今年もクリスマスがやってきた。各種催し物の開催を初め、用事は山盛り。

おれはハリー・ラドクリフ、天才建築家だ。天才だから何をやっても許される。

ロッキー山脈の麓の町で突発した助教授殺し。

絵は古い木箱のなかから出てきた。なんと、ラファエロの肖像画ではないか。

全編密室殺人をテーマにし、カーや横溝正史に真っ向から挑戦。奇才・折原一の出発点となった異色短編集。

その夏わたしは、ひとり暮らしの老人に暖かい夕食を届ける、地元病院のボランティアを引き受けることになった。

地球=アルファ星系の星間戦争はとうに終結していた。

「醜い顔に奇抜な服装、年は殆ど六十七…」幸せな気分で唄いながら、セーラはペンキを塗りたくっていった。

LAの法律事務所での一年は、わたしを早すぎる中年の危機へと追いやった。

高度に道徳的な思想に支配され、近隣同士の相互監視体制までもがゆきとどいた近未来社会。

郷愁を誘う幻想的な作品集『ななつのこ』の著者との交流を通して、日常の中の謎を解き明かしていく主人公。

過激派を名乗るグループに誘拐された愛娘を追って激動の中東へ渡る一日本人の孤独。

血塗られた城館に渦巻く愛憎と惨劇 密室殺人、死者再生――妖しい光を放つ琥珀の首飾りは何を知る？ 18世紀ヨーロッパ山中、雪に閉ざされた城館の密閉された書庫で当主の伯爵が死んでいた。

初めはよくある事件に思えた。まだ若い主婦の、突然の失踪。

クレアは怯えていた。合衆国大統領として任期終盤を迎えた夫ニコラス。

あの事件は、もう三十年以上も昔のこと。いまやモーテルと屋敷は復元され、観光名所としてオープニングをひかえていた。

「そんなばかな!」ストット教授がうめいた。今宵は吉例フクロウ数えの夜。

ナチスドイツの陰に翻弄される一日本人音楽家とチェコの歌姫。

肌寒い三月のある夜、小糠雨に打たれながら行われた反原発デモが、突如暴動へと発展した。

清水ミヤと熊谷万里子の迷コンビが繰り広げる、笑いとペーソスと、美食と不可能犯罪の饗宴。

卒業を間近に控えた学園を舞台に、密室状況下の殺人を巡る推理と冒険。気鋭の作家が新境地に挑んだ長編第2弾。

大宇宙をさすらう宇宙海賊ロドロン・チャンは、銀河を人類と二分する異種族ストリールから掠奪した不可解な“レンズ”に見入っていた。

その日までルイーズは平和な毎日を送っていた。

クイーンばりのロジックで密閉状況における推理問題に挑戦しつづける江神二郎。彼を主人公にしたこのシリーズも、本書で三作目。

移ろいゆく時を画家の感性で捉えた珠玉の短編、密室・アリバイ・暗号・アナグラム・プロバビリティの犯罪…とさまざまなミステリ的アイディアに満ち満ちた服部まゆみのミステリ・ワールド。

匿名の中傷文の執筆にいそしむ偏屈な老人、マフィアにコネがあると称する9歳の悪ガキ、寄る年波に必死の抵抗を試みる美貌の未亡人―。

カークは自暴自棄な生活を送っていた。テロで妻子を殺され、それを機にCIAを辞めてしまったのだ。

ミステリの女王クリスティの短編集九冊から重複作品を省き、全五巻に再編集した決定版！　5には中編推理小説、厩舎街の殺人、謎の盗難事件、死人の鏡、負け犬、の全四編を収録。

