回はずばり、誘拐。

窃盗の現行犯で囚われていたドートマンダーの元に敏腕弁護士が現れる。無罪と引き換えに仕事を請けろ、という。

古都ボストンに探偵事務所を構えるパトリックとアンジー。彼らのもとに二人の上院議員から依頼が舞い込んだ。

海兵隊あがりの冴えない泥棒ティム・カーニーは、服役中の刑務所で正当防衛のためにヘルズエンジェルズの男を殺し、塀の中にいながら命を狙われる身となった。

火星の迷宮へようこそ。ゲームは開始された…。

サラリーマンの利根貞男のところに、大学時代の友人・野川卓也が訪ねてきた。

弟切草…その花言葉は『復讐』。ゲームデザイナーの公平は、恋人奈美とのドライブで山中、事故に遭う。

岩手の実家の土蔵から“雪舟”と署名の入った山水画の掛け軸を発見した大学生の広田。

東京郊外のK市にある、聖テレサ医大病院老人病棟の痴呆患者・伊藤道子が行方不明になった。

赤ん坊の頃、香港で航空機事故に遭い両親を失った高岡千佳子。

恐怖小説を執筆中に身の周りで頻発する怪現象、現代日本人の心の奥底に見え隠れする土俗神への信仰心、古都から漂うミステリアスな魔力、異国の地での神秘あふれる体験やそこで人々をとらえてやまぬ神話や伝説…。

片山家では、大学受験のために上京した高校生・温水さゆりを居候させることになった。

大学生・柱田真一はある日、反故紙の中から樋口一葉の遺稿らしき紙片を見つける。

核燃料の取長で鳥取県を訪れた浅見光彦は、小泉八雲がかつて“地獄”と形容した宿で美人異父姉妹と出会った。

玩具修理者は何でも直してくれる。独楽でも、凧でも、ラジコンカーでも…死んだ猫だって。

1975年、渋谷。ロックの熱狂が鳴り響く街に16歳のノンノはいた。

青いペイズリーの柄のチャイナ・ドレス、つば広の帽子、青いパンプスで着飾り、膝から下の美しい脚線を見せる謎の「上海レディ」…。

長野県高瀬湖畔の工事現場から人間の白骨と犬の骨が発見された。長野県警大町署から熊耳警部補、山岳警備隊員が出動。

八時ちょうどの「あずさ2号」で私は私はあなたから旅立ちます―狩人が歌う「あずさ2号」が大ヒットした1977年の4月、当時13歳だった朝比奈耕作少年は話題の特急「あずさ2号」に乗って旅に出た。

妻は化け物かもしれない。

新しい時代への意識を開くために、私たちはどう変われるのか、不安や疑いはどうしたら消えるのか―。

平成五年七月下旬に始まり、ひと夏かけて不気味に進行した挙句、九月十四日の深夜、ある悲劇と共に突如として終結した「小此木家霊魂殺人事件」。

人間の焼け焦げた骨と肉の塊が英陽女子大助教授日下部のマンションに投げ込まれた。

世田谷の閑静な住宅街にあるテニス・クラブで、白昼、女性の焼死事件が発生した。

戦争によってその将来を断たれたピアニスト・寺田武史。

バー「四番地」のマネージャー月岡哲郎は、久しぶりに出会った幼なじみの谷口怜悧男を店に雇い入れる。

重い心筋症に冒された玲香の心臓は、外科医である父の願いもむなしく寿命が尽きかけていた。

鳴沢多聞。

ある静かな夜、一人の老人がER(緊急救命室)の女医トービィのもとへ運び込まれた。

かつて存在し、そしてある日忽然と地上から消え失せてしまった国「日本」―自分が“契約”さえしなければ良かったのだ、と語り出す謎の男。

東京からカラフトへ向かう「紅緑丸」の船上で発見された変死体(「人喰い船」)、山中を走るバスから消えた五人の乗客の謎(「人喰いバス」)、谷底から消えた墜落死体(「人喰い谷」)、密室から消えた凶器の謎(「人喰い倉」)―。

浅見光彦が新宿の花園神社を取材中、男性の死体を発見した。

「旅と歴史」編集部の依頼で、フリーカメラマン・小内美由紀は、長野県中野市を訪れる。

八幡神社巡りの謎を追って、浅見光彦は秋田、広島、兵庫、そして熊本へと向かう。

軽井沢で不開屋敷と噂される別荘に、東京から美女がやって来た。

谷中中学の国語教師、粕谷郁子は生徒に作文を書かせた。

結婚を目前に控えて,幸福に包まれているはずの女性が、ある日突然姿を消した。

ある日突然、日本に落下してきた高さ二百キロ、直径千キロにも及ぶ“異様な物体”は、大阪付近を中心に日本をすっぽり覆ってしまった!その「物体O」の直撃を受けた東京を含む各地域は潰滅、日本は国家としての機能を失ってしまうのだが…。

その冷やかな微笑としなやかな身のこなしで世界的ファッションモデルとして活躍中の美織レイ子が自宅マンションで死体となって発見された。

もっともっと硬くなるのよ。硬く、熱く。

主家の汚名をそそぐべく江戸へ向かった放浪の南蛮絵師・通吏辰次郎。真相を糺す彼の前に現れる刺客の影…。

落ちこぼれの天田呑一がやっとの思いで入学したのは、近年レベル低下で悩む名門女子校、小町学園だった。