コマンチにさらわれた娘を奪還せよ!砦から砦へ、サボテンの荒野を抜け、凄腕の賞金稼ぎと謎のサムライ、そしてしたたかな小娘が、アリゾナを出発し、遙かな大西部をゆく…。

始まりは「ぬかどこ」だった。先祖伝来のぬか床が、呻くのだ。

初めての実戦を経験する陸上自衛隊と北朝鮮特殊部隊の激闘。

「なぜ人間は人間を殺すとあんなにも動揺するのか、動揺しない人間と動揺する人間の違いはどこにあるのか、どうして殺人の感触はああもからみつくようにいつまでも残るのか」―死への恐怖、悪意と暴力、殺人の誘惑。

静岡県沼津市に住む漆原肇子は、相次いで肉親を失った。

奄美大島の海岸に流れ着いた一枚のフロッピー。そこに記されていたのは奇怪な日記だった。

児童精神科医の小村伊緒が勤める児童福祉センター「のぞみ園」に母殺しの容疑者である九歳の少年・真下裕人が保護された。

医学的に脳死と診断されながら、月明かりの夜に限り、特殊な装置を使って言葉を話すことのできる少女・葉月。

猫(!)をめぐるトラブルがきっかけで、ストリートギャングの“ヒーツ”と“マングース”が抗戦状態に突入。

これほど深い愛情に、これまで出会ったことがなかった。いやそもそも、この世に存在することさえ知らなかった。

みんなと仲良くしたかった。いじめられたくなかった。

金田一耕助の探偵事務所で殺人事件が起きた。被害者は、その日電話をしてきた依頼人だった。

午前一時。夕子と宇野警部は、山間の小さな町の病院に身を潜めていた。

警視庁OBの岡田は、山陰への旅の途中で宝石店に勤める北野という青年に出会う。翌日、北野の死体が城崎で発見された。

古本屋が持ちこんだ魔道書に封じられていた妖魔たち。

何も知らなかったのは、おれのほうなのか。あの眼、あの動き――殺られる……。

忘れてしまってはいませんか?あの日、あの場所、あの人の、かけがえのない思い出を。東京・下町にあるアカシア商店街。

摩訶不思議な妖怪に守られながら、今日も元気に(?)寝込んでいる日本橋大店の若だんな・一太郎に持ち込まれるは、訳ありの頼み事やらお江戸を騒がす難事件。

ある日、マコトたち電子探偵団員にメールが届いた。それは謎の国際的謀略組織、ビネガー6からの挑戦状だった。

外国人窃盗団に雇われ、通帳から現金をおろす出し子の男が最後に打った手は(「ラストドロー」)。

帝都銀行で唯一、不祥事担当の特命を受けている指宿修平。

夏の終わりの土曜日、捜査一課の志垣警部は、部下の和久井とともに富士登山に挑んだ。

銀婚式を迎えた野々村夫妻は、新婚旅行の想い出を辿るように、能登半島へと旅立った。だが夫は殺され、妻は行方をくらました。

「あなたの夢こそ鍵になるでしょうね」。京極堂は刑事・木場とともに店の敷居を跨いだ降旗にそう言った。

「妾は人を殺したことがあるんでございますよ」。湘南の保養地、逗子で遊民・伊佐間は朱美と名のる女と出会う。

「実に、見事な左道であった」。謎の寺院、聖宝院文殊寺に乗り込んだ京極堂。

不治の病を患う息子に最期のときが訪れつつあるとき、宮本拓実は妻に、二十年以上前に出会った少年との想い出を語りはじめる。

同心だった夫・高岡靫負はなぜ斬られたのか?蟠る疑問を胸に妻の琴は、侍を捨てて浮世絵師となった息子・賀太郎と日本橋通油町で同居を始める。

姉弟として育てられた朱音の突然の訃報を、氷山ハンター石沢恒星はカナダ沖の氷山採取船で聞く。

「何だって小生までそのパーティとやらに出席することが決定してるンだい!?」唖然・呆然・驚愕の河上君の声が、辺り一体に響き渡った、師走の帝都―。

殺してやりたかった。でも殺したのは俺じゃない。

