桜雨
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書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点7.00pt |
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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
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今まで四国、奈良と古き因習の残る小村、または町を舞台に伝奇ホラーを展開してきた坂東氏が今回選んだ舞台はなんと東京。しかも本作はホラーではなく、戦前の画家の探索行と昭和初期の情念溢れる女と男の業を描いた恋愛物。 | ||||
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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こんな作品に文学賞を授与したなんてことがまったくもって不可解。 全然おもしろくない。読み出して100ページになっても、それが変わらない。登場人物に魅力がないので、何がどうなっていくのかという興味がまるでわかないからだ。早夜も彩子もどちらもいやーな感じの人物。いやーな女が、いやーな男に感じる「未練」なんてものに共感できる訳がない。 美紗江や雄吉などの人物は上記の二人みたいな悪印象はないが、魅力はないし、存在感もない。尾崎以下みんな人物造形が薄っぺらすぎる。尾崎というのをこんな風な人物に設定したのか不可解(あんな規模の会社でこんな者を傭ったのも不可解。魂の欠如した人物もいいとこ) 情念、情念と大騒ぎしているが、中身がまるでない。情念をもってくれば、人物の行動の理由になると思っているような作者が愚かにしか思えない。それを読んで納得してしまう読者が複数いるのも信じられない。だって、ドラマの内容が書かれていないのだから。いったい何を読み取ったつもりなのだか。 読んで不愉快にしかなれない小説です。 | ||||
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これはもうぜひ映画化してほしいものです。私が読んだ本の中でベスト3に入ります。やはり女の執念、情念をかかせたらこの作者の右に出るものはいないでしょう。いろいろなものが詰まってグッとくる作品です。何とも言えないたまらないって表現しかできません。そういった味わい深い素晴らしい小説でした。 | ||||
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きれいな本で、届くのも早くてとてもよかったです。またよろしくお願いします。 | ||||
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アトリエ村の家並みや、火の粉と桜が乱舞する日本画とか、凄くリアルに思い浮かべられて、その時代にタイムスリップでもしたように感情移入してしまいました。一緒にいたいのに憎いとか、ここまで来たならとことんまでとか、どろどろ燃える早夜の感情が、まるで読んでいる自分自身の中から湧き上がってくるような感覚に陥って引き込まれました。凄く面白かったです。あの絵が日の目を見て彩子のように魅了される人がいたとしたら、苦しんだ思いも少しは報われるだろうななんて、読後はそんな余韻に浸りました。 | ||||
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坂東さん=伝奇小説の巨匠、と捉えている私には少々物足りなく、違和感も覚えながら読み続けました。やはりこの人の作品は、メインに伝奇的要素があり、そのスパイスとして愛憎劇が付加されるという形が理想のように思います。単なる愛憎劇だけのお話なら、他にいくらでも作家がいますから。 戦前と現在とで、登場人物を重複させ、しかも語り手を替えるというのは、おもしろい手法です。ただ戦前の物語の方で、早夜のような、単に負けず嫌いなだけで、人生に大した目標も持たず、目先の快楽だけを求めるような人物を語り手にしなかったら、全く違った雰囲気の物語になるだろうとは思います。また、現代の方の主役の彩子には、早夜のような人生は決して送ってほしくないとも思います。 私から見て、あまり魅力的な人物は登場しませんでしたが、坂東さんの巧みな構成力で、最後まで緊張感を失うことなく読み切ることができました。 結末もさすがに「坂東流」です。爽やかな読後感です。彩子の前向きな人生も予感させます。そして多くの読者は、もう一度読み返す必要を覚えるでしょう。 | ||||
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