探偵の夏あるいは悪魔の子守唄
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書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点7.00pt |
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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
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一連の創元推理文庫の日本人作家作品に入っていたのがこれ。まだ日本のミステリシーンに疎かった私は無論の事、この作家についてはなんら知らず、紀田氏同様、創元推理文庫だから大丈夫という先入観で購入した。 | ||||
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
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やっと手に入れました。カバーはやや傷んでいましたが、本体は良い状態でした。 | ||||
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1987年に山梨ふるさと文庫から出た『横溝正史殺人事件』の改題・文庫化。 もとのタイトルから明らかなように横溝正史をネタにしたパロディ作品。八馬鹿村に本陣川、病院坂、鬼火橋などが登場する。獄門寺というのには笑ってしまった。しかし、最初はユーモア味が強いものの、途中からは本格的なミステリ作品となる。複雑な筋立て、錯綜する事件と、なかなか読み応えがある。横溝ファンならずとも楽しめる、質の高い作品に仕上がっていると思う。 舞台は著者の故郷でもある山梨の田舎。田舎の青春ミステリとしても読むことが出来る。 | ||||
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鬼首村峠を越えて入る八馬鹿村(正しくは八鹿村だが、ある理由でこう呼ばれる)、村を流れる本陣川にかかる鬼火橋、村のお寺の獄門寺でおきた殺人事件の現場には三本指の手の跡が残され、病院坂を登った先の家では首吊り死体がぶらさがる。と、ここまで書けばお気付きでしょう(まぁ、書名を見たらすぐにわかっちゃうんですが)。本書は横溝正史へのオマージュ作品、横溝作品を本歌取りしたミステリです。封建制の強く残る山村でおこる不可思議な殺人、飄々とした探偵像と、横溝作品によく見られるいかにもな設定、金田一耕助ファンならばスーッと作品世界に入っていけることでしょう。不思議な事件に論理的な解明と、ミステリとして重要なところもビシッときまっていて、本歌の横溝作品に勝るとも劣らないできばえ。違いといえば横溝作品のような暗く陰惨な雰囲気はなく、どちらかといえばカラッとしていて明るく、これは好みのわかれるところかもしれません。作者のミステリデビュー作ですが、この本歌取りミステリを「探偵の四季」としてシリーズ化しており、次作の『秋』ではかのドルリー・レーンを本歌取りしているとのこと。楽しみですねえ。 | ||||
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横溝正史の「悪魔の手毬唄」を下敷きに書かれたこの作品、「悪魔の~」だけでなくいろんな作品で見たような人名、地名が織り込まれていて思わず「ふふふ・・・」と笑いが漏れてしまう。主人公は探偵社の捜査員キンダイチ。八鹿村の有力者・梅のお大尽に身辺警護を依頼されるが、村に残るヘンテコな子守歌通りに連続殺人が起こる。さあどうする、キンダイチ?!有名作品のもじりではあるが謎解きも充分楽しめるし、たいへんおいしい作品だった。全編を通して感じられるのは、横溝作品に対する愛である。ユーモラスな文体の中にももの悲しさが漂い、登場人物たちには作者の暖かい眼差しが向けられている。 | ||||
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