大道棋士・今井清司の娘・香子は、東京へ向かう新幹線の中で、「あとで取りに行く」と見知らぬ男から一通の封書を預かった。

それは、現代史大逆転の、最後の賭け。二万挺の自動小銃に託された、壮大なるロマン。

名古屋駅前でカバン詰めの死体となって発見された義母。

冷血―冷酷とも残酷ともちがう。

留守番をしていた浅見光彦を遠縁の大学生・緒方聡が突然訪ねてきた。

夫に性病をうつされ、それが不治の病いと知ったとき、若妻は狂った。

おなじみの女子大生亜由美のもとに、友人からそれぞれ男の違う三通の結婚式招待状が届いた。

京都有数の資産家・西沢家の家人が次々と殺された。

この短刀があると幸せになれないんです、といって妖刀村正とともに現れたアイドル歌手。

長らくの間絶版状態で、一部のマニア以外には知られることのない、まさに“幻の名作”だったこの作品が、このたび新たな装いで“復活”した。

京都名刹の国宝梵鐘と6つの鐘。連続殺人の秘密を知るのは何処の鐘か。

「あたしが殺る!」ニュースキャスター松平みどりは、縄で縛られ、下肢を開かれた女の写真を目のあたりにしたとき決意した。

江戸は神田の橋本町。

文芸編集者笹谷美緒のもとに、覆面作家飛鳥彰から、柿本人麻呂の秘密をめぐる週刊誌連載の話が持ち込まれた。

覆面作家飛鳥彰の週刊誌連載『人麻呂の秘密』が開始されると、山岡竜一郎に関するいくつもの情報が編集部に寄せられた。

伯備線備中高梁の近くで元警視庁刑事がＬ特急「やくも」にはねられ死亡。事故死か他殺か!?　極秘捜査をする十津川と亀井…。

事件の発端は、覚醒剤中毒の男が、1人の野球少年を殺したというものだった。

部下の清水刑事を殺害した悪の組織は、覚醒剤の販売によって得た莫大な金を使って、恐るべき犯行を計画していた。

大手薬品メーカー、大原ファーマシー社長・大原泰久宅の庭で、お手伝いの恩田糸子が強姦され、絞殺された。

不良ってのは、いつもひとりでいるもんだ。俺と少年の闘いの日々―。

15年前に家を出たままの親父が、死んだ。ひとりっ子のぼくに残されたのは、2匹の蝶と、妹と名乗る女の子だった。

浪花のデカは今日も行く。フグの猛毒(テトロドトキシン)で客が中毒死、真相を究明するおなじみナニワの刑事の物語。

京都府警捜査一課の橋口警部補の妹―舞子が、北海道で結婚式を挙げることになった。

ナルが、ついにやられた。日本海を臨む断崖の上に建つ吉見家は、代替わりのときに必ず怪異が起こり、多くの人が死ぬ。

やはり兄は謀殺されていた。三年の刑期を終えて出所した羽山貴次は、服役中に知った兄の自殺の真相を突き止めた。

警視庁捜査一課・清水刑事の恋人、広田みや子は子供の様な表情と暗いかげりをあわせ持つ謎めいた女性だった。

“雨”が女を強くした…。男の世界に挑戦する女ひとり。

浅見が陶芸家佐橋登陽の個展会場で出会った評論家景山秀太郎が殺された！　死体上には黄色い砂がまかれ、「佐用姫の…」と書かれたメモが残されていた。

青梅山中で虚無僧姿の男の絞殺死体が発見された。被害者は、会社役員・羽田栄三と判明。

熱海市・網代のぼくの仕事場に、浅見光彦が訪ねてきた。

新人OLの仲江翠はアパレル・メーカーの広報課に勤めている。

失踪したシャンソン歌手を追って軽井沢の別荘で私立探偵真木の見つけたものは?依頼された仕事は終わっても事件の背後に潜む真相を真木は追及し続ける。

