一樹の娘・和子は空想の少女・沙羅の話ばかりする。ある日、和子が姿を消し…。

圓―大富豪のひとり娘・医師の妻。アルコール依存症。

ホテルの客室で発見された、女の上半身と男の下半身がつながれた惨殺死体。

おけいは今日も下駄清の下駄で町を歩く。

101日間の太平洋漂流の末たどりついた南の島から、孫太郎の数奇な半生は始まる。

日本最大の暴力団の組長が襲われ重傷を負った―この狙撃事件は、たまたま犯人に個人的恨みを抱く、3人の男たちの運命をも狂わせて行く…。

「惚けてしまったおばあちゃんは生ける屍や。

恋敵への呪咀の念が、過去の“蠱毒”を甦らせ、女子大生の胎内に蟷螂が宿る…。

殿下閣下もかまいやしねえ。

男てえのは理屈じゃねえ。おぎゃあと生まれてからくたばるまで、俺ァ男だ、俺ァ男だと、てめえに言いきかせて生きるもんだ。

ある日、大学の後輩とおぼしき男から郵便が届いた。「読んでください。

握手をするように人を殺す男。一歩踏み出したらもう戻れない。

テキサスの若き経営者にふりかかった放火の容疑。

ヴィクトリア朝のロンドンの貧民街で娼婦が絞殺された。

悪の吹きだまりを生きてきた男。理知的な顔だちの裏に、もう一つの顔を持つ女。

京都地検宇治支部の検事・風巻やよいは、自分の元恋人が刺殺された事件の公判を担当。

古城のような館に住む美女から招待を受けたクロロックとエリカの吸血鬼親子。

高校の実習の授業中、コンピュータ制御されたドリルの刃が生徒の掌を貫いた。

「猿渡」と「伯爵」のコンビが飄々として行くところ、日常世界は薄暮の幻想地獄に変貌する。鬼才津原泰水、注目の処女短篇集。

警部に昇進して新しい職場に配属されたキャロル。さっそく多発する不審火に目をつける。

陽光あふれる4月のある朝。ロンドンの埠頭で、汽船からの荷おろしが始まった。

一人暮らしの24歳OLが、自宅マンションで殺された。

古事記に登場する坂と同名の坂。そこには不気味な言い伝えが…。

現代文明を捨て、自然との共生をめざしたコミューン運動「葦の会」。

乱れ咲く桜の花が血潮の色に見えたのは、この惨事を予兆していたからなのか――。信州高遠で起きた密室殺人事件。

女性を助けようとして暴漢と争い、相手を刺してしまった持田明。

15歳のとき、イギリスのサセックスの丘陵で、ホームズと運命的な出会いをしたメアリ。

桜の花散る春、ひどく消耗なやりとりをへて離婚したばかりの26歳の服部正幸の前に、ふたりの女姓、17歳年上の叔母茜をふくめると3人の魅力的な女性が次々にあらわれる。