ジェイクは半ば呆れていた。今日はディックが駆け落ちをやらかす日。

1933年刊の本書は、著者としては異色の怪奇幻想譚を中心にした短編集である。

人類の中から突然変異的に現出した超人たち、〈新人〉と〈異人〉の前に、60億の人間はとりえのない〈旧人〉として支配されるしかなかった。

情報屋のケンドリックから数枚の写真を見せられたのは、八月の暑い盛りのことだった。

どうしてこんなことになってしまったんだろう?春までは、受験も遠い第四学級生として控え目な青春を送っていた。

パラレル・ワールドの英国を舞台にパンク探偵の活躍を描く山口雅也の華麗な世界。

八月の月曜の晩、わが家でひとり過ごしていたところ、出張中のはずの夫スティーヴンが突然帰宅してきた。

名古屋駅前でカバン詰めの死体となって発見された義母。

西暦2000年。従来の社会システムは破綻をきたし始めていた。

西暦2000年。従来の社会システムは破綻をきたし始めていた。

兄が死んだのは、ぼくが十三のときだった。線路を渡ろうとして転び、第三軌条に触れて感電死したのだ。

どこからともなく供給される麻薬、物質Dがアメリカ中に蔓延していた。

「マックス!鱈を失くしちまった!」ジェム伯父がわめいた。

イスラエルへの支援を完全に打ち切るまでは、石油の供給を50パーセント削減する。

サントリー・ミステリー大賞受賞の著者黒崎緑が、叙述形式の限界に挑戦した安楽椅子探偵ものの新境地。

純本格推理小説の気鋭が、読者に叩きつける大胆な挑戦状。

【ネビュラ賞受賞】 人類のバイオテクノロジーの発達は新たな人間を創造するに至った。

古書店の跡継ぎ争いが思わぬ展開を見せる。古本十番勝負。

ジェーンの朝は、三人の子供たちを起こして回ることから始まる。平凡な一日？　でも今日はいつもと様子が違う。

「本の探偵――何でも見つけます」という奇妙な広告を掲げた神田の古書店「書肆・蔵書一代」主人須藤康平。

マンハッタンに雪が舞った夜、ウェルズは一人の著名な海外通信員に出会った。

その夏はいつになく好天が続いた。だが、そんな平和を断ち切るように、緑濃い谷間の一画で他殺体が発見される。

カリフォルニア州に建造された巨大な陽子ビーム偏向装置が突如暴走事故を起こし、八人の男女がまきぞえとなった。

今なお読者を魅了してやまない名探偵シャーロック・ホームズ。彼こそ名探偵の代名詞でありミステリ史上最大のヒーローである。

無頼の宇宙船乗りヨアヒム・ボアズは、哲学者コロネーダーたちの手で身体改造された一種の超人だった。

月刊社内報の編集長に抜擢され、若竹七海の不完全燃焼ぎみなOL生活はどこへやら。慣れぬカメラ片手に創刊準備も怠りなく。

息抜きがてらビターソーンと二人きりの時を過ごそうと、セーラはアイアソン埠頭の家を訪れた。

おれはウェーバー・グレグストン。映画監督はもうしてない。

バンクス警部はため息をついた。

貴族に生まれながら、生来の身体的ハンデのため士官学校への道を閉ざされた17歳のマイルズ。

マニーは外宇宙で処女受胎によって生をうけた。

オオブタクサなる寄っ怪な有害植物が現われたと聞き、シャンディ教授は英国を訪れた。

昔馴染みのランスが現われたのは7月の末。彼は偶然知ったある土地成金を標的に、巧妙な詐欺の手口を案出したらしい。

「泥濘荘」の住人が次々と殺されていく…。気鋭の新人が読者に仕掛ける二重三重のトリック。

ロサンゼルス空港のギフトショップに勤める普通の女の子と、何の因果か石油王の三男坊として生まれてしまった不運な青年。

保安警察の捜査官がカーニヴァルで出会った奇妙な占い師。

アシモフ自身がでくわした奇怪な人間消失事件を元にした「待てど暮らせど」や、カーに挑戦せんと意気込んで書かれたシリーズ初登場の密室もの「秘伝」など、ご存じブラック・ウィドワーズの面々の侃侃諤諤、喧喧囂囂、甲論乙駁の推理合戦と、名給士ヘンリーの快刀乱麻を断つ解

