九州テレビ放送でディレクターを勤める杉原渓子、二十九歳。

ある夜、仕事から帰ってみると、二歳になる愛娘が瓜二つの別人と入れ替わっていた。

―ニューヨークの北東、ロングアイランド島の高級リゾート地、ハンプトン・ビーチに埋められていた男の死体。

「警察首脳部は狙撃犯を知っているはずだ!」 特捜本部に渦巻く不信と怒り。

人と妖は一緒に暮らすことができるのだろうか。子供が交通事故で入院した夜、刑事に一本の電話があった。

名作『銀河鉄道の夜』の幻の第五次稿には、ダイヤモンドの隠し場所を記す記号があった…!妻と息子が誘拐された!童話作家修業中の中瀬研二は、誘拐犯の思惑を探る。

小惑星探査機“はちどり”が、トラブルのため地球に帰還できなくなった。

「自分がだれか絶対に忘れるな!」父が最期に残した言葉と、その死の真相を知ったカイラ。

まるで拾った宝くじが当たったように不運な一日は、一本の電話ではじまった。

ジェイソンは仰天した。庭仕事を依頼した造園業者が、なんと花壇から人骨を掘り出したのだ。

中堅企業をリストラされ、便利屋を営む中島八郎はある日突然、近所の伊呂波麗容斎の豪壮な居城に呼ばれ、城と八郎の冴えない建て売りを交換するよう迫られる。

赤いレンガの小さな駅、ブラウントゥリー。家出した札つきの不良のぼくは帰って来た。

―それは何の変哲もない、ただの箱に見えた。幾分、湿った感触の、大きめの段ボール箱。

“ここではないどこか”へいきたい。

カウンセラーのアリスがいまいちばん心配しているのは、両親から虐待を受けている十七歳の少女シェリーのことだ。

「真相はここに書いてあるわ」私立芙藍(フラン)学園―憧れのヨット部に入部しようと、期待に胸を膨らませてその門をくぐった杏莉だったが、ヨット部は突然の廃部!彼女の前に現れた謎の美女は、自分が潰したのだと言って、1枚の紙切れを手渡した。

自由こそが全てに勝ると考える井掘哲也。誰からも命令されないと泥棒になったが、運悪く刑務所暮らし。

―百合の香りに、誘われてきたんだね。そう、これは山百合。

人は誰しもその心に闇を住まわせる。そしてまた一人、暗い闇を育てる者が―。

ウェルズのもとに、情報提供を申し出る一本の電話が入った。

誰もが心の中に、人に言えない闇を抱えている。なぜ人は、自分を偽り、暗い想いを育ててしまうのだろうか―。

しゃれた会話、大人のユーモア。皮肉屋ではぐれ者の探偵登場。

新宿駅前に“空飛ぶメリーゴーラウンド”が現れた。

ぼくが転入してきたクラスで行われていた、ゲーム。それは異形の連続殺人者・牛男の次の犯行を予測しあうことだった―。

闇と光の交錯する混沌都市・新宿に聳え立つ超高層ビル。

襲われた女性たちは皆、残虐な姿で辱められ、締め殺されていた。

大手芸能プロ『サンライズプロダクション』を追われた敏腕マネージャーの上杉貴裕。

鴉を自在に操り、大胆な予告犯罪を次次と実行する謎の老人・大鴉博士。

「枕をやろうがなんだろうが、数字を伸ばした者が勝ちだ。ホストは、女を惚れさせてナンボの商売だ。

県警本部長の娘が誘拐された。前代未聞の事件に呼び戻されたのは、左遷されていた捜査一課特一係の元エース・三島勇造。

女子高生の愛子は、ある日ひとりの少年・透と出会う。次第にひかれあう2人。

わたしは歯がわるい。手術することになったはいいが、治療費たるや莫大で、万年金欠のわたしは頭をかかえてしまった。

探偵霞田志郎が見合い!?―天才的推理で知られる“男爵”こと桐原が美貌の藍染作家・志賀織香を霞田に紹介した。

父親とアラスカに来ていた小田切俊一は、ロッジで飼われている小熊のアダムと遊ぶのが好きだった。

「学校で銃撃事件が発生!」報せを受け急行した女性警官レイニーが見たのは、美人教師と少女達の射殺体、そして銃を構えた保安官の息子、13歳のダニーの姿だった!「僕がやりました」というダニーの自白とは裏腹に、証拠は別の人物が発砲したことを示していた。