ブナの原生林奥深く、物語の発生する気配がある。ひとつの謎の種子が虚構の大地に舞い降りる。

高層ビル群の窓の奥にはめ込まれた人生、その窓にさえ拒否された人生―。あらゆる人生を平等に許容する大都会。

北海道・釧路よりさらに東の厚岸町。

転校してきたばかりなのに、知らぬ間に生徒会長候補にさせられた芝奈々子。

極秘訓練中の自衛隊機が、南アルプス山中に墜落した。付近には廃村同様の集落“風巣”しかない。

京都化野の念仏寺で薬剤師・岸田マキが毒死。傍に愛用の恋人形がないことから、キャサリンは他殺を主張した。

中学生の有季と貢が開いた探偵事務所は大はやり。

70歳の大金持ちの選んだ相手はなんと28歳。

教育実習のため母校に戻った広瀬は、教室で孤立している不思議な生徒・高里を知る。

戦国末期、天下の傾奇者として知られる男がいた。派手な格好と異様な振る舞いで人を驚かすのを愉しむ男、名は前田慶次郎という。

乱歩賞史上初の航空サスペンス。本年度江戸川乱歩賞受賞作。

半年前、凄惨な四重殺人の起きた九州の孤島に、大学ミステリ研究会の七人が訪れる。

早朝の教室で、高校生中町圭介は死んでいた。コピーの遺書が残り、窓もドアも閉ざしてある。

乱歩賞史上初の本格ハードボイルド。本年度江戸川乱歩賞受賞作。

サントリー・ミステリー大賞受賞の著者黒崎緑が、叙述形式の限界に挑戦した安楽椅子探偵ものの新境地。

寛政の改革による春画・春本の取締りを経て、歌麿の没後、豊国を筆頭とする歌川派は依然隆盛を極めていたが、お咎めを恐れて枕絵にだけは手を出せずにいた。

失恋からコンピュータ犯罪の片棒を担ぐにいたる微妙な女性心理の動きを描く表題作。『火車』の原型ともいえる「裏切らないで」。

日本画家の沢木潤一は京都の舞妓小菊たちと共に伊豆修善寺温泉で正月を過ごしていた。

脅迫状は「お前を殺してやる」に始まり過激化、「26日に死ぬんだ」と殺人予告に到達した。

水面に色づきはじめたマロニエを映すサン・マルタン運河。

「トリック・オア・トリート」(いたずらがいいか、もてなすか)―ハロウィンの日子供たちはこう言って家々を回ってはお菓子をせしめる。

“あたしに触れたら、死ぬわ”。女の呟きも知らず、男は彼女を抱きしめた。

十五年前に犯した殺人事件の共犯者である淳子の父親が死んだ。

リゾートに浮かれる建設業界のあなた、村役場のあなた、投資家のあなた…。もしかすると、事件はあなたの回りでも進行中。

四年前、女子大生由紀子の姉が京都の詩仙堂で不倫の相手と心中した。姉は死に、相手の男である若木陽一郎は生き残った。

新しい“発見”がある京都旅行をしてみませんか?清水寺、哲学の小径、祇園や先斗町、瑳峨野、大文字焼などの行事…。

純本格推理小説の気鋭が、読者に叩きつける大胆な挑戦状。

真紅の着物を着たおかっぱ頭の人形が空中をさまよい、しかもケケケと笑って振り向いたその顔は髑髏。

杉村爽香、十八歳の秋。爽香にとって、今年の夏は最悪だった。

人類が太陽系第三惑星を脱出し、この新しい地球に移ってから数十世紀。予防精神医療の発達により、殺人は絶滅した。

東陽機器のテニス部員6名は夏期休暇を利用して、小豆島と有馬温泉で合宿練習を行なうことになり、先発4名は小豆島へ。

ホテルの隣室で女が殺され、あわや殺人犯にされかかった脱サラ作家の津村は、誌上で真相を追及。(「捜査線上のアリア」)。

