悪魔が来りて笛を吹く



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初公開日(参考)1954年01月
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長編小説

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悪魔が来りて笛を吹く (角川文庫―金田一耕助ファイル)

1973年02月20日 悪魔が来りて笛を吹く (角川文庫―金田一耕助ファイル)

毒殺事件の容疑者椿元子爵が失踪して以来、椿家に次々と惨劇が起こる。自殺他殺を交え七人の命が奪われた。悪魔の吹く嫋々たるフルートの音色を背景に、妖異な雰囲気とサスペンス!(中島河太郎) (「BOOK」データベースより)




書評・レビュー点数毎のグラフです平均点6.50pt

悪魔が来りて笛を吹くの総合評価:8.64/10点レビュー 84件。Bランク


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全4件 1~4 1/1ページ
No.4:
(6pt)

 
凋落した名家で起こる連続殺人事件、カギを握るのは過去に起きた宝石強盗とその容疑者とされ自殺を遂げた子爵の存在。 子爵の好んだフルートの音色と共に悪魔がやってくる・・・。

 序文に作者からの警告文、陰惨を強調しているがそれほど過去の作品と比べて際立って鬱屈な作品だったかは微妙である。 割とあっさり事件が進行するのと期間も長くオープンな事件なのでやっぱり暗い緊迫感のようなものは薄いです。 しかしただじゃ転ばないのが横溝正史、悪魔が来りて笛を吹くの真相が暴かれるラストは見事。★は6つ。

りーり
9EDFH0HC
No.3:
(6pt)

終戦直後の日本がよく伝わる作品

所謂「斜陽族」と言われた没落貴族の一族を題材にした他、舞台となる時代に現実でも起こった毒殺事件である「帝銀事件」をモデルにした事件を絡めるなど、当時の戦後の混乱期の日本を表している、当時を生きた作家でないと書けない作品であると同時に、他の金田一耕助シリーズとは少し趣の異なる雰囲気のお話ですね。

主な舞台は信州ですが、手がかりを求めて耕助たちが淡路島に向かうなど、日本のトラベルミステリーの先駆け的な側面も持っていると思います。
しかしその列車内の様子などで、当時の貧しく混乱した日本では国内の旅行ですら一苦労というのが伝わってきました。

この作品よりさらに前の時代が舞台でも、ポワロやクイーンは列車や飛行機で優雅に旅行しているのを考えると、当時の日本と欧米の差って凄かったんだなぁ……と思わされずにはいられなくなる作品でした。

▼以下、ネタバレ感想

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マリオネットK
UIU36MHZ
No.2:
(7pt)

悪魔が来りて笛を吹くの感想

前に読んだ「本陣殺人事件」と「獄門島」が抜群に面白すぎたので、少々期待しすぎた印象。
ただ、決してつまらないわけではなく、金田一シリーズの悲劇性やおどろおどろしさが十分に出ており、
『悪魔が来りて笛を吹く』の真相にはぞっとさせられました。
伏線や提示すべき謎もはっきりと示されており、横溝ミステリーの醍醐味はしっかり味わえる一冊です。

みたらし
S9NVQ4H1
No.1:
(7pt)

悪魔が来りて笛を吹くの感想

個人的に密室トリックの完成度が金田一耕助ものでも「本陣殺人事件」に次ぎ1、2を争う出来だと思います!

ジャム
RXFFIEA1
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No.80:
(5pt)

よい

よい
悪魔が来りて笛を吹く (角川文庫―金田一耕助ファイル)Amazon書評・レビュー:悪魔が来りて笛を吹く (角川文庫―金田一耕助ファイル)より
4041304040
No.79:
(5pt)

面白かった!

ぎりぎり脳内で相関図が描けるくらいの登場人物で、全員キャラクターが立っていて混乱せず。丁寧に説明されますが掘り下げられすぎず、適度な謎を残して話しが進み、続きが気になって一気に読みました。
このシリーズは犬神家しか読んだことがなかったのですが、それよりも金田一探偵が切れ者で魅力的な気がしました。
戦後当時の情勢や、没落貴族の斜陽的な空気が物悲しく薄気味悪くもあり、単に推理ものというだけでなくこの時代背景だからこそ、という感じです。(自分は当時の暮らしなど知らないので、イメージですが)落とし込みが凄い!
初めに筆者が後味が悪いと脅すからドキドキしましたが、そんなに悪くもなかったです!
悪魔が来りて笛を吹く (角川文庫―金田一耕助ファイル)Amazon書評・レビュー:悪魔が来りて笛を吹く (角川文庫―金田一耕助ファイル)より
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No.78:
(5pt)

最後はすっきりするが、インモラルな関係の恐怖がある

やたらとインモラルな関係が出てきて、頭がくらくらするというか気持ち悪くなるというか、“悪魔”よりも怖いものがあった。別個と思われた椿子爵の事件と天銀堂事件(帝銀事件を模した作中の強盗殺人事件)を結び付けられたのは偶然だったかもしれないが、それそれで作品の広がりなっていて面白かった。それにしても鬼畜な人々の鬼畜な行動ゆえの事件であり、死んだはずの椿子爵がちょろちょろと見かけたりフルートの音色が聞こえることの恐怖より恐ろしかった。
悪魔が来りて笛を吹く (角川文庫―金田一耕助ファイル)Amazon書評・レビュー:悪魔が来りて笛を吹く (角川文庫―金田一耕助ファイル)より
4041304040
No.77:
(5pt)

感動のラスト

犯人の三島島太郎は、事情があったにせよ、大勢の尊い命を奪いました。しかし、ラストで島太郎もその責任を負い、自害し果てるのです。
エログロ、悪質とも言われた横溝先生の何か、人生の教訓めいた作品におもわれました。
悪魔が来りて笛を吹く (角川文庫―金田一耕助ファイル)Amazon書評・レビュー:悪魔が来りて笛を吹く (角川文庫―金田一耕助ファイル)より
4041304040
No.76:
(5pt)

昭和時代と日本ミステリーは相性抜群です

昭和の没落した貴族で起きた事件。時代背景が退廃的で不気味さを増し、悪魔とは何なのか誰なのかドキドキしながら読めました。
悪魔が来りて笛を吹く (角川文庫―金田一耕助ファイル)Amazon書評・レビュー:悪魔が来りて笛を吹く (角川文庫―金田一耕助ファイル)より
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