愛称マルコ、マタイ、ルカの、それぞれ専門の異なる若く個性的な歴史学者と元刑事が、ともに暮らすパリのボロ館。

とある出版社の文芸編集者・桜木の担当する作家は問題児ばかり!?　ミステリー作家のもとに一通の手紙が届く。

町に須黒魔術団がやってきた。

こんなつもりじゃ、なかったのに! 感動、ホラー、奇跡、ギャグ……衝撃のラストを「お約束」! 親友の大事なものをもらう代わりに「なんでもあげる」と約束したら…? 「だれにも話しちゃいけない」という怪談話を聞いた主人公に訪れた悲劇とは? 「約

夕凪紫都子は13歳。

東京に雪の降った夜、推理作家の今井とも江が自室で不審な死を遂げた。

時は寛永9年。三代家光の治世である。

「あ、目が覚めたんだ」見知らぬ天井。咽せるような血の臭い。

イブの夜、九時、思い出の場所で待つ。堯子―老人の元に届いた電報は、五年前に死んだはずの妻からのものだった。

新星中学飼育部の遠島寺美樹は、体調を崩した先輩に代わり金糸雀の世話をするため早出した。

ニューヨークの公園内の洞窟で暮らしていることから、“ケイヴマン”と呼ばれるホームレスのロミュルス。

イギリス政府首脳を暗殺したIRA最高の狙撃手を抹殺せよ!イギリス首相の命令を受け、対テロ活動で数多くの勲功を挙げた元情報将校ハリーは、動乱の北アイルランドへ向かった。

石神探偵事務所の一員でもあるアキは、友人の多賀谷紫織らと、紫織の伯父が住む玄武屋敷を訪れた。

石神探偵事務所の扉を、清麗女学院理事長・塩谷が叩いた。娘・美香の誕生会で奇妙な出来事が起きたのだ。

最盛期を迎えつつある中国・宋の時代。

「島々の花輪」と称される美しい島・モルディブ。

昔々、中国は東海郡藍陵県。県令の子息、十二歳の趙昭之は、徐庚先生の下で勉学に勤しんでいた。

その二人の男たちは皮膚の皺の寄り方すら寸分違わなかった…。双生児として宿命を授かった男が考えに考え抜いた完全犯罪。

垂里家の長女・冴子、当年とって33歳、未婚。美しく聡明、なおかつ控えめな彼女に縁談が持ち込まれるたびに、起る事件。

多摩川河川敷で、野田という医師の両眼が刳り抜かれた死体が発見された。

其処では、将(まさ)に着目すべき事件が起りつつあった――上野駅の地下食堂で警視庁捜査一課長・加賀美敬介が偶然すり替えを目撃したトランクの中身は、驚くべきことに犯人の手によって警視庁の加賀美に宛てて送られてきたのだ。

失踪した後輩が通っていたお店は、毎回訪れるたびに場所がかわり、違った女性が相伴してくれる、いっぷう変わったレストラン。

記憶喪失の吉田さんは、ミステリマニアの店主が作るマッシュルームカレーを食べるたびに、あの探偵、この探偵になりきってしまう。

「あたしたちがやろうとしているのは…殺人なのよ」そう言って双子の姉妹が向かったのは、南海に浮かぶ、終ノ島。

この仮面を被ると一年間、王となれる。

燃え盛る炎の中で提琴を奏でる少年、近くに佇む人魚―北原涼子の幼少期の記憶は夢か現か?あの日の少年に似た少女と運命的に出会った涼子は、真相へ近づこうとするが、それを妨げるかのごとく彼女の身に不気味な出来事が降りかかる。

