光のロボット
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前作「ロボットの魂」の11年後に発表された続編。 前作の最後で再び世界に戻ることを決意したジャスペロダスは、辺境の独立したロボット国に所属して旧世界の歴史を調査している時、山中でゾロアスター教の神殿を発見し、アフラ・マズダの最後の崇拝者と名乗る男から、ロボットはすべて光の王子アフラ・マズダに対立する闇の王子アーリマンの手先だと聞かされます。光と闇は永遠の闘争を続けていますが、アフラ・マズダの光こそが意識であり、アーリマンは意識を持つことのないロボットを闇の象徴である物質界の先兵としているというのです。太陽は光を統べ、月は闇を統べる。ジャスペロダスが、月光に輝く風景にロボットの王国を幻視する場面は戦慄的に美しい。 この時代、前作に登場したタンシアン帝国はすでに力を失いつつあり、ジャスペロダスの国ではロボットたちがいくつもの新しい宗教を独自に生み出しながら社会を築いていましたが、ロボットを敵視する新興のボルゴル同盟が攻勢を強めており、ジャスペロダスもその嵐に巻き込まれていきます。 そんな時、ジャスペロダスのもとにガーガンという超知性ロボットの使者が現れます。ロボットに意識を持たせるための計画に協力して欲しいというのです。 人工意識の創造は不可能とされた意識公理は打破されるのでしょうか?また、人間とロボットの対立は何を生み出すのでしょうか? 本書のテーマは、日本では鉄腕アトムをはじめとするロボット漫画でおなじみです。 ゾロアスター教を基軸に据えたことが荒唐無稽なベイリーの物語に奥行きを与えています。一方で、3つものオリジナルのロボット教が提示されたり、赤外線頭脳だとか、永遠に続くサッカーゲームなど、ベイリーらしいぶっ飛んだアイデアも健在です。ロボット伯爵も登場しますが、日本人の発想とはかなり違います。また、ロボットが意識を獲得する方法についても新しい理論が提示されます。超越的光って何?物理的光の解放のイメージ(原題 The Rod of Light)は美しい。 波乱万丈だった前作と比べると、ちょっと図式的な気がします。何より、人間とロボットの中間に立つ主人公の悩みというテーマは、30年前の作品ということを考慮しても、いまさらという気がします。ゾロアスター教の概念で説明する結論はそれなりに納得するけれども、冒頭のイメージを十分に回収しているとは言い難い。結末も、続編の可能性を意識したような感じです。 日本のマンガ、アニメが、黎明期からいかに先鋭的な問題に取り組んでいたのか(多くは無意識だったのかもしれませんが、少なくとも手塚は意識していた筈。)ということに驚きます。 | ||||
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『ロボットの魂』の続編。 悪漢小説として読め、ジャスペロダスの秘密がおまけでついていた前作と比べ、 序盤は目標がリセットされ、迷走している、つまりは読みづらい感は否めなかった。 途中から敵役のロボット・ガーガンの陰謀を阻止する、 という目標が出てくるので、そのあたりからはノれるようになってくる。 光と闇の対立、ゾロアスター教、 そして意識の扱いなどはベイリーらしいサービスといえるが、 解説やあとがきで言われるほどのものではないように思う。 ただ、ラストでガーガンが取った行動などはちょっと感動的であり、 エドモンド・ハミルトンの良質なスペースオペラを見るような読後感はあった。 あくまでもジャスペロダスの冒険SFとして読めば充分に楽しい作品。 | ||||
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正確な科学知識を翼として空想の世界を翔けるSF作家がいる一方、 本書以外の作品でもそうだが、ベイリーさんのその翼は手作りで、しかもよく出来ている。 物語は、主人公(ロボット)が、世界最高の知性を持つロボットの推進するある”計画”に巻き込まれるというもの。 とにかく登場する様々なガジェットが楽しい。 ロボットの作り出した宗教、次々に登場する怪しげな、それでいてもっともらしい理論、 主人公が出会う様々なロボット(××にふけるロボットなんてのも出てきます。その描写がまた・・・)などなど。 そのなかでも私の一番のお気に入りは、主人公が、旅の途中立ち寄る伯爵(ロボット)の領地で出会う××駆動式ロボット。 読んでる時は笑っちゃったが、あとからなんだか切なくなってしまった。 しかし、映画なら そのあとエンディングクレジットが流れるのが目に浮かぶようなラストシーン、 ベイリーさん、確信犯ですね(笑)。 | ||||
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