弟切草
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書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点5.00pt |
弟切草の総合評価:
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全3件 1~3 1/1ページ
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同名のゲームの小説版ですが、ゲーム未プレイでも楽しめます。 | ||||
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もう少しホラーの内容を期待したのだが | ||||
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人気ゲームのノベライズ。ホラー小説として、結構愉しめた。 | ||||
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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単独作品としては疑問符が付く部分もありますが、『弟切草』ファンとしてはほぼ満点が付けられるコミカライズなのではないでしょうか。1999年刊行ということもあり企画としてはSFC版『弟切草』ではなく、そのリメイク・移植作品であるPS版『弟切草 蘇生篇』のリリースを受けてということになるようです。 先に断っておきますが、原作の予備知識抜きでは以下のレビュー内容はさっぱりわからないと思いますので、その旨をご了承の上でお読み進めください。 発売から四半世紀を数え、何をいまさらとおっしゃる方も多いでしょうがご笑納くだされば幸いです、では。 物語はゲーム『弟切草』を主人公「公平」&ヒロイン「奈美」の視点から追体験していく作中作視点。 ならびにゲームを遊んでいた人々が作中作『弟切草』になぞらえたかのような謎の死を遂げていく現実視点。以上の二層からなる入れ子構造――、ある種の「メタ・フィクション」になっているのが特徴です。 そんなわけで感想についてはまず、現実パートの方から触れていきましょう。 結論から言うと、初読ではよくわからないと思います。私も最初はよくわかりませんでした。 考察の条件は一通りそろえているものの、ホラーらしくケムに巻いてくるので真相に辿り着くのが難しいのですね。模範解答を用意されているかも定かではないので、別に答えを出さなくてもいいんでしょうけれど。 漫画本編に関しては思考を放棄して、すべては呪いのゲーム『弟切草』のせいだと考えて雰囲気だけ味わってもいいんだと思います。本書は楽しみ方を複数提示されているようでもありますし。 とは言え、現実パートでは作中人物の名前をはじめゲームと奇妙に符合する要素がばらまかれています。 始まりと終わりが一致して終わりのない悲劇を生んでいくことが示唆された構造も韻を踏んでいて好みです。 ゲーム視点と現実視点の切り替わりがスムーズでわかりやすいのもグッドポイントでした。 反面、現実サイドの住人が入れ代わり立ち代わり登場する分、人物相関がわかりにくかった。 そこは好みが分かれそうです。虚構と現実、過去と現在が混濁する『弟切草』にふさわしく、あえて全貌を掴みづらくしているのかもしれませんけれどね。話が噛み合わないこと、ブレることはこの場合武器です。 ひるがえって、ゲーム視点の方にも触れてみますね。 こちら側はゲームの流れに沿った筋運びですが一巻完結ということ、それに前述の通りシナリオが入れ子構造ということもあって全体的に駆け足気味です。怖がるヒマはないかもしれません。 なお『弟切草』の三大怪異「ヨロイ」、「ミイラ」、「怪魚」のうち、前ふたつが目立っているでしょうか。 いかんせんジェットコースターに喩えられるほど、間を置かずにイベントを乱発していった感じがします。 元々の『弟切草』にも見られた感覚なのでこれはこれでアリなのかもしれませんが。 冷静になってみれば謎の洋館にカップルが誘い込まれるだけでベタなのに、輪にかけてベタな怪現象を矢継ぎ早に投入してくる。怖がらせつつも主人公の反応で和ませる。これぞ『弟切草』の醍醐味というべきなのか。 なお、本書のゲームパートのクライマックスシーンは「ぼくの海」編を採用したようです。 ギャグシナリオをシリアスな本編に適用するのが不適当なのは当然としてこちらを採用したのはなんというか、納得でした。虚構の住人が現実に影響を及ぼして惨劇をもたらしたという構図になりますから。 ――そんなわけで、ゲームパートと現実パートが交差して何が起こったかについて私見を述べてみます。 奈美の姉「ナオミ」、そして弟の「ナオキ」、この正体定からぬふたりの影が現実世界に伝播して主人公「公平」役とヒロイン「奈美」役をあてがわれた誰かさんたちを殺めていった。 時には姉妹、時には兄弟という構図になっているのがなんともそれらしい。さしずめ現実パートはゲームの内容を劇脚本とし、現実で本当に生き死にが出る悲劇を上演してしまったという体になるのかもしれません。 ……、いささか要領の得ない説明になって申しわけありません。 先ほど申し上げた通り答え合わせの機会はないので、真相は各々の心の海から浮上させてくださいませ。 ゲームが先か現実が先か、卵が先か鶏が先かで順序が狂い、認識も狂うので解釈の幅を生む。 言ってしまえば、いつの間にかゲームの方ではなく現実こそがマルチエンドになっていたというのが本作のポイントなのかもしれません。公平役、奈美役などを宛がわれた誰かさんのエンド(=「死」)って意味合いで。これを知るのはさらに上の階層にいる読者だけ……というわけで堂々巡りですね。考察は打ち止めで。 あと、弟切草というゲーム自体を作中作に置くシナリオ構造は奇しくも『弟切草』のシナリオを主導した脚本家「長坂秀佳」先生の独自ノベライズ『弟切草(角川ホラー文庫)』と一致しています。 (※ゲーム『弟切草』自体にもメタギャグが仕込まれていたりもしますがそれはそれということで。) ただし、以後三部作と銘打って『彼岸花』、『寄生木』と発展していくことになる路線に乗っかるわけではありません。本作についてはあくまでSFC・PS版のゲームの流れを下敷きに置いて独自にまとめた形です。 