道祖土家の猿嫁
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書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点7.00pt |
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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
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この小説は猿に似た風貌から猿嫁と呼ばれた蕗の一生を明治中頃から現代に至るまで日本の歴史の移ろいを重ねて語ったもの。そこには自由民権運動から始まり、日露戦争、太平洋戦争、東京オリンピックなどが蕗の人生に織り込まれ、彼女の人生に色んな影響を与えていく。 | ||||
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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藤村の傑作も思い出しながら読み進めた.著者が若くして無くなったのは残念なことです. | ||||
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一人の女性の嫁入りから始まるこの物語は、当時の嫁というしがらみに縛られていた女性の代表のような気がします。 女に人権もない時代の、大所帯を切り盛りする女性の逞しさが、大変頼もしく読めました。 | ||||
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本自体は古い本ではあるが、本の状態はとても良かった。良い買い物だった。 | ||||
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その容姿から猿嫁と呼ばれた蕗が名家、道祖土家へ嫁してから33回忌まで。 時は日露戦争の明治から昭和の太平洋戦争を経て30年代まで。 蕗を中心にした親族・姻族たち そして土佐の寒村火振村の変遷を 当時の政治社会的な問題や克明に調べた村の因習などを織り交ぜながら 土着性たっぷりに描いている。 およそ100年間を実に多くの人たちを縦横無尽に動かせながら また多くの場面転換をしながら 一人のぶれもなく人物像が太く立ち上がる著者の筆力はすごい。 帯に書いてある「失われた故郷への鎮魂歌」というような 抒情的で薄っぺらい現実ではない。特に女性たちは それぞれが自分の生に純粋で、 とても原人的な逞しさを備えているのが小気味よい。 山深い村ではどこにでもこの世の事ともあの世の物ともつかぬ生物(霊?)が うごめいているような気がするのは そこに棲んでみれば肌で分かる。 村に伝わる伝承を下地にしているので 民俗学的な面白さも加わって この物語を更に重厚にしつつ 人も物も社会も少しずつ或いは突然 変遷しながら らせん状に動いていて 良くも悪くも決して元には戻らないことが根底にある。 | ||||
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大河小説仕立ての伝奇物語と言っていいでしょうか。伝奇的要素はありますが、「死国」のようなホラーや「山妣」のような愛憎劇を期待するファンには、ちょっと読み続けるのは苦痛かもしれません。似たような表紙イラストの「曼荼羅道」とは、だいぶ趣きを異にしています。 高知の山村の地主の家に嫁いできた女性を中心に、明治初期から昭和にかけての地方の風俗や生活感情などが淡々と綴られています。史実以上の驚くような大事件もなく、時代に抗いながらも流されてゆく人々が、現われては消えていきます。NHKの朝の連続テレビ小説を観ているような感じもあります。 ところどころで白猿が見え隠れします。どこまでが伝承ないしは幻想で、どこまでが現実なのか。それは読者の想像に委ねられています。 | ||||
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