日本人の「義」とは何か。 小雪舞う一月の夜更け、大坂・南部藩蔵屋敷に、満身創痍の侍がたどり着いた。

水上碧の通う学園の保健室に早乙女俊子が赴任してきた。

“当節怪談事情”と銘打った赤川次郎氏傑作ホラー、待望の文庫化。

結婚を控えた姉が突如失踪、遠く九州からの一報を受けて阿蘇へ赴いた妹美知子は、自殺者が姉であると確認するに至る。

耽美派小説の巨匠、重松時子が薬物死を遂げてから、四年。

和子が住む世界と、沙羅が住む世界。二つの異なる世界が交錯する時、何かが起こる──。

外国人娼婦が共同で住んでいるホテル。そこから、イタリア人の少年が誘拐されたという。

時は、幕末。時勢は否応なく男たちを呑み込んで行く。

時代は激しく動いた。徳川慶喜は朝廷に大政を返上。

美人編集者・宇野あずさから、書下し中篇を依頼された、ホラー作家・倉阪鬼一郎。

東京・丸の内、人影もまばらな高層ビル街で、老婆の絞殺死体が発見された。

東京・丸の内、人影もまばらな高層ビル街で、老婆の絞殺死体が発見された。

公安と新興宗教のはざまで生み落とされ、首都を暴走する未曾有の恐怖。

目の前でカネが倍になる―。

久茲里枝の喪服の裏にひそんでいた模様と同じ紫の文字で―紫の傷。二十八年前の罪の傷。

「ヴァンフリート星域の会戦」の功績で18歳にして少将の階級を得たラインハルト。

やり残したことが多すぎる。このまま“成仏”するわけにはいかない。

N女子学園に編入してきた弥生を見て、担任の竜野は驚く。死んだはずの昔の恋人千草とうりふたつだったのだ。

現世から冥界へ下っていく道を、古事記では“黄泉比良坂”と呼ぶ―。なだらかな坂を行く私に、登山姿の青年が声をかけてきた。

生きているから怖いのか。江戸の闇に蹲る男。

『病気、至急連絡されたし』手を替え品を替え、毎夜届けられる不審な電報、花見の場所取りを命じられた孤独な新入社員を襲う数々の理不尽な試練、商店街起死回生の大イベントに忍びよる妨害工作の影…。

かつては硬骨の刑事、今や恍惚の境に入りかけた父親に、現職刑事の息子が捜査中の事件を語ると、父親はたちまち真相を引き出す。

大手印刷会社の秘書課に勤めるリツ子は、異母姉の麻生が雑誌のグラビア撮影で沖縄に行ったまま帰ってこないことが気になっていた。

「福原市は鏑木一真の地元ではありませんか」―次期総裁候補・鏑木の金権構造を解き明かす記事がもとで毎読新聞社に辞表を提出せざるを得なくなった藤中に、上司が紹介してくれた就職口は、鏑木の地元・福原市にある地方新聞・福原新報だった。

美しかった姉が、今朝はもう黒焦げ…。大正初年の岡山で実際におこった猟奇殺人事件が、いま甦る。

我々は今、地球システムのなかに新たな構成要素として、人間圏を作って生きている。

嘘、いじめ、そして孤独―悪意うずまくキャバクラ『ベイビーキッス』を舞台に哀しいまでの狂気を描いた戦慄のエンタテインメント。

高層ビルの清掃用ゴンドラに宙吊りになった七人の男女。

美しくも荒ぶる自然を抱く東北の地。戦後の昭和をしたたかに生き抜く男たちがいた。

ある日、突然、殺人を選択する自由があなたに与えられたら、どうしますか?謎の人物から送られてきた爆弾。

あの大事件、目が覚める解釈!法曹界に身を置く著者が描く、事件の中の真の人間の姿。

引退した老マジシャン、グレート天野のつくった『ミステリーの館』。

最後に一つだけ、必ず願いごとを叶えてくれる人物がいる。そんな不思議な噂が、患者たちの間で囁かれていた。

作家・藤井陽造は、コンクリートを満たした木枠の中に全身を塗り固めて絶命していた。

大学の男子寮で殺人事件が発生。

美少女を殺害し、研ぎあげたハサミを首に突き立てる猟奇殺人犯「ハサミ男」。

「紫木一姫って生徒を学園から救い出すのが、今回のあたしのお仕事」「救い出すって…まるで学園がその娘を拘禁してるみたいな言い方ですね」人類最強の請負人、哀川潤から舞い込んだ奇妙な依頼に従って私立澄百合学園、またの名を“首吊高校”に潜入した「ぼく」こと“戯言遣