ゆえに三部作を靭帯のようにまとめる「ばらもん」なる謎のファクターについてもノータッチなわけでした。 と。ここからはレビューをまとめに持っていこうと思います。 私個人はコミカライズ担当の「服部あゆみ」先生&「史都玲沙」先生の今までのご活躍を浅学につき存じ上げておりません。ですが、自身もファンである漫画家がファンのために描いた漫画ということが話の合間合間の四コマ漫画やあとがきでしっかり感じ取れました。愛と遊び心を受け取れたので私は好きです。 私情たっぷり、ページ数もたっぷり。ノリとしてはミーハーそのものですがそういうことをのたもうことができたその当時の風潮、私は好きなんです。公式のお墨付きを得た上で、ファンメイドの風を感じられるので。 あと、ビジュアル面では表紙通りにこの年代の少女まんがの画風で、さらっとした癖のないものです。 けれどホラーらしく洋館の風物などにおどろおどろしい筆致を加えてメリハリを利かせています。 とは言え、個人的に注目したいのはショッキングなシーンよりもむしろお色気シーンの方でしょうか。 そうそう、『弟切草』といえばプレイの進捗によって解禁される風物詩「ピンクのしおり」ですからね。 がっつりしたエロじゃなくってあくまで、ちょっぴりエッチでなんか抜けてる感じが良いのです。 先ほどはシナリオが二層構造になっているとかで小難しい理屈をこねましたが、もっと言ってしまえば漫画本編の間に置かれた四コマ漫画と最後のあとがきだけでも読む価値はあると私は思った次第なのでした。 四コマ漫画はSFC版のおもひでみたいな感じでゲームあるあるネタをぶっ込んできてくれます。 この構成はどーなのよ、ふつうならジャッキー・チェンの映画のNGシーンよろしく巻末に集めるよね? と思わないでもないのですが、これはこれで好ましく思いましたね。公平どーん。 恐怖が幅を利かせたかと思いきや、都度緊張感を削いでくるのが弟切草ワールドってヤツですから。 以上。 『弟切草』に対する思い入れや予備知識のない方なら、おそらくは評価が急下降するでしょう。 どうあっても『弟切草』を遊んだことのない人向けの漫画ではありません。 星五は条件付きの点数と捉えていただいてもけっこうです。 ただ、一見シナリオが取っちらかっているようでいて、最後まで破綻なく、さらっと読むことができました。 前述した通り、マルチエンドやホラーとギャグが一体になったカオスな雰囲気は疑似的に再現されてます。 それこそ、原作ゲームのプレイ感覚をある程度抽出できていると感じたので、実はかなり完成度の高い漫画であり、地に足着いた解釈を打ち出されたのでは? と愚考する次第でした。 あとは上記の通り、私なりに推論を立ててみたのでそれでおまけしている部分もあります。 私が深読みしているのか、それとも作者が少なからず計算含みで話を組み立てたのかはわからないのですけれどね。私ひとりで結論が出せる問題ではないので、その辺は読者各々のご意見・ご想像にお任せします。 時に、『弟切草』にちなむとして本書をしおりに喩えるのなら、その色は思い出を振り返るためのセピアトーンというのが一番近いのかもしれません。 本がなければしおりは用をなさないと言ってしまえば意地悪な物言いですが、精緻なしおりはそれ自体がお気に入りになります。もっと言えば、あなたの読書/プレイ体験を彩る宝物にもなってくれますからね。 | ||||
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久々に読むのに労力がいる作品に出会った。というかまだ読了できていない。あまりにもゲームの作風と違いすぎて数ページで疲れてしまった。ムフフ。 皆様の評価は正確なのだなぁと認識できた所が☆加点。はあ、はあ……。 | ||||
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久々の信じられないレベルの駄文 語尾がカタカナになるところといい、しょうもない下ネタ、弟切草ノベルを意識しすぎたイチャイチャ 全てがもうオッサンの加齢臭でキツい 主役、奈美の視点を工夫なくいったりきたり なので当然読者は同じセリフを二回も読む センス皆無のつまらない会話を 挙げ句に弟切草ファンとして赦せないのが、この馬鹿主役が弟切草を作った設定であること しかもこの馬鹿が盗作をした作品である、と 奈美も奈美で寒ざむしい「ずきゅん」という昭和まるだしの擬音でいちいちサカッている始末 エロにもならない微エロ描写も似たり寄ったりで悲惨なことこの上ない 絶望するのはこの作家が江戸川乱歩賞を受賞していること 日本の作家は昨今レベルが上がっているが、この頃は低迷期だったとしか思えない それくらい酷かった これなら弟切草をまたやった方が数万倍マシ | ||||
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原作ゲームのノリを意識したんでしょうが寒い表現が多い、「ずきゅん」「ムフフ」とか見る度に冷める。 物語は二人の視点を交互に入れ替えて進んでいくがセリフとかも二人目の時は要約されてるって訳でもなくそのまま2回書いてあったりでくどいなあと思った。 ストーリー展開も後半はごちゃごちゃしててもうどうでもいいよって感じになりました。 | ||||
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人間関係については少し関心を持てましたが、文章がとても軽くて、セリフも当時にしても恐ろしくダサくて古いので、苦笑してしまいました。 前半は特に、二人のそれぞれの視点から同じ場面を繰り返して書いているので、なかなかくどいです。 それなのにクライマックスシーンは、書くのに飽きて投げ出してしまったような感じで、ラストもものすごく雑に終わります。 謎も残ったままです。 著者の「あとがき」によると、自分が強引に書くと言って「ちょっとおふざけタッチを入れて、テキ当に恐怖仕立てにして、気楽に書こう」としていたが、「角川ホラー文庫でいく」と言われて本腰を入れようと思ったそうです。 そういうダメな了見が、この作品によく現れているのでしょう。 著者は「すべてがうまく行った」と言っていますが、行っていないと思います。 | ||||
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