葛橋
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書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点7.00pt |
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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
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坂東眞砂子氏の中編集。彼女お得意の土俗ホラーというものではなく、2編が怪奇物で1編が奇妙な味系か。 | ||||
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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坂東眞砂子著の作品はコレクションして殆ど持ってますがこの作品のみまだ入手しておらず今回購入させて頂き凄く良い状態です満足です。 | ||||
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友達の家で怖い話を聞かされて、、 いつもの帰り道、エレベーターがあく瞬間や、風呂で1人シャワーを頭にかけて正面の鏡にうつる自分。人の視線を感じるようなザワザワした気持ちにさせる。湿度のある不穏な空気を書かせたら右に出るのはいない坂東女史。「一本樒」は、割とステレオタイプなキャラクターの出る話。妻側の視点だと妻が悲しすぎる、最後の樒酒を差し引いても。同じ話を夫の立場や妹の立場でリレー的にも追わせても面白かったかなと思う。というかちゃんとオチを最後まで読者にサービスして欲しい。「恵比寿」は、ある種、意味のないようなこんな話が物語として切りとり私はとても物語にはできないと感じたので著者の才能を感じた。表題「葛橋」著者らしい都会と田舎、男と女、この世とあの世の対峙と鮮やかに交錯させているが、もう一捻りというか消化不良。でも、相変わらずの安定の文体と読みやすさ。著者にはもっと生きて沢山書いて欲しかった。 | ||||
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この本は、図書館で借りて、よかったので、購入しました。 三編の中編が収められていますが、時々読み返しており、坂東眞砂子さんの作品では、 多分(全部は読んでいないので)一番のお気に入りです。 初めて読んだ時は、まだ主人公と同世代又は若っかった自分が、年を経てまた読み返すと 当時とは違った読後感が味わえました。 | ||||
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中篇小説3篇からなりますが、うち2篇は主婦を主人公に設定しています。長編の「蟲」を思い起こします。 「一本樒」は、のどかな大和の里を舞台にした、平凡な専業主婦が殺人事件に巻き込まれるサスペンスで、「桜雨」を思わせるような結末となっています。「恵比寿」は、単調な日常からの脱却を夢見た漁師の妻を主人公にして、一攫千金の夢の顛末を綴っています。 この2作の主人公は、ごく平凡な「主婦」になってしまった自分の人生を何とか肯定しようとするが、どうしてもしきれないところに共通点があるように思います。そしてそれぞれ、妹の元夫と漂流物という外からの刺激に遭遇して心を動かされ、人生をかき乱されるという構図です。 およそ「平凡な主婦」とは対極的な人生を送っていると思われる坂東さんをして、このように細かな心理描写を可能ならしめているものは何だろうと考えると、やはり天賦の才としか言いようがありません。 「葛橋」の主人公は証券会社の営業職の男性で、無機質な都会と停滞する田舎の狭間で心が揺れ動くという、坂東作品ではよく登場するキャラクターです。上記2篇の「平凡な主婦」のパートナーとも言えるでしょう。 葛橋にまつわる伝承が織り込まれ、エロスだけではない、幻想的な作品に仕上がっています。迷う心につけ込まれて破滅しないようにという、教訓的な作品のようにも思われます。 | ||||
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坂東さんの作品を読むと、いつもその文章のうまさに圧倒されます。淡々としていながら、情感をうまく表現し、幽玄の世界観を表現する当世随一の伝奇物作家でしょう。本作は短〜中編3作をおさめたもの。どれもなかなかの秀作です。 | ||||
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