和歌山県・紀伊半島に位置する、古来からの信仰深い土地“熊野”。

暴力団詐欺グループに復讐しようとする役者志望の若者たちに加勢することになったST黒崎。

―大正初年の岡山。妾稼業の姉の家には近在の高等遊民たちが集って、優雅なサロンのような様相を呈していた。

傭兵経験のある桧垣耀二は、除隊後の事業に失敗し、鬱々とした日々を送っていた。

新しい時代の家族を描く新鋭登場 突然、父親が失踪。没頭していた陸上をやめ、14歳のケイは新聞を配り始めるが──。

保険金殺人の容疑者、寺田春夫は警察の厳しい追及に一度は犯行を自供するが、公判段階で自白をひるがえし、犯行を全面否認する…。

押し込み強盗を働いて捕らえられた男が牢内で死んだ。牢医師も務める町医者千鶴の見立ては、鳥頭による毒殺というものであった。

六代将軍家宣は、懐刀の新井白石の進言により勘定吟味役を復活、水城聡四郎が抜擢された。

借金をかかえた青年・文哉の前に現れた無頼な風体の男。

豪凡寺の六地蔵の首が何者かに持ち去られた。

暴力団組長の子供ばかりを狙った猟奇殺人が発生。警察庁の上層部は内部犯行説を疑い、極秘に犯人を葬ろうとした。

新宿に戒厳令。中国人マフィアと暴力団の全面戦争が始まった!殺された組長の子供は喉に携帯電話を押しこまれていた。

江戸川乱歩と松本清張。日本ミステリー界の二大巨頭が編者を務めた伝説的な名著を約半世紀ぶりに復刊。

明晰な頭脳にものをいわせ、巧みに法の網の目をくぐる。ありとあらゆる手口で完全犯罪を繰り返す“天才的知能犯”鶴岡七郎。

東京・井の頭公園で発見された男の刺殺死体。ポケットには善光寺の“凶”のおみくじが入っていた。

開業を夢見る若き弁護士の僕は法律事務所に勤めている。

霧笛が呼ぶ襟裳岬ですれちがった謎の美女多鶴子は、新進作家白沢に死の影を落とし、朝里川温泉の火災で消息を絶つ。

京都を舞台にした小説で熱狂的なファンを持つ藤原花奈女が死んだ。施錠された仕事場の遺骸は、華やかな朱の小袖に覆われていた。

再び修道院に雇われることになり、シマは半年振りに少女ナツと再会する。

全国のロクデナシ・ファンの皆さま、お待たせしました。あの蕩尽無頼の超弩級ギャンブル小説『病葉流れて』待望の続編遂に登場。

捕鯨問題の取材で南紀・太地を訪れた浅見光彦は「くじらの博物館」で、背に銛が突き刺さった漁師人形を目にする。

表層に囚われては、未知を射抜くことはできない。理性に拘泥しては、あり得べき真実に至ることはできない。

全国のロクデナシ・ファンの皆さま、お待たせしました。あの蕩尽無頼の超弩級ギャンブル小説『病葉流れて』待望の続編遂に登場。

来日中のアメリカ副大統領が日本人夫婦を射殺し、その住居に立てこもった。

“たっぷり”がうれしい。新鮮なアイデア、完全なプロット、意外な結末―三要素そろったショートショートの傑作。

お母さんが家出した。あっさりとわたしたちを捨てた―。

上司に嫌気がさし一流企業の総合職を捨てた貴奈子は、叔父が主宰する鳶集団「有限会社日本晴れ」を手伝い始めた。

ヨーロッパを横断する、オリエント急行。それは、赤い夢をあざやかに彩る、かずかずの大事件の舞台となってきた。

「わが村には特殊な道祖神が祀られている。」美貌の民俗学者・蓮丈那智のもとに届いた手紙。

食い詰めたヤクザの一家がクジラ捕りに!『黄泉がえり』の梶尾真治の新境地。

10年前の「あの事件」を背景に、哄笑と衝撃をはらみつつ、描き切られた「この国の闇」。

ある春の日、離婚して自由になった正幸の前に、二人の魅力的な女性が現れた。

インターネットに“陵辱”され、ネット社会への復讐を誓った天才女性プログラマー、キャサリン。