ホテルの隣室で女が殺され、あわや殺人犯にされかかった脱サラ作家の津村は、誌上で真相を追及。(「捜査線上のアリア」)。

夏の夜を乱舞する豊かな情緒と哀愁の郡上踊り。

多くの死者の想いこもり、少女の亡霊が徘徊するという時計館。訪れた九人の男女を待ち受けるのは無差別殺人。

竹本健治が連載を始めた本格推理にいつの間にか殺人鬼の手記がまぎれこみ始めた。奇々怪々な超ミステリー。

豪華なオリエント急行ツアーを満喫した10名の日本人男女。それから1年、彼らを次々に襲う殺意の恐怖。

100年前の切り裂きジャック事件が現代に甦ったのか！？ベルリンを恐怖のどん底へ叩き込んだ娼婦連続猟奇殺人。

軍事施設なみの防護網。完璧にシールドされたコンピュータ制御機器。

「北斗星5号」を爆破する。1億円用意せよ。

行きすぎ捜査のために警視庁を懲戒免職となり、妻子とも離別した小山淳一郎のもとに、西条恒夫と名のる男が訪れてきた。

「悪趣味だな。仲間で最初に死んだ人間の十三回忌に開くタイムカプセルだなんて…」。

古書店の跡継ぎ争いが思わぬ展開を見せる。古本十番勝負。

ライターの大坪卓也は、北海道北士別町の通史執筆の依頼を受けた。

自由に愛して、不自由に愛して、落とし穴にはまる―。ひやりと研ぎすまされた男と女10の物語。

町内の足の悪い子どもを、掌でさわるだけで治してしまった岬一郎のもとには、全国からあらゆる病気に悩む患者たちが押しかけ、彼の超能力は一躍マスコミの話題になる。

岬一郎は東京・下町に住むごく普通のサラリーマン。

仏陀の死する夜、ディアナの死する時、ネプチューンの北に一片の鱗あり―。奇妙な暗号文が殺人事件を招く！（「白昼鬼語」）。

山あいの小さな町に映画のロケ隊が訪れた。真夏のひと月、静かな町を熱くして去っていった後に、意外なものが残された。

じっと黙ったまま堕ちていこうとしたあいつ。若者の堅く閉ざした心の芯を、私は信じていたかった。

新宿署の刑事・鮫島は、悪を憎み容赦しない。孤独に、誇り高く戦う彼を、犯罪者たちは「新宿鮫」と恐れる。

「パパもママも帰って来ないの」5歳の少女が警視庁に勤務する坂口正二を訪ねて訴えた。

刻々と追いつめられてゆく男と女。夜が動く。

ニューヨークで学位を取得した柊子は、激烈な競争のつづく日本のホテル業界に飛び込む。

新宿駅西口でバスが放火され、逃げ出した乗客の一人がタクシーに轢ねられ死亡。

警視庁捜査一課のオニ警部・宇野喬一と名探偵の女子大生・永井夕子は、休暇で湖畔のホテルに滞在中、ナゾの殺人事件に遭遇する。

雪吹晋平は恋塚、印東、中里の三人と大学生活最後の夏を八ヶ岳登山中、面川純子、市毛京子ら四人の女子大生と出会い、ともに忘れ難い“青春の思い出”を抱いた。

恋人面川純子を財閥の御曹司北上栄二に奪われた雪吹晋平は、彼女の面影を抱きつつ、人生の目標をヒマラヤ登頂に据えた。

グレは銀座のクラブ“アビシニアン”の新人ホステス。フランス製の香水プワゾンを愛用していること以外、素性はわからない。

京都発城崎行き特急「あさしお3号」の車内で、十津川警部の友人で作家の沢田功が殺された。

清流と木立にかこまれた城下組屋敷。淡い恋、友情、そして忍苦。

嵐の夜、マンションの十一階から姿を消した男が、十三分後、走る電車に飛びこんで死ぬ。