新宿駅前に“空飛ぶメリーゴーラウンド”が現れた。

異端にして孤高の民俗学者・蓮丈那智の元に「『特殊な形状の神』を調査して欲しい」との手紙が届いた。

警視庁第六機動隊―厚いベールに包まれた特殊部隊の実態!危機の最前線に立つ精鋭たちの活動をリアルに描く渾身の書下し長篇小説。

金のためなら財産どころか命も狙う闇金融を営む富樫組若頭の桐生は膨大な借金を抱えたエステサロンのトップセールスマンの玉城をカモにしようとする。

桐生は自分の座を脅かす若頭補佐の鬼塚の暗殺を密かに決意した。

誰もが経験する、少年時代の輝かしい夏。そして、夏の終わりとともに訪れる、生まれて初めての別離と孤独―。

廃線跡を、幽霊列車が走っているという。トラベルライター瓜生慎は、情報を追って、北海道に飛んだ。

「…島」と意味不明の言葉を遺して、東京で初老の男女が相次いで死んだ。男は交通事故死、女は溺死。

岩手県盛岡市の奥座敷と呼ばれる繋温泉の繋大橋に、三十歳くらいの美女の幽霊が出て、橋を通りかかる男に声をかけるという噂が広まった。

“物書き”とは?“匂い”とは?“鬱屈”とは?“音楽”とは?“表現”とは?“卑近”とは?奇才・花村万月が、あなたのすべての“問”に答える!エッセイと初期の短編を集め、いろんな「万月」を楽しめる“闇鍋”のような貴重本。

奇妙な古書店で手に入れた曰くつきのミステリ同人誌には怪異が宿っていた。

朝顔、金木犀、ヘリオトロープ、夾竹桃。四つの花が彩る珠玉の連作ミステリー。

東京都荒川区の超高層マンションで起きた凄惨な殺人事件。殺されたのは「誰」で「誰」が殺人者だったのか。

僧正殺人事件は終わっていなかった―。

テレビのクイズ番組に出たことがきっかけで、嵯峨秋子、明石夏子、伊勢次郎、志摩信一の四人は、京都・神戸旅行に出かけた。

『13階段』の衝撃、再び！ 疾走するノンストップ・スリラー！ 都内全域で、一夜のうちに起こる無差別大量殺人。

宇宙暦794年最初の会戦のさなか、衛星ヴァンフリート4=2に駐留していた同盟軍に、帝国軍進駐の報が入る。

徳川の治世が始まった頃。青年・平蔵は恋人のお登勢に支えられ、新しい美濃茶陶を生み出そうと修業を積んでいた。

後に数々の国宝をつくり出す名陶工・野々村仁清の下で頭角を現していく平蔵。

来日中の米副大統領、ジョン・グレイが日本人夫婦を射殺し、その住居に立てこもった?前代未聞の事態の対応に苦慮した日本政府は、その「現場」をアメリカ領土にすべく、「アメリカ大使館別館」を作ってしまう。

朝野さつきは高校1年生。中学時代、目の前で親友を亡くして以来、記憶を失っている。

体育の日に川に落ち、一度死んで「あの世」から生き返った16歳の高校生・笹倉里加。

極秘「企業選別リスト」の売買事件、美人女子行員「AV出演」で明るみに出た銀行員の淫靡な欲望、ストーカー事件の陰に隠された陰謀、人事vs.総務の熾烈な暗闘、破綻銀行のペイオフ発動に仕掛けられた罠…。

投資会社のオーナー掛井純一は、何者かに殺され、幽霊となって甦った。

ホテルの一室で、著名な陶芸評論家が刺殺された。

東京・早稲田面影橋でOLの大岡滝子が刺殺された。旧知の橋本警部に相談を受けた浅見光彦は、被害者が残した写真に注目する。

ある朝、殺人容疑をかけられた友人が飛び込んできて目が覚めた白戸君―「ツール&ストール」別の日は、怪我をした友人から突然頼まれた、怪しげな深夜のバイトに出掛け―「サインペインター」それなのにいつでも金欠君、預金残高51円の通帳を握りしめた横で銃声が!?―「セ