もう花を咲かせる力がない桜の老木が最後に桜色に染めたものとは……!? 胸がキュンってすると、表情がキラキラしてきて、モテ度が上がるんだって! あの子が最近モテるのは、色んなことにキュンキュンしているからかも……。

弁論術学習に特化した超エリート校「雄弁学園」。

「じつはフランス製じゃないんだ、フランス人形は」「そうなの?」ある春の日、八駒家に持ち込まれたプラスチックの箱の中身は「冬の室内」といった趣の舞台装置と、その右のほうで行儀よく椅子に腰かけている少女の人形。

屋上に神社を祀る、少し変わったビルで受付嬢として働く苑子。

老舗チーズ店の跡継ぎシャーロットは、香りだけで種類を見極めるチーズの達人。

大阪の富豪に殺人予告が届いた。差出人は蠅男。

新宿のホテルの一室で毒殺事件が発生。

あの嵐の夜、僕は事故にあったらしい。それ以来記憶を蓄積できないからだになってしまった。

水の都ヴェネツィア。

叶えたい“願い”を持つすべての人に届けたい、ひと夏の忘却と運命の物語。 ある日、目の前に死神が立っていた。

若者向けの雑誌で業績を伸ばして来た出版社・文文堂は、創業者でワンマン社長・西田文作の高齢に加え、後継社長人事を巡る激しい派閥争いのため経営危機に陥っていた。

「トム」、夜中にかかってきた一本の電話、それは二十二年前に死んだはずの息子からのものだった。

男子による女子ランキングなど、ヒエラルキーが形成された中学の教室で、ひとり孤高を保つ少女がいた。

ロボレー城―サーカス団の女座長ドロテが興行先で出くわしたその名前は、彼女の脳裏に深く刻み込まれたものだった。

刑務所で作られた椅子に奇妙な文章が彫られていた。

怪奇と推理と空想科学の三位一体を企図した「日本SFの父」海野十三の少年物の“まぼろし”の三大長篇を全て収録した、傑作集。

残暑厳しい帝都。探偵作家・平井骸惚宅を訪れた妙齢の美女。

高校生のトツ子は、人が「色」で見える。

ファイナンシャル・アドバイザーのフォクストンは首の骨折で引退を余儀なくされた元競馬騎手。

大正情緒を引きずる昭和6年、1人の強欲成金が顔を赤いペンキで塗られた異様な死体となって発見された。

早漏、インポテンツ、腟痙攣―これらを完治させるという、フリーバーグ医師の治療法―それははたして「売春」か、それとも悩める男女への「福音」か?性治療訓練士と呼ばれる専門家が、医師の指導のもと、愛撫その他を通じ文字通り患者に接するこの治療法、密室でおこなわれて

「魔の四面体」―パネラ、テオ、ドーコンボー、ミネルヴァという四つの恒性に囲まれた死の海域である。

その小さな印刷所は倒産寸前だった。経営者と組合が団交を繰り返す中、ひとり、万里子は明日退職するつもりだった。

僕は列車に揺られてRの家へ向かった。解き明かされてゆく母の秘密。

ここはペニーフット・ホテル。海辺の田舎町にひっそりと建つ、上流階級に人気の快適な宿だ。

ワイルダー家の末娘・ファイアバードは、自分が一家と血が繋がっていないことを知ってしまう。

“日本人の薬膳”という本に関わる文化人類学者・日下部のまわりで起きる連続殺人事件。

「自宅に火をつける」。

美砂子は男に抱かれるたびに変貌して、魔性の女となってしまう。自分の前世にさかのぼるため、彼女は霊能者を訪ねた。