神尾はるかはM大学の新入生。入学式で、幼なじみの浩子によく似た学生とすれ違い、思わず「浩子?」と声をかけてしまった。

福井県西端の新興港湾都市・海市。

横浜医科大学の処理室から一体の屍体が消えた。

おれは売れない作家―アルバイトで糊口を凌ぐ毎日や、妻との冷え切った関係にはいいかげんうんざりだった。

標高五百メートル、のどかで風光明媚な高原の町・紫野で、一人の経営者が遺体となって発見された。自殺か、他殺か。

消えた肖像画、失踪した令嬢、石像の右腕だけが後に残され、遺言書を入れた風変わりな箱は持ち去られた―異能の師匠レオナルド・ダ・ヴィンチが、ミラノの宰相ルドヴィコ・スフォルツァ、才媛チェチリアとともに、不可解な謎、奇妙な事件に挑む。

写真家・荒木経彦から贈られた一冊の写真歌集『乳房、花なり。』が、作家・山吉雅樹の心を激しく揺さぶった。

終戦間近のフィリピン戦線。

十津川警部は、下田の蓮台寺温泉に逗留していた友人から、1通の手紙を受け取った。

「なにわより/じゅうさんまいり/じゅうさんり/もらいにのぼる/ちえもさまざま」八戸の蕪島でお遍路の女性とすれ違った時、女子大生・神尾容子は奇妙な唄を耳にした。

「あなたは…ぼくのお兄さんです、朝比奈さん」―ある雨の朝、突然かかってきた一本の電話は、伊豆七島最南端の青ヶ島で生まれ、『鳥啼村の惨劇』で事件の中核にいた鳥神翼。

三十年前、顔を切り裂き、謎の自殺を遂げた天才画家・鷲沢絖。

何者かに殺されかけ、大正11年から現代の渋谷にタイムスリップしてしまった、明治の文豪・森鴎外。

薬師様の門前で、町娘の尻をさわったとして番屋に連れ込まれた田舎侍。

安政地震の報に、旗本座光寺家(ざこうじけ)の江戸屋敷へ信州伊那から駆けつけた若者本宮藤之助(ほんぐうとうのすけ)。

土井超音波研究所の地下に隠された謎の施設。絶対に出入り不可能な地下密室で奇妙な状態の死体が発見された。

交通標識で見慣れたあの男の秘められた、そして恐ろしい私生活とは?(「帽子の男」)。

帰宅途中、浮浪者ふうの男に襲われた葉子は、無我夢中で抵抗した結果、男を死に至らしめてしまう。

見た目は愛らしいぬいぐるみだが、中身は心優しき中年男・山崎ぶたぶた。彼が作る料理は、どこか懐かしく切ない思い出の味だ。

サザビーズにも比すべき日本初のオークションハウスのオープンを前に、謎の名画が一枚、また一枚…。

大阪のしがない短大で日本近代文学を講じる桑潟幸一助教授(通称・桑幸)のもとに、とある童話作家の遺稿がもちこまれた。

昭和十四年五月、満蒙国境で始まった小競り合いは、関東軍、ソ蒙軍間の四ヵ月に亘る凄絶な戦闘に発展した。

高校の工事現場で発見された白骨死体と日付の刻印されたボールペン。

轢き逃げで一人息子を喪い、妻にも先立たれた作家の成田正隆は、妻の郷里・佐賀へ、傷心を癒す旅に出た。

家族のことが、好きですか?郊外のダンチで暮らす京橋家のモットーは「何ごともつつみかくさず」。

西欧の小国ソヴュール、聖マルグリット学園に東洋からの留学生がやってきた。

妖美と機知に満ちた中国奇想小説集!第三回松本清張賞受賞作。

小学四年生の芳雄の住む神降市で、連続して残酷で意味ありげな猫殺害事件が発生。

一八三〇年、冬、パリからライン河へ謎と冒険の旅がはじまる。

UFOで町おこし!?過疎の町を再生しようと悪戦苦闘する元若者たちが仕掛けた策とは…?地方の未来を真面目にわらう!!ときに愚かしくも愛しい“人間”を描く、胸に迫る長編。

混乱のつづくイラクでまたしても発生した日本人人質事件。四名の人質のPTSDを考慮した政府は現地に臨床心理士を派遣。

イラクの武装勢力に囚われた岬美由紀。