他人の死―それは麻薬。加害者が少なく、被害者が多いほど薬効は高い。

晩秋のグラント郡で同じハイスクールの生徒が三人、相次いで自殺を遂げた。

八月も終わりに近づくと、夏の自由に飽いた子どもたちが、また小学校の運動場に戻ってくる。

因習の村に伝わる奇妙な子守唄、その歌詞どおりの連続殺人劇が、通称八馬鹿村と呼ばれる山間の寒村に繰り広げられる。

当主が「死のノート」と奇妙な遺書を遺して自殺した八田家で、次々と起こる殺人事件!名作中の名作に挑戦する、待望の「探偵の四季」第2部。

カスとポルは15歳。発明の天才にして商売上手、ルナ・シティでは有名な〈悪たれ双子〉だ。

話を聞いた瞬間、タリーは耳を疑った。亡命を求める東独諜報部の大物が、身柄を預ける際の要員に自分を指名してきたというのだ。

一通の奇妙な電話が呼び覚ます過去の詐欺事件と戦争の影。赤い靴が握るアリバイの鍵。

「眠そうですね、ケリングさん?」ビターソーンがこちらを見て微笑んだ。

経済研究所所長江森欽司は、金融業者の浪川恒平から、一流会社の振り出した4千万円の手形10枚を、額面の半分、2億で換金してほしい、と頼まれる。

メモリアル・トゥリーとは何か?奇術と論理の新本格派期待の新鋭登場。

ぼくは呆然としていた。目の前に、三十数年前に死んだ男の墓がある。

女友達の自殺をきっかけに、ホースラヴァー・ファットは少しずつ狂いはじめた。麻薬に溺れ、彼もまた自殺を試みるが失敗する。

二十数年の時を超えて存在する夏の激しい光と影。妖しく危うい男女の様を官能的に、耽美的に描いた幻の傑作長編。

薔薇の香りに誘われて迷い込んだ秘密の花園。『卍の殺人』で、「十三番目の椅子」に選ばれた今邑彩、待望の入選後第一作。

辻ミステリの原点ともいうべき3長編と1短編「一件落着!」が新たな趣向を加えここに鮮烈に蘇る。

ロー・スクール卒業後、わたしウィラはサンフランシスコにある左派の法律事務所に就職した。

ナーシング・ホームだと?聞こえはいいが、老人用の強制収容所じゃないか。ここでおれは“キャプテン”と呼ばれている。

英国ミステリ史上、ひときわ異彩を放つ重鎮ブランド。本書には、その独特の調理法にもとづく16の逸品を収めた。

地球人類は星間戦争に敗れタイタン人に統治されている。

思いたってメキシコ旅行に出かけたエイミーとウィルマ。

迷宮構造をもつ文書館を備えた、中世北イタリアの僧院で「ヨハネの黙示録」に従った連続殺人事件が。

中世、異端、「ヨハネの黙示録」、暗号、アリストテレース、博物誌、記号論、ミステリ…そして何より、読書のあらゆる楽しみが、ここにはある。

初夏。傷ついた心をたずさえて、わたしはサンタマルゲリータへ帰ってきた。

わたしの名はウィラ。スタンフォードを卒後、ロー・スクールに通う33歳。

20世紀最大のスパイ、キム・フィルビーが亡命先のソ連からイギリスに帰りたがっている。この知らせは英国情報部を当惑させた。

ポンスン卿殺しの容疑者は三人いた。ミステリの愛読者は冒頭の一行のヒントから犯人を推定しだすだろう。

「ジェイク、あたし脅迫されてるの」そう言って、ラジオのスター歌手ネルは姿を消した。

1931年8月24日。この日、7人の人物が上海の地を踏んだ。

異星人が残した遺跡を調査していた考古学者ヘシュケのもとに、驚くべき資料がもたらされた。300年前に撮られた1枚の写真。