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明治開化安吾捕物帖



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明治開化安吾捕物帖の評価: 4.43/5点 レビュー 14件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.43pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全14件 1~14 1/1ページ
No.14:
(5pt)

これを読んで

ドラマを見て読みたいと思った
明治開化  安吾捕物帖 (角川文庫)Amazon書評・レビュー:明治開化 安吾捕物帖 (角川文庫)より
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No.13:
(4pt)

古本屋に行く手間もかけずに素晴らしい本を入手出来ました。

古本屋に行く手間もかけずに素晴らしい本を入手出来ました。
明治開化  安吾捕物帖 (角川文庫)Amazon書評・レビュー:明治開化 安吾捕物帖 (角川文庫)より
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No.12:
(5pt)

時代小説としてもミステリー小説としても優れている作品

坂口安吾によって「昭和二十五年十月から昭和二十七年八月まで、「小説新潮」に二十三回にわたって連載された、一種の捕物(=時代物+推理)小説」。「明治十八、九年という開化の時世」の東京を舞台に、「洋行帰り」の私立探偵結城新十郎と幕末・明治の政治家勝海舟が、謎を解き明かす物語である。江戸の名残と新時代の文物が入り混じる明治の風俗を背景に、幕末の騒乱の闇と一続きであった世相が浮かび上がる。時代小説としても、ミステリー小説としても優れている『明治開化 安吾捕物帖』は、2011年のアニメ化や2020年のテレビドラマ化など、それぞれに大幅なアレンジが施されてメディア化されている。このように、“変革期がはらむ人々の葛藤”というテーマがあれば、かなりの改変を受け入れられる間口の広さと懐の深さも、本作の魅力だろう。
 本書の解説によると、安吾は連載当時と明治期に時代の共通性を見ていたという。『安吾史譚』から、以下のような見解が紹介されている。「維新後の三十年ぐらいと、今度の敗戦後の七年とは甚だ似ているようだ。敗戦後の日本は外国の占領下だから、明治維新とは違うと考えるのは当たらない」。「つまり薩長も実質的には占領軍だった。薩長政府から独立しなければ、日本という独立国ではなかったのである。維新後は三十余年もダラダラと占領政策が続いていたようなもので、ただ一人幕府を投げすてた海舟だけが三十年前から一貫して幕府もなければ薩長もなく、日本という一ツ国の政治だけを考えていた」。
 このような安吾の見解に対しては、賛否ともどもに様々な意見があるだろう。しかし安吾としては、“社会に変革をせまる大きな圧力”がいかなる形であれ存在しているところは明治維新の頃も今(戦後間もなくの頃)も同じではないか――と、考えていたのかもしれない。そうした時代相から、人々が“アイデンティティの不安”を抱いていることを、安吾は感じ取っていたのではないか、と思われる。
 作中で扱われる事件には、貴族・政治家・富豪・一般庶民などの幅広い階層や多種多様な職業の人物が登場するが、政治的な陰謀などは、ほとんど関係がない。それぞれの日常的な生活の背後にわだかまっている様々な暗い情念や過去の出来事が、騒然とした世相の中で引き出されてくるのである。
 このような、“(時代の変動で地位や財産を失った者、成金、一山当てる欲望と野心に取りつかれている者、屈折したインテリ、薬物の扱いや変装に長けている者などの登場人物たちが織りなす人間模様から発生する)現代性を象徴するような不可解な犯罪”を解明できるのは、「旗本の末孫、幕府の徳川家重臣の一人を父にもったハイカラ男。洋行帰りの新知識で、話の泉の五人分合わせたよりも物識りだ。それに鋭敏深慮に徹する大々的な心眼(=物事の真相を捉える眼力)を具えている」という私立探偵の新十郎ただ一人である。海舟の推理(海舟は、実際に現場を捜査しておらず、新十郎と一緒に行動している泉山虎之助(海舟の剣術の弟子で、「特別探偵に凝っている」推理マニア)の語る話だけで推理をする、という設定)は、「毎々七分通り失敗することになって」いる。
 安吾は「口上」で、「今までの探偵小説では、偉い探偵の相棒にトンマな探偵が現れて大マチガイの推理をはたらかせてあんまりバカすぎたようです。よんでいる方でも、自分の推理が当たらないと、トンマな探偵氏と同じようなトンマに見えて自分がイヤになるのが通例ですが、海舟という明治きっての大頭脳が失敗するのですから、この捕物帖の読者は推理が狂っても、オレもマンザラではないなと安心いただけるでしょう」と書いている。しかし、物語を読んでいるうちに、海舟の存在がそれ以上の重みをもっていることに気づかされる。「赤坂氷川町の隠宅」で、「奇怪な事件」の顛末を聞きながらも自由闊達な気性のまま悠然と構えている海舟は、(やはり騒然とした世相を生きる)昭和25年当時の読者を不安な気持ちから解放する役割を果たしていたに違いない。読者にとっても安吾にとっても、「幕末の英傑、勝海舟」は郷愁と安堵を感じさせる存在だったのだろう。
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No.11:
(4pt)