吹雪の大晦日、沼沢地で車の事故を起こした貴族探偵P・ウィムジイ卿は、教会の鐘の音に誘われて、近くの村へ助けを求める。

企業の花形セクション、特許部課長の木藤浩喜。ある日、社の有力商品の医療機器が、特許権侵害で米国企業から訴えられた。

睡眠薬、シャブ、アヘン、幻覚サボテン、咳止めシロップ、毒キノコ、有機溶剤、ハシシュ、大麻やLSDもあれば、アルコールもある。

女優・紅林ユリエが小杉隆一と作った劇団『紅神楽』は、推理劇を得意としている。座付き作者の小杉は大の推理マニアなのだ。

悲壮美漂う、荒涼たるダートムアの夕暮れ。

塾にお稽古に家庭教師にと、VIPなみに忙しい孫。

トレントは一瞬だけその女を見て、ふり返ることはなかった。彼は不意に、その女が誰だか思いあたった…。

殺人を犯し、ヨットで日本を脱出した野田繁樹は、三カ月間海を漂流し、ある国の船に拾われた。彼は瀕死の状態だった。

野田繁樹はトラブルにまきこまれ、ふたりの男を殺害してしまう。自分も傷を負いながら、たどり着いたのはマリーナだった。

人的情報収集活動(ヒューミント)のプロである葉山は、ある日事情聴取した「対象者」の言葉の中にひっかかりを覚える。

その女は謎。男を魅了する…。

男と女のまわりには、噂ばなしがつきまとう。

オスロの児童保護施設で女性所長の他殺体が発見された。背中から刃物で一突き。

再婚した夫はやさしいし、息子との仲もうまくいっている。言うことなしの日々にまたもや産婦人科医の前夫の暗い影。

日常は映画より大胆不敵!?エクソシストを連れての悪魔払い、夫の愛人を見つけること、校庭での真昼の決闘、両親の東京見物を案内する一日妻、なんでもやる商会に舞い込む7つの災難。

「全弁連」(全日本弁護士連合会)の会長選で、有力候補の選挙対策委員長を務める北見史郎。

早朝、宇治橋の川原で首を切断された男性の死体とその傍らに出刃包丁を持って立ち尽くす女性が発見された。

加藤武郎は、その類稀なる体力と判断力、そして登攀の技術で伝説のクライマーとなる。

あの子が消えた…。旅の途中で突然姿を消した少女。

驚異の大型新人作家の登場に出版界は色めきたつ。だが、すべては女性弁護士アビーの華麗な演出だった。

殺人犯の魔手を逃れ、執筆活動に専念するため、アビーはカリブ海に飛んだ。だが、危険はどこまでも追ってくる。

俺の求めているのは本物のブルースだ―。

ヨコハマ・下町・人情噺―。エリートなんて関係ない。

麻子は同じ職場で働いていた男と婚約をした。しかし挙式二週間前に突如破談になった。

倒産寸前の広告代理店に大仕事が舞い込んだ。ところが依頼主はちょっとタチの悪い筋の方で…。

厳重に戸締まりされた「黄色い部屋」に侵入し、スタンジェルソン嬢に血まみれの重傷を負わせたのは誰か―?!昼なお暗い森の館で企まれた奇怪きわまる密室殺人。

東京の小出版社に勤める額田彩子は、幻想絵画集の出版準備をすすめる中、一枚の絵に出会った。

妻に不倫の恋をさせ、それを材料に、同時進行で作品を書こうともくろんだ流行作家。

一般職OL兼名探偵・陶子さんの周りで起こる、不思議な“事件”の数々。月曜から日曜まで、丸の内の一週間は謎だらけ。

肉体で詩をつづる―商社マンを辞め、私立探偵として、渇いた街を行く男、浅生。

京都貴船川べりの料亭で、旧友と会っていた京都府警・狩矢警部のもとに、殺人事件の知らせが入った。

アーリーは人口755人の田舎町マゴディの女性警察署長。

時は天保、ところはお江戸。闇にそびえる巨大な石碑の傍らに正体不明の男が素っ裸で倒れていた。

権力をカサに賄賂はとるわ、町人の若女房を手ごめにしようと企んだりのやりたい放題が、幕府の上から下まで蔓延していた。

パリ観光に訪れた男が突然失踪、サン・マルタン運河に死体となって浮かんだ。

もう後戻りは、できない。その一線を越える瞬間―。

年金暮らしの老女が芸能人の“おっかけ”にハマり、乏しい財産を使い果たしていく「おつかけバアさん」、“タヌキには超能力がある、UFOの正体は文福茶釜である”という説に命を賭ける男の「超たぬき理論」、周りの人間たちが人間以外の動物に見えてしまう中学生の悲劇「動

年金暮らしの老女が芸能人の“おっかけ”にハマり、乏しい財産を使い果たしていく「おつかけバアさん」、“タヌキには超能力がある、UFOの正体は文福茶釜である”という説に命を賭ける男の「超たぬき理論」、周りの人間たちが人間以外の動物に見えてしまう中学生の悲劇「動

