氷姫 エリカ&パトリック事件簿
- エリカ&パトリック事件簿 (9)
- 北欧ミステリ (199)
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氷姫 エリカ&パトリック事件簿の総合評価:
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全1件 1~1 1/1ページ
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ヨーロッパで話題の作品ということで、気になって読んでみました。 | ||||
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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文章が長い。そして長い割に主人公の行動が唐突で(特に前半)、読んでいて目が滑る。 冒頭死体を発見したら当然あるはずの通報→事情聴取シークエンスが端折られて妹と電話始めてるんでいきなり混乱する。 村の人のおしゃべりとか第一発見者の人生とかは事細かに記すのに。 悲嘆に暮れる被害者の親族が待機する家に来訪して話を聞く。脈絡もなく無断で被害者の家に入って家探しする。 それぞれ ・妹の抱えている問題を説明する ・両親から「娘の人生を伝記にしてくれ」と頼まれる ・家探しして発見した物から関係者をあぶり出す。姿の見えない不審者と遭遇する 物語を進めるために挿入したシーンなのだろうが、機序が逆になっているのだ。 主人公に好感が持てないのが大きい。 「子供の頃疎遠になった親友の~」みたいなことを調査の原動力として語ってはいるが、実際作中で描かれるのはパトリックとの惚気がほとんど。 真相を明かすのもほとんどパトリックの功績だし、明かされた真相を受け止めてなにか成長があったとも思えない。 何より問題なのが、被害者の妹に対して平然と「彼女は醜いアヒルの子ね」なんて感想を持って見せる。 「幼い頃から派手な人生を歩んだ姉に対して冴えない妹」という意味らしいが、妹さんだってちゃんと働いているし。何故か街の名士の老婦から好かれているという特性も持っている。 主人公目線では老婦がいけ好かないから、妹もいけ好かない理屈だろうか。 確かに三人称視点だとこの老婦も必ずしも好ましい人物ではないと分かるが、それでも主人公側ageのためにそうしているとしか思えない。 ちなみに妹さんは被害者の死後どうした訳か引きこもりがちになっているが、真相が明かされると彼女にもそうなるだけの事情があったことが分かる。 他の人の感想で「北欧の寒村の鬱屈した環境や抑圧される女性たちの描き方が良い」的なものがありましたが、むしろ抑圧されているのは男だったりします。 その描き方も、悪く言うと類型的なんです。 例えばそれぞれの死体の第一発見者の男たちは、共に不幸な結婚をしています。 片方はへそくりを貯めて逃げて余生を送ることを願っている人物で、実際作中ラストで本当に逃げちゃいます。 もう一人は過去に妻にたかられて、挙げ句強盗をする羽目になって落ちぶれた人物。 警察官たちはことさら無能に描かれます。「北欧の寂れた村に流される警官なんて警官になるのが間違いな人物」と言わんばかり。 過去にあった被害者たちの悲劇について家族が隠した理由も、「狭い街で噂が広まるのを畏れたから」とあります。 でもその噂って流すのは例えば作中執拗に描かれたおしゃべり好きの老婆たちや、お節介な女性警官たちな訳でしょ。 結局「抑圧」を生み出しているのは女性な訳です。 こういう言い方すると問題なのかもしれませんが、女性作家が女性の活躍を描こうと「イキイキした、セカンドライフを送る」キラキラ女性を描こうとすると、結果周囲へのリスペクトが欠け「理想的でない」他の女性たちを貶めることになってしまうのかもしれません。 *********注意、ここでネタバレに触れています。 後半の謎解きパートは多少テンポが良くなったのでまぁそれなりに楽しく読めたのですが、最後強烈に不快感を抱くシーンがありました。 一番の問題点。 最後パトリックが老婦の義理の息子(実の息子は行方不明)と会話した後、自分の悪事を隠し通すことを告げる彼に対して、真相を知っているパトリックは 「奴は結局遺産を受け取れることはないだろう」 彼の立ち去った後、ざまぁみろと言わんばかりに意地の悪い笑みを浮かべます。 これ倫理的に大問題なんです。 何故彼が遺産を受け取れないのかというと、老婦には遺言の対象になる別の相続者がいた。 それこそ被害者の妹、実は過去に老婦の実の息子に暴行された被害者が産んだ「娘」。すなわち彼女は老婦の「孫」だったのです。 老婦は晩年は義理の息子より、血の繋がった「孫」に情が湧いたということで、彼女のことを大切にしていた。そして遺産も彼女に全て譲り渡すだろうということなのです、 そしてこの老婦の息子による性被害に遭ったのは彼女だけではありませんでした。 作中に出てくる画家の男。そして義理の息子も彼から性虐待を受けていた。彼だってやはり性被害のサバイバーであるんです。 彼のした悪事というのも自分に性的暴行を加えた義理の兄の殺害や、自身を虐待した実の両親の住む家を放火したというものです。 『性的暴行によって生まれた子』の存在を「ざまぁ」の叩き棒にしたり、性被害に遭った人に対して(例え警官の前で自身の罪の時効を主張したとは言え)意地悪い感情を抱くのはどういうことだろう、と最後に強烈な不快感を抱かざるを得ませんでした。 | ||||
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北欧のアガサクリスティーと聞いて買ってみたけど、なんとなく先が読めてしまったので、あまりミステリーを読まない方にはとても良いかなぁと思います。 もうひとこえ。と言った感じです。 機会があればもう一作読んでみたいです。 | ||||
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かなり辛辣なレビューもあるようで驚いていますが、私は素直にとても面白かったです。 寒々しい灰色一辺倒のミステリではなく、所々にユーモアが散りばめられていて、例えば警察官の上司の髪の毛の様子などは声を出して笑ってしまいましたし、営みの時の補正下着問題など、あるあるネタのように楽しく読めました。これらのユーモアが、ちょうどいい塩梅で組み込まれていて非常に読みやすく、謎解き以外の要素(恋愛、相続、家族、DVなど)もあって、ページをめくる手が止まりませんでした。 ラストの回収の仕方も見事で、犯人探しだけでは終わらず、薄気味悪い登場人物など、読者が気になっているだろうひとについてもきっちり回収してくれていて気持ちの良い読後感です。 ただ、妹の家族については、決着はついていません。続巻に期待します。 | ||||
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煽情的なアイテムを盛り込んで満足してる感があるけれど、ストーリーはまあ面白く読み応えはあり。 クリスティの冠をもらったのは、登場人物の心理を描いているからなのか、それとも女流推理作家だからというだけ?単純に出版社が売りたいからか。 これだけでは判断つかないので、もう数冊読んでみようとは思う。 しかしデビュー作ということで文が若いのはいいとしても、それに輪をかけた酷い翻訳(特に会話部分)はどうにかならないものか。 | ||||
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何で、もっと短くできなかったのか作者を問い詰めたい。他のレビューで、翻訳のやり方に疑問が投げかけられてるので、そのせいなら申し訳ないが。二人しか死んでないんだし、動機や、関係者の調査を含めても半分もあれば充分だと思う。結構、読者(私)にとっては事件に関係ないんじゃ・・・と思われる記載部分が多く、今に盛り上がる、と信じて読み続けた過去の自分に、おい、無駄なことはやめろ、と言ってやりたい。凄いトリックを使ってないんだし、もうちょっとテンポよく進めてほしかった。ミステリーだと思わなければ面白いのかも? | ||||
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