六興出版の3巻ものは幻と化した?残念無念

良い状態の商品でした。迅速に対応くださり、ありがとうございました。
六興出版の上中下巻ものが有れば、是非ともよろしくお願いします。
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No.10:
(4pt)

アニメも好きでした。

深夜に放送していたアニメが好きでいつか読もうと思っていた坂口安吾。
最近になって今度はドラマになるという記事を見つけて思い出しました。
kindle購入後、無料本で読んでいましたが入っていないお話もあるらしくて・・・
というときに見つけたのがこれでした。
たっぷりページもあるししばらくは楽しめそうです。
購入してよかった。
まだ読了していないので星は控えめにしておきます。
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No.9:
(5pt)

テレビドラマ快刀乱麻のワクワク感がよみがえる

中古みたいだが状態が良く、新品みたいで気持ちいい。読み始めると、昔、ドラマでやってた快刀乱麻のワクワク感がよみがえってきました。明治の捕物帖、どんでん返しがいいですね。
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4041100216
No.8:
(5pt)

楽シイ安吾ノ時間ダヨ!

坂口安吾の中では、軽めの探偵シリーズ。

 安吾は変人書かせたら、やたら上手いよねー。
 とにかく登場人物が立ちまくりで、読んでて結構楽しい。また、日本史に一家言ある安吾だけに、時代劇としても愉快である。

 あと、タイトルにぬけぬけと自分の名前を入れるふてぶてしさも良い。冠番組かよ!!
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No.7:
(3pt)

世相を描く

「明治開化 安吾捕物帖」は、もともと1950-52年に『小説新潮』に23回にわたって連載されたもの。本書には、ほぼ前半にあたる「舞踏会殺人事件」「密室大犯罪」「ああ無情」「万引一家」「血を見る真珠」「石の下」「時計館の秘密」「覆面屋敷」の8篇が収められている。
 明治中期の東京を舞台に、結城新十郎という名探偵が活躍するのだが、途中でかならず勝海舟に相談が持ちかけられ、海舟が推理を話して聞かせる趣向になっている。
 ミステリとしてはそこそこ。悪くはない。しかし、いささかわかりにくい。
 どちらかというと、家、家族、男女関係といったものにまつわる奇譚を語るのが主眼になっているように感じた。たとえば「覆面屋敷」では、なぜか覆面をして生活する祖父と孫が登場するのだが、そこには想像を超えた事情が隠れており、またそれがちゃんとミステリっぽく仕上がっているのがおもしろい。
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No.6:
(5pt)

小説界の、フリーズドライや!

