神紅大学ミステリ愛好会に所属する葉村譲と会長の明智恭介は、曰くつきの映画研究会の夏合宿に興味を抱き、同じ大学に在席する美貌の探偵、剣崎比留子と共に紫静荘を訪ねた。

「兜」は超一流の殺し屋だが、家では妻に頭が上がらない。一人息子の克巳もあきれるほどだ。

学校での居場所をなくし、閉じこもっていた“こころ”の目の前で、ある日突然部屋の鏡が光り始めた。

深瀬和久は平凡なサラリーマン。唯一の趣味は、美味しいコーヒーを淹れる事だ。

2013年から1967年にかけて名刑事クワンの警察人生を遡りながら香港社会の変化も辿っていく、珠玉の連作短編集。

スターリン体制下のソ連。国家保安省の敏腕捜査官レオ・デミドフは、あるスパイ容疑者の拘束に成功する。

捜査への情熱をすっかり失っていたコペンハーゲン警察のはみ出し刑事カール・マークは新設部署の統率を命じられた。

ボブはヴェトナム戦争で87人の命を奪った伝説の名スナイパー。

ロンドンに住む花屋の店員アルマは、妻ある歯科医ウォルターとひそかに愛し合っていた。

優秀な介護人キャシー・Hは「提供者」と呼ばれる人々の世話をしている。

「ねえ、あなたも最初に会った時に、犯人って分かるの?」こんな体験は初めてだが、俺は分かった。

不倫調査のため、使用人を装い山奥の邸に潜入した私立探偵・鵜飼杜夫。

6時間後の死を予言された美緒。他人の未来が見えるという青年・圭史の言葉は真実なのか。

きっかけは「忘れられない本」。そこから始まったメールの交換。

些細な事件が大騒動に発展していく、パニックコメディの大傑作！ 一億の契約書を待つ生保会社のオフィス。

家庭では暮らせない子どもたちの養護施設「七海学園」で起きるささやかな事件――繊細な短編群が大きな物語を創り上げる、第18回鮎川哲也賞受賞作。

妹の春佳から突然かかってきた電話。それは殺人の告白だった。

村人たちはそれぞれに凶器を握り締めた。「屍鬼」を屠る方法は分かっていた。

ある一家で見つかった「ユリゴコロ」と題された4冊のノート。それは殺人に取り憑かれた人間の生々しい告白文だった。

福岡市の香椎海岸で発見された男女の死体。汚職事件渦中の某省課長補佐と愛人の心中と誰もが思ったが…。

ひょんなことから、プロの殺し屋が集う会員制ダイナーでウェイトレスをする羽目になったオオバカナコ。

表紙に惹かれて手にした『ななつのこ』にぞっこん惚れ込んだ駒子は、ファンレターを書こうと思い立つ。

泥棒を生業とする男は新たなカモを物色する。父に自殺された青年は神に憧れる。

二十年前に死んだ美少女を偲び、孤島「和音(かずね)島」に集う男女を襲う惨劇。

一九九四年二月二十六日未明、予備校受験のために上京した浪人生の孝史は宿泊中のホテルで火事に遭遇する。

アフリカにおける呪術医の研究でみごとな業績を示す民族学学者・大生部多一郎はテレビの人気タレント教授。

雪に閉ざされた山荘に、UFO研究家、スターウォッチャー、売れっ子女性作家、癖の強い面々が集められた。

長峰の一人娘・絵摩の死体が荒川から発見された。花火大会の帰りに、未成年の少年グループによって蹂躪された末の遺棄だった。

悪事を働いた3人が逃げ込んだ古い家。そこはかつて悩み相談を請け負っていた雑貨店だった。

児童養護施設・七海学園に勤めて三年目の保育士・北沢春菜は、仕事に追われながらも、学園の日常に起きる不可思議な事件の解明に励んでいる。

添木田蓮と楓は事故で母を失い、継父と三人で暮らしている。

再会は地獄への扉だった。十七年前、霧の霊峰で少年たちが起こした聖なる事件が、今鮮やかに蘇る―。

神様のような清廉潔白な教師、坪井誠造が逝去した。その通夜は悲しみに包まれ、誰もが涙した。

「レインマンが出没して、女のコの足首を切っちゃうんだ。でもね、ミリエルをつけてると狙われないんだって」。

刑務所で作られた椅子に奇妙な文章が彫られていた。

マンションの屋上からの飛び降り、地下鉄への飛び込み、そしてタクシーへの飛び出し。

学校という閉鎖空間に放たれた殺人鬼は高いIQと好青年の貌を持っていた。ピカレスクロマンの輝きを秘めた戦慄のサイコホラー。

とある高校のバスケ部員椎名康は、屋上から転落した少女に出くわす。

夏の終わり、郊外の瀟洒な洋館に将来を約束された青年たちと美貌の娘たちが集まった。

富豪の一人娘が、別荘で不審な事故死を遂げる。

嘘を見抜く名人、天才スリ、演説の達人、精確な体内時計を持つ女。

雪降るある日、いつも通りに登校したはずの学校に閉じ込められた8人の高校生。

資産家の男が自宅で毒殺された。毒物混入方法は不明、男から一方的に離婚を切り出されていた妻には鉄壁のアリバイがあった。

雅子、43歳、主婦。弁当工場の夜勤パート。

少女の遺体が住宅街で発見された。捜査上に浮かんだ平凡な家族。

「もういいんです」人を殺めた女は控訴を取り下げ、静かに刑に服したが…。

1000年後の日本。豊かな自然に抱かれた集落、神栖66町には純粋無垢な子どもたちの歓声が響く。

夢想家のお嬢様たちが集う読書サークル「バベルの会」。夏合宿の二日前、会員の丹山吹子の屋敷で惨劇が起こる。

元裁判官で、現在は大学教授を務める梶間勲の隣家に、かつて無罪判決を下した男・武内真伍が越してきた。

孤島のハイテク研究所で、少女時代から完全に隔離された生活を送る天才工学博士・真賀田四季。

村上和久は孫に腎臓を移植しようとするが、検査の結果、適さないことが分かる。

連続する幼女誘拐事件の捜査は行きづまり、捜査一課長は世論と警察内部の批判をうけて懊悩する。

北島早苗は、ホスピスで終末期医療に携わる精神科医。

休職中の刑事、本間俊介は遠縁の男性に頼まれて彼の婚約者、関根彰子の行方を捜すことになった。

櫛森秀一は、湘南の高校に通う十七歳。女手一つで家計を担う母と素直で明るい妹との三人暮らし。