明治開化安吾捕物帖
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明治開化安吾捕物帖の総合評価:
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ドラマを見て読みたいと思った | ||||
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古本屋に行く手間もかけずに素晴らしい本を入手出来ました。 | ||||
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坂口安吾によって「昭和二十五年十月から昭和二十七年八月まで、「小説新潮」に二十三回にわたって連載された、一種の捕物(=時代物+推理)小説」。「明治十八、九年という開化の時世」の東京を舞台に、「洋行帰り」の私立探偵結城新十郎と幕末・明治の政治家勝海舟が、謎を解き明かす物語である。江戸の名残と新時代の文物が入り混じる明治の風俗を背景に、幕末の騒乱の闇と一続きであった世相が浮かび上がる。時代小説としても、ミステリー小説としても優れている『明治開化 安吾捕物帖』は、2011年のアニメ化や2020年のテレビドラマ化など、それぞれに大幅なアレンジが施されてメディア化されている。このように、“変革期がはらむ人々の葛藤”というテーマがあれば、かなりの改変を受け入れられる間口の広さと懐の深さも、本作の魅力だろう。 本書の解説によると、安吾は連載当時と明治期に時代の共通性を見ていたという。『安吾史譚』から、以下のような見解が紹介されている。「維新後の三十年ぐらいと、今度の敗戦後の七年とは甚だ似ているようだ。敗戦後の日本は外国の占領下だから、明治維新とは違うと考えるのは当たらない」。「つまり薩長も実質的には占領軍だった。薩長政府から独立しなければ、日本という独立国ではなかったのである。維新後は三十余年もダラダラと占領政策が続いていたようなもので、ただ一人幕府を投げすてた海舟だけが三十年前から一貫して幕府もなければ薩長もなく、日本という一ツ国の政治だけを考えていた」。 このような安吾の見解に対しては、賛否ともどもに様々な意見があるだろう。しかし安吾としては、“社会に変革をせまる大きな圧力”がいかなる形であれ存在しているところは明治維新の頃も今(戦後間もなくの頃)も同じではないか――と、考えていたのかもしれない。そうした時代相から、人々が“アイデンティティの不安”を抱いていることを、安吾は感じ取っていたのではないか、と思われる。 作中で扱われる事件には、貴族・政治家・富豪・一般庶民などの幅広い階層や多種多様な職業の人物が登場するが、政治的な陰謀などは、ほとんど関係がない。それぞれの日常的な生活の背後にわだかまっている様々な暗い情念や過去の出来事が、騒然とした世相の中で引き出されてくるのである。 このような、“(時代の変動で地位や財産を失った者、成金、一山当てる欲望と野心に取りつかれている者、屈折したインテリ、薬物の扱いや変装に長けている者などの登場人物たちが織りなす人間模様から発生する)現代性を象徴するような不可解な犯罪”を解明できるのは、「旗本の末孫、幕府の徳川家重臣の一人を父にもったハイカラ男。洋行帰りの新知識で、話の泉の五人分合わせたよりも物識りだ。それに鋭敏深慮に徹する大々的な心眼(=物事の真相を捉える眼力)を具えている」という私立探偵の新十郎ただ一人である。海舟の推理(海舟は、実際に現場を捜査しておらず、新十郎と一緒に行動している泉山虎之助(海舟の剣術の弟子で、「特別探偵に凝っている」推理マニア)の語る話だけで推理をする、という設定)は、「毎々七分通り失敗することになって」いる。 安吾は「口上」で、「今までの探偵小説では、偉い探偵の相棒にトンマな探偵が現れて大マチガイの推理をはたらかせてあんまりバカすぎたようです。よんでいる方でも、自分の推理が当たらないと、トンマな探偵氏と同じようなトンマに見えて自分がイヤになるのが通例ですが、海舟という明治きっての大頭脳が失敗するのですから、この捕物帖の読者は推理が狂っても、オレもマンザラではないなと安心いただけるでしょう」と書いている。しかし、物語を読んでいるうちに、海舟の存在がそれ以上の重みをもっていることに気づかされる。「赤坂氷川町の隠宅」で、「奇怪な事件」の顛末を聞きながらも自由闊達な気性のまま悠然と構えている海舟は、(やはり騒然とした世相を生きる)昭和25年当時の読者を不安な気持ちから解放する役割を果たしていたに違いない。読者にとっても安吾にとっても、「幕末の英傑、勝海舟」は郷愁と安堵を感じさせる存在だったのだろう。 | ||||
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良い状態の商品でした。迅速に対応くださり、ありがとうございました。 六興出版の上中下巻ものが有れば、是非ともよろしくお願いします。 | ||||
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深夜に放送していたアニメが好きでいつか読もうと思っていた坂口安吾。 最近になって今度はドラマになるという記事を見つけて思い出しました。 kindle購入後、無料本で読んでいましたが入っていないお話もあるらしくて・・・ というときに見つけたのがこれでした。 たっぷりページもあるししばらくは楽しめそうです。 購入してよかった。 まだ読了していないので星は控えめにしておきます。 | ||||
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