最愛の姉の、突然の訃報。

ネス湖畔の小村で旧約聖書の魔神が村人の体を引きちぎり、奇妙な場所に配置していく。

親子三人の失踪事件発生。一家の幼児は両親から虐待されていたらしい―。

幼少より祖父から剣術を叩き込まれた神子上さやか。

失業し失意の底にあった北沢勝平は顔見知りの赤松に誘われ、石山という男と強盗殺人に加担してしまう。

北奥の都市で郷土料理の店を展開する実業家の夫に愛人がいることを知った妻は自分の財産と地位を守るため愛人の殺害を計画する。

上海、一九四〇年。最下層の娼婦の娘・季乃の、炎精のように揺らめく生。

キャサリンと浜口は、資産家の未亡人・水尾マユから夕食に招待された。

初詣客でにぎわう京都伏見稲荷で、晴れ着姿の若い女性が殺された。被害者は冬子の同僚刑事の妹であることが判明。

怖い大人がいねかえら、脳ミソのぱさついた阿呆がのさばるんだ。生まれて来て、すみません、って思いを味わわせてやる―。

「家には偽者の俺がいて、ママは俺を追い出しやがった!」―大手コンビニチェーンの警備員兼警察官、通称「コンビニCOP」の活躍を描く近未来小説。

細胞の老化は防げるのか?世界各地に驚異的に長命の人々が点在するという。

パラコートを大量に飲み自殺を図った少女は、自分がかつて治療をした少女に瓜二つだった。

16歳の子供たちはひとつの街に集まり始めた。まるで何かに引きつけられるかのように…。

西暦一九九七年、東洋の全体主義国家、大東亜共和国。

“死のゲーム”の開始後十八時間、混乱のうちに既にクラスメイトの半数が死亡していた。

爽快感200％、とってもキュートな青春小説！！ オカマと同棲して気楽な日々を過ごす「ぼく」のビデオ日記に残された映像とは……。

東堂太郎が回想する女性との濃密な交情。参戦目的、死の意義への自問自答は、女性との逢瀬の場で反芻されていた。

NYに住む早乙女隼と緒方真紀の元に届いた不気味な封書には、和歌の血書されたタロットカードが入っていた。

「折木さん、わたしとても気になります」文化祭に出展するクラス製作の自主映画を観て千反田えるが呟いた。

「おれは侍になる！」父を殺され、江戸を放逐された中間の倅・一松は、3年間の流浪の果て、大安寺一松弾正と名を変えて江戸に舞い戻ってきた。

まどかの学校で、怪事件発生。なんと、夜のあいだに校庭に巨大な円が描かれたのだ。

からくり展のポスター制作を依頼するため、国際的デザイナー矢的遙を訪ねた広告代理店スタッフ池上佐和子。

大店のお嬢さんが、お仕着せの人生を捨て、真に愛する人と共に生きようとする姿が清清しい「下駄屋おけい」。

自白した被疑者がなぜ無罪に!?救済されるべき被害者に法はいったい何ができるのだろうか。

少年は12歳にして「永遠の命」に閉じ込められた!?僕はなぜ大人にならないのだろう。

名探偵・法月綸太郎が帰ってきた!著者会心の傑作鉄道ミステリー「背信の交点」、オカルトじたての怪事件「世界の神秘を解く男」、法月綸太郎本人が登場しない異色作「身投げ女のブルース」など、テーマと構成にこだわりぬいた中編を収録。

在日米軍基地で発生した未曾有の惨事。

「現在、本艦の全ミサイルの照準は東京首都圏内に設定されている。その弾頭は通常に非ず」ついに始まった戦後日本最大の悪夢。

「走れ、もっと早く走るんだ!」謎の声に導かれ、憑かれたように走って死を迎える男。

警察官射殺事件。

家族旅行でウィーンに来た吸血鬼父娘のクロロックとエリカ。カタコンベの発見に居合わせたことから、奇怪な事件に巻き込まれる。

地蔵坊先生お気に入りのカクテル『さすらい人の夢』の二杯目が空く頃、物語は始まる。

解体された神様、鉢合わせの泥棒、歩き出した轢死体、拳銃を拾った失業者、拝金主義の富豪―。