正統吸血族の血を継ぐ由緒正しき吸血鬼であるクロロックは、現在「クロロック商会」の雇われ社長でもある。

29歳のタクシードライバー野上雄貴は、GCS幼児教育センターから幹部候補生としての入社要請を受け、不審を覚える。

ニューオリンズの豪華なホテルのベッドで、有名なテレビ伝道師が死体で発見された。頭や心臓などに銃弾が三発。

日系3世作家が書き下ろした長編ミステリー。ロサンゼルスのリトル・トーキョーで起きた惨殺事件。

命がけの学生時代!抱腹絶倒の青春記。小学校から大学まで、疾風怒濤の学生時代をパワフル&赤裸々に語る爆笑エッセイ。

この世、あの世、それとも幻の世界。妖しさの中に紡ぎだされる華麗な作品集。

ラザロとは、イエスによって、死から甦った人物。彼はなんのために還ってきたのか。

息子浩一の失踪から４年、捜索の旅を続ける元神奈川県警警視長真部宏・八重子夫妻は、神戸大震災の瓦礫の中で、同じく浩一を捜す女性と出会った。

一流ゲームソフト企業リューエイに就職が内定した大学生隅野はこの際、遊び相手の女子大生規子を友人に下げ渡すことにした。

本書は、『悪夢、買います』、『隅の少女』、『呪いの花園』、『幻のタイトロープ』、『失われた恋人』、『幻のプロポーズ』の6編を収録した。

南条家の星(プリンセス)、サッちゃん(幸子)が、名門四ツ葉学園小学校にご・入・学!母・麗子や、その双子の妹・美知をはじめ、南条一家はお祭り気分。

夏の北海道。動物写真家を目指す吉本は、巨大なヒグマに遭遇する。

夫は花になど興味がないが、秀明は「紫陽花の花が咲き始めましたね」と言ってくれた。

紅葉の美しい京都・光明寺を訪れた女子大生の夕美は、歌舞伎役者の片岡秀三郎と出会う。

第10回小説すばる新人賞受賞作。文章は軽妙にしてユーモアに満ち、話は風刺の力にあふれて爽快であり、近ごろ稀な快作である。

雑誌記者亜木子は、友人から、1年前に失踪した京子を山手線内で目撃したと聞かされる。

名門女子高校内で発見された変死体。15年後の今日、真実は明かされるのか。

御茶ノ水署の迷走コンビ斉木斉と梢田威、追う、走る、ずっこける!?元小学校の同級生。

荒野に炸裂する銃弾の嵐!故郷を追われ、愛する人までも奪われた青年・与志は怒りに燃え、復讐劇を開始する―。

「ヒミコは殺された」という謎めいた言葉をのこして古代史研究家が密室で殺害された。

主人公の小川は、平凡な生活を送っている自動車修理工場のオーナーである。二人の修理工を使い、腕がいいと評判だった。

アメリカで運を使い果たしたおれを拾ってくれたのは、シケた中年ボクサー・ムーニー。

オスロの記録的に暑い春の夜。現場に大量の血が流されているのに犠牲者がいない。

穏やかで、知的で、権力への志向を持たずにひっそりと生きる人々。時を超えてよみがえる風景。

甘く切ない恋の至福のときは短くて、頂点を極めたあとには、ただ、執着と妄想に満ちた永い時間が続くだけ…。

街の中に、詩を見つける―30歳を前に商社マンから私立探偵に転身した男、浅生。

友人に誘われて参加する京都ツアーを楽しみにする日美子だったが、旅を占ったカードは、砂漠を裸足で歩く男…事件の予感である!彼女が旅立ったその日、鎌倉の豪華マンションで火災が発生し、新人の女流作家が死体で発見された。

定収入のあるシュルツ刑事と結婚したとはいえ、経済的に自立をしたいゴルディ。

特殊慰安施設協会(RAA)―太平洋戦争直後、進駐軍兵士の性の処理のため作られた施設である。

愛していれば、奇跡もきっと起こる―バスの転落事故で湖の底に沈んでしまった死者たちが、愛する人たちに別れを告げるために、午前0時に戻って来た!深夜のバス・ターミナルでの、死者と生者の不思議な出会い。

女優志願の少女の夢と恋。まぶしく切ない輝きの中に彼女はいた。

新宿署管内の公園で中年のホームレスが撲殺された。犯人は三人の少年だった。

超有名進学校「灘校」に八番で入学。