木曜組曲
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書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点7.00pt |
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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
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この人の作品は「中庭の出来事」と「夏の名残りの薔薇」に次いで三作目。前二作は曖昧な話で終始したが、この作品は事実関係が明らかになるストーリーでスッキリとした結末を迎える。 | ||||
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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個人的に当たり外れが大きい恩田作品の中で、好きな部類。 頭の中でストーリーを映像化しやすく映画でも楽しめそうだと、各登場人物をどの俳優さんがいいか思い巡らせながら楽しく読ませていただきました。 既に映画化されていたのですね。。 絵里子が鈴木京香とは驚きですが、映画も観てみます。 | ||||
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恩田さんの作品、こうして記録をつけるようになってこれで15作品目となります。そう、好きなんです。 で、本作。これまたなんというか、「恩田さんらしい」作品だと思いました。 恩田さんの作品の印象は、当初は青春ものでした。しかし、それ以外にもモダンホラー的な作品、そしてエンタメ系・群像劇等、変幻自在の作風といえると思います。 ・・・ 本作品の「恩田さんらしさ」といえば群像劇が該当すると思います。 稀代の耽美小説家である重松時子が服毒の自殺の末に亡くなり四周忌を迎え、親族4名と旧担当編集者の5名が故人をしのぶ。そこで舞い込む謎の手紙には「重松時子は殺された」とある。 豪華な洋館のリビングという密室じみた空間で、僅か5名からなる関係者。これまで明かされなかった事実・心情が明らかになります。その過程で、「実は」「実は」というツイストが繰り出される。その点ではミステリ系エンタメとも言えます。 作品の90%以上が5人のキャラで占められている印象ですが、その描き分けが秀逸です。舞台にしたら映えるのだろうなと思ったら、案の定映画化されていました。 ただ、何でしょう、映画化(2002年)のキャストを見ると、当たり前ですがちょっと古いんですよね(富田靖子さんが20代そこそこの役)。最近のキャストで見てみたい、と若干思いました。 ・・・ ということで恩田氏の舞台にしたら映えそうな作品でした。 最後の最後でツイストかまされます。本好きにとっては「ほほう」となる筋です。そういうと恩田さんは「本」にまつわる作品も多いですね。本作も「本」にまつわる話でした。 エンタメ好き、ミステリ好き、舞台が好きな方等々は読んでみて損はないのではないでしょうか。 | ||||
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まず映画を見てそれからこちらの原作を読みました。映画のラストがややわかりにくく、こちらの原作を読み終わってからさらに混乱。「映画の最後の意味を自分はちゃんとわかっていなかったのか」と自信がなくなりました。が、映画は原作から少し変えてあったんですね。あのひと捻りで事件の真相が別物になってきます。個人的には、原作のままの方がすっきりして説得力がありました。 恩田陸さん作品はよくオチがないと言われるのですが、これははっきりオチがあります。見事なミステリ仕立ての文芸作品になっていると思います。 ”閉じられた雪の山荘”のように屋内の空間で、たたみかけるようなセリフの重なりによって舞台劇のように進む話です。 自殺してしまった天才肌の耽美派女流作家、重松時子。その担当編集者だった女性や弟子ともいえる物書きたち5人の女性は、時子の命日をはさんだ3日間に彼女を偲ぶ会を毎年開いています。 みんなが出版に関わる仕事につき、憧れたり、時子を超えられないと嫉妬したり、人生のほとんどを彼女のために費やしたりして、つまりは取り込まれ、振り回されたといえるでしょう。一生抜けないであろうその大きな影響、人生が変わってしまうほどの存在。特に実妹で出版プロダクション経営の静子は「才能が枯渇してきたみっともない時子が許せなくて、自分が彼女を追い詰めて殺した」と告白します。みんながそれぞれ心の内に隠し持っていたことが明らかになり、そこへ殺人を告発する花束が送られてきたりで、状況はだんだんと緊迫感を増していきます。 そんなピリピリした雰囲気の合間にはさまれるのがおいしそうな料理。この緩急の差によっていい意味で奇妙なバランスが保たれています。 恩田さんはおいしい料理とお酒に目がない方で、作品の中でも飲んで食べる話がよく出てきます。「象と耳鳴り」の中の「机上の論理」、「三月は深き紅の淵を」の中の1話目、そして「隅の風景」などの旅エッセイ。これらを読んでいるといつも自分もそこに参加させてもらって一緒に飲み食いしたいと思ってしまいます。 ここでも健啖家の女ばかり5人が盛大に食べて飲んでおしゃべりするシーンが壮観です。女性だったら「そうだ、女ばっかり集まったらまさにこんな感じだな」と共感するのではないでしょうか。 読んでいる間、今回も恩田陸ワールドに入り込んでしまいました。あとがきで大森寿美男氏が恩田さん作品を”恩田陸劇場”と呼び、「恩田さんの本を読み始めると、私はいつも日常の客電がすーっと落ちてゆく、あの感覚を味わうのである」と書いていらっしゃいますがとてもよくわかります。映画とともにお気に入りの作品になりました。 | ||||
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ミステリー仕立てだが、何ともひどい失敗作。 アル中気味の5人の中高年女性たちが毎年集まって、やたらと飲み食いし、勝手なことを言い合い、変死を遂げた亡くなった大作家(?)を偲ぶ。話に動きがない。心理劇というにも心のひだが伝わってこない。 一番の問題が、この死んだ時子の作家としての魅力が全然伝わってこない。 彼女の死自体に対して関心がわいてこない。 一応のどんでん返しじみた落ちもあるが、盛り上がりにも欠け、なんともぐたぐた。 話が女性のみで構成されていることで一定の需要があるのだろうが、小説としては時間とお金の無駄だった。 普段は良い書き手だけにこの作品は何とも残念。 (以上、たぶん200字以内。©toska) | ||||
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作家同士の女子会だなと思ってた。一人の天才作家の死によって毎年集まる女子作家たちが、自殺か他殺かでもめるというよりは、楽しいおしゃべりという感じである。 | ||||
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