「万引一家」や「時計館の秘密」の結末にける結城(いかにも高貴そうな姓!)の行為は、この作品が世に出た当時にしても現在においても、はたしてそれでいいのか? という疑問の余地が残るであろう。が、勧善懲悪、の発想からしても、人情、という観点からしても「これでいいのだ!」と赤塚不二夫風に、思いたい。
 どの作品も文字数が多いわけではないが、これだけの短い文章で、こんなにも登場人物の心理や人生を詰め込めるものか(ときに作者は辞書の類まで持ち出して、複数の人間の人生を凝縮させて描写している!)、と感嘆した。小説界の、フリーズドライや! と評したら、バカにされるだろうな。失言、暴言を吐き、失礼。いい買い物をしたと思った。
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No.5:
(4pt)

おもしろい

アニメ「UN-GO]を見て興味本意で買いました。
アニメと舞台が異なるため、ちょっと新鮮味のある部分がいくつかありました。でもアニメを見る前にこの本を買いたかったです。そこだけが、残念でした。

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4041100216
No.4:
(5pt)

ひたすら楽しい

文庫化されていたのを知って再読。
新十郎が事件を解き明かして海舟が負け惜しみをいうというパターンが楽しい。途中からあまり出てこなくなるけれど。
「不連続殺人事件」みたいなトリッキーな物は少ないけれど、作者が思いっきり楽しんで書いている感じがして、1日に1編読むのにちょうどよい短編集です。
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No.3:
(5pt)

そりゃあ

坂口氏は海舟のことが嫌いですよ。
江戸っ児でも石川氏の方が友達です。
そして、海舟は天下一の安楽椅子探偵となるのですが……。
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No.2:
(4pt)

安吾の稚気溢れる気分爽快な捕物帖

明治初期、文明開化の時代を背景に起こる様々な事件を対象に勝海舟、洋行帰りのハンサムな名探偵新十郎、剣術使いで推理マニアの虎之介の推理合戦を描いた短編集。ミステリ好きの安吾の稚気が楽しめる。
前書きにもあるように、物語のパターンは概ね次のように決まっている。
(1) 事件に出会った虎之介が自分の推理を持って、海舟の屋敷に出向く。
(2) 虎之介が海舟に事件のあらましを説明する。
(3) 即興で海舟が名推理を披露する。
(4) 現場に立ち会っている新十郎が海舟の推理とは別の解決をする。
(5) 海舟が負け惜しみを言う。
海舟の推理も、海舟が知り得た情報の範囲では中々合理的である。その推理が常に新十郎に負ける様は微笑ましく、全体として「黒後家蜘蛛の会」の趣きがある。それが、安吾独特のカタカナ混じりの文体で語られるので、肩肘張らずに楽しめる。短い物語の中で事件を錯綜させるため、登場人物がやたらと多いのが少々難点だが、安吾が本気で読者と知恵比べに取り組んでいる証しだろう。当時の世相を反映した作品も良いが、南洋の冒険譚「血を見る真珠」、囲碁をテーマにした「石の下」も印象に残る。至る所に安吾の道徳観と冷徹な人間観が出ている点も見逃せない。
書いている安吾が一番楽しんでいるかも知れない気分爽快な短編集。
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4041100216
No.1:
(4pt)

これがあるから白痴があるのだ。

「白痴」「堕落論」から坂口安吾作品に入ってしまった人は、驚くかもしれないとびきり超級の娯楽作。文明開化の足音近付く近代日本の黎明期。聞いた事のある歴史上の偉人と異人が闊歩する帝都、東京。先の見えない不安は、現代の比じゃないだろう混乱の日本で、文字どおり活躍ってのをやっている登場人物たちは、読んでいるだけで痛快無類である。(瀉血ってのも初めて覚えたし。)底抜けのユーモアというのは底抜けの絶望なり挫折感なりからしか生まれないのだと気付かせてくれる作品。精神論を語れる人は、やはり人間の底を解っている人だ。作家・坂口安吾の凄さを再確認できる傑作だろう。
明治開化  安吾捕物帖 (角川文庫)Amazon書評・レビュー:明治開化 安吾捕物帖 (角川文庫)より
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