ユージニア
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書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点7.00pt |
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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
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若き日に手にし深く心に残っていた作品、再読です。 | ||||
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様々な角度から事件を掘り起こしていく展開は好みであり、引き込まれたのだが、 | ||||
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【ネタバレかも!?】 (1件の連絡あり)[?] ネタバレを表示する
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各章、事件関係者の証言という形になっており、断片的ではあるが徐々に部品が集まってきて事件の真相に近づいていく・・・ | ||||
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未読の方はご注意ください
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最近ハマっている恩田陸さん。次はミステリー小説『ユージニア』。 デビュー作『六番目の小夜子』より薄気味悪さがパワーアップしている印象です。構成はなかなか複雑で、最後に読み返したりしましたが、ほどよく謎と余韻が残る感じで好みの作品でした。 『鈍色幻視行』と同じように、はっきりとした事実は謎にしつつ、色々な人の視点から真実を探っていく流れが面白くて、引き込まれます。 | ||||
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名家の大量毒殺事件を描く。奇妙なことに、青澤医院が途中で相澤医院となっていたり、語り手の記憶間違いのようでもあり、そうでもなさそうでもあり判然としない。伏線自体に整合が無く夢のようでもあり、読み進めて読み手が勝手にこじ付けたりが進む。次第に様々な状況が集まり、辻褄があっていく進行が興味深い。事実は一つでは無く、見る側、見られる側によって違う。最後の犯人と思われる人物も、動機の判断によっては読み手によって異なると思われる。 | ||||
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蜜蜂と遠雷などわかりやすい作品とは反対で、何が真実か最後まで読んでもはっきりとしない。しかしそれが本作の持ち味で魅力となっている。 はっきりとしないことに不満を持つ人は少なくないだろうが、その靄のかかったような読後感が私にとっては非常に心地よいものだった。 | ||||
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恩田陸作品をデビュー作「六番目の小夜子」から再読中です。恩田さん作品は個人的には基本は幻想小説ではないかと思います。その不穏で不可思議な雰囲気、時にはありえないような舞台設定、人間の不可解な感情の動きなどを味わい楽しむものではないかと。 理論的におかしいとかはっきりしないとか、あとオチがないという批判も多いのですが、他のレビューアさんたちもおっしゃっているようにパズラー好みの新本格のような小説を望むなら、エラリー・クイーンや綾辻行人、有栖川有栖のような作家さんや、またはハリウッド映画のように起承転結があって最後に白黒がはっきり出るものを読むといいと思います。 こちらの作品は再読後も文句なしの星5つでした。 金沢が舞台。有名な旧家で代々医者の青澤家。地域医療に尽くした主人たち、クリスチャンで慈善家の聖母のような母親、美貌で聡明な長男と長女、いたずらもののかわいい末の男の子、明るくて献身的な使用人たちと絵に描いたような人もうらやむ一家です。 お誕生会の日、知り合いの医師から届いた祝いの酒とジュースには青酸系の毒が仕込まれていました。乾杯で一気に飲んだ人たちの17名が死亡。 物語は、当時まだ子供だった目撃者の女の子が大学生になってその事件をもとに卒論を書こうと思い立ったことから始まります。彼女は金沢に行って根気よく当時の関係者にインタビューを繰り返します。何年も調査し続けた刑事、助かったが長い間中傷と後遺症に悩まされた家政婦の一家、ただ1人毒を飲まなくて助かった盲目の長女、ご近所さんたち。結果的にそれは本となって出版され、世間に大反響を呼び起こします。 話は途中から二重構造になっていて、その本を読んで興味を持ったこの「ユージニア」の作者(恩田さん本人という設定?)がさらに調べを続けるという形になっています。 最初の章でなかなか本題に入らず方向がわからない文章が続くので、ここだけはちょっとじれったかったです。作品全体を通してだらだらと蒸し暑い夏のシーンでその雰囲気のせいもあるでしょう。が、その後の緊迫感はただものではありません。 とりあえず、実行犯は妹を殺されて心を病んだ繊細な青年だったとわかり、一応事件は終わったことにされます。けれど卒論を書いた女子大生や刑事をはじめ、疑問を持っていた人は数多くいました。 憧れられ羨望され、いつも人が出入りし人目にさらされていた模範的な被害者の一家。最終的に断定はされないものの犯人らしき人物は特定されます。ネタばれするのであまり書けませんが・・その人物が抱えていた心の闇。窒息してしまいそうな日々と屈折した心からくる苛烈さと容赦のなさ、そしてその不幸が壮絶です。事件のために多くの人が人生を狂わされ不幸になった、いったい犯人がしたことはなんになったというのか・・? ひとつわからなかったのは、3章目でマキちゃんのところに盲目の少女が遊びに来るところ。明らかに青澤緋紗子なのになぜかここでは”久代”という名前になっています。何か意味があるのかと思って最後まで気にかけながら読みましたが、読解力不足なのか結局わかりませんでした。何かを表しているのでしょうか。 ふと東野圭吾の「白夜行」を思い出しました。明けることのないどうしょうもない深い闇の世界です。暗いテーマですが、非常に完成度の高い作品だと思います。 | ||||
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直木賞を受賞してからさらに注目を集めている恩田陸です。受賞作の遠雷と蜜蜂は昔少しだけ演奏をしていた人間にはやや賛同できないストーリーと登場人物の描き方でしたが、こちらの小説はけっこう引き込まれました。不思議な話でありながら結末ははっきりしないにもかかわらずです。好き嫌いはかなり分かれることでしょうが、本棚の本を入れ替えている者からすると、これは置いておく本になります。時間をおいてまた読み返したいです。人気のある作家のおすすめ本はどのサイトも似たり寄ったりです。私はこれが恩田陸の代表作の1つと思います。 | ||||
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