探偵の夏あるいは悪魔の子守唄



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    初公開日(参考)1990年08月
    分類

    長編小説

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    探偵の夏あるいは悪魔の子守唄 (創元推理文庫)

    1990年08月31日 探偵の夏あるいは悪魔の子守唄 (創元推理文庫)

    因習の村に伝わる奇妙な子守唄、その歌詞どおりの連続殺人劇が、通称八馬鹿村と呼ばれる山間の寒村に繰り広げられる。キチガイじゃが、とつぶやく老人、獄門寺や病院坂…横溝正史の作品を彷彿とさせる世界を舞台に、トリックの冴えをみせる「本歌取り」推理長編。ミステリ・ファンの絶賛を浴びた岩崎正吾の処女作であり、ここに「探偵の四季」4部作の幕が切って落とされる。 (「BOOK」データベースより)




    書評・レビュー点数毎のグラフです平均点7.00pt

    探偵の夏あるいは悪魔の子守唄の総合評価:8.20/10点レビュー 5件。Cランク


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    全1件 1~1 1/1ページ
    No.1:
    (7pt)

    横溝ファンは必読?

    一連の創元推理文庫の日本人作家作品に入っていたのがこれ。まだ日本のミステリシーンに疎かった私は無論の事、この作家についてはなんら知らず、紀田氏同様、創元推理文庫だから大丈夫という先入観で購入した。
    本書は「探偵の四季4部作」と名のついた、世に知られる有名探偵小説シリーズの本歌取り作品シリーズの第一弾である。で、題名から解るように本書では横溝正史の金田一シリーズがベースになっている。なんでもあとがきに書かれているように元々この作者は横溝ファンであり、自身のペンネーム「正吾」も横溝「正史」の「し」を数字の4と読み換えて、それに1つ足したのだと述べられている(だから読み方は「しょうご」ではなく「せいご」が正しい)。

    そんな作品だから、正典である金田一シリーズを読んでいる方が作者の散りばめた横溝作品に纏わるガジェットなり、稚気なりを楽しめるだろう。私は当時も今も横溝作品には映像作品でしか触れた事はなく、したがってここに収められているパロディの数々はそれと気づかず、この作品における演出だと思っていた(「きちがいじゃが・・・」というのも横溝作品では有名なフレーズらしいが、未だに本歌のどこにどのようにして云われているのか知らない)。

    しかしそれでも楽しめた。それは私が本作でのあるトリックを看破できたから、なおの事、楽しめたのを覚えている。冒頭に挿入された図面をじっくり見て、作者のトリックを見破ることが出来たあの瞬間を今なお最近の事のように覚えている。
    が、もし今本作を読むと、上のような評価には至らないだろう。トリックはあるとはいえ、ミステリとしての出来については今では恐らく凡作の類いになるだろうと思われる。私がまだミステリ初心者だった頃に読んだからこその7点評価だと断言できる。

    その後私は彼の作品が文庫化されるたびに買ってはいたが、あまり出来が良くなかったので辞めてしまった。元々寡作な作家であり、その後買った作品も2冊ぐらいだったし、それらを読む頃にはこなれたミステリ読者になっていたため、本作で気づかなかった粗が目に付いてしまった。現在このシリーズは3部まで出ているようだが、その評判はあまり聞かない。
    本書は駆け出しミステリ読者だった頃の仇花として私の記憶に残る作品となった。

    Tetchy
    WHOKS60S
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    ※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
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    No.4:
    (3pt)

    良い。

    やっと手に入れました。カバーはやや傷んでいましたが、本体は良い状態でした。
    探偵の夏あるいは悪魔の子守唄 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:探偵の夏あるいは悪魔の子守唄 (創元推理文庫)より
    4488404014
    No.3:
    (4pt)

    獄門寺

     1987年に山梨ふるさと文庫から出た『横溝正史殺人事件』の改題・文庫化。
     もとのタイトルから明らかなように横溝正史をネタにしたパロディ作品。八馬鹿村に本陣川、病院坂、鬼火橋などが登場する。獄門寺というのには笑ってしまった。しかし、最初はユーモア味が強いものの、途中からは本格的なミステリ作品となる。複雑な筋立て、錯綜する事件と、なかなか読み応えがある。横溝ファンならずとも楽しめる、質の高い作品に仕上がっていると思う。
     舞台は著者の故郷でもある山梨の田舎。田舎の青春ミステリとしても読むことが出来る。
    探偵の夏あるいは悪魔の子守唄 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:探偵の夏あるいは悪魔の子守唄 (創元推理文庫)より
    4488404014
    No.2:
    (5pt)

    本歌取りミステリ シリーズ1作目

    鬼首村峠を越えて入る八馬鹿村(正しくは八鹿村だが、ある理由でこう呼ばれる)、村を流れる本陣川にかかる鬼火橋、村のお寺の獄門寺でおきた殺人事件の現場には三本指の手の跡が残され、病院坂を登った先の家では首吊り死体がぶらさがる。と、ここまで書けばお気付きでしょう(まぁ、書名を見たらすぐにわかっちゃうんですが)。本書は横溝正史へのオマージュ作品、横溝作品を本歌取りしたミステリです。封建制の強く残る山村でおこる不可思議な殺人、飄々とした探偵像と、横溝作品によく見られるいかにもな設定、金田一耕助ファンならばスーッと作品世界に入っていけることでしょう。不思議な事件に論理的な解明と、ミステリとして重要なところもビシッときまっていて、本歌の横溝作品に勝るとも劣らないできばえ。違いといえば横溝作品のような暗く陰惨な雰囲気はなく、どちらかといえばカラッとしていて明るく、これは好みのわかれるところかもしれません。作者のミステリデビュー作ですが、この本歌取りミステリを「探偵の四季」としてシリーズ化しており、次作の『秋』ではかのドルリー・レーンを本歌取りしているとのこと。楽しみですねえ。
    探偵の夏あるいは悪魔の子守唄 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:探偵の夏あるいは悪魔の子守唄 (創元推理文庫)より
    4488404014
    No.1:
    (5pt)

    横溝作品に対する愛

    横溝正史の「悪魔の手毬唄」を下敷きに書かれたこの作品、「悪魔の~」だけでなくいろんな作品で見たような人名、地名が織り込まれていて思わず「ふふふ・・・」と笑いが漏れてしまう。主人公は探偵社の捜査員キンダイチ。八鹿村の有力者・梅のお大尽に身辺警護を依頼されるが、村に残るヘンテコな子守歌通りに連続殺人が起こる。さあどうする、キンダイチ?!有名作品のもじりではあるが謎解きも充分楽しめるし、たいへんおいしい作品だった。全編を通して感じられるのは、横溝作品に対する愛である。ユーモラスな文体の中にももの悲しさが漂い、登場人物たちには作者の暖かい眼差しが向けられている。
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    4488404014



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