十楽の夢
- 織田信長 (72)
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戦国時代の物語だが、この時代にない言葉が頻出する。難攻不落・土塁・反射的といった明治時代の言葉。 この時代の白無垢は喪服だが、花嫁が白無垢を着ていたり。 最後の最後で「天国」が出てくる。「天国」は明治十三年の翻訳和製造語。戦国時代なら、原語を活かした「ハライソ」でなければならない。 高さの単位は「丈」で、深さの単位は「尋」だが、全て「間」を使っているのもシラける。水平方向のみの単位。「1から言葉の時代考証を勉強し直せ」と言いたい。 | ||||
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主人公の弥三郎は転宗してしまう。 しかし、その動機が弱くて、どうも説得力に欠けるように思われる。 商取引の描写がとても多いので、近代的な合理主義の人のようにみえるし、 父が道場主で自然と門徒になったというから、信心の深さを感じさせない。 それに寺の裏側などは知っていて当然のはずだから、いまさら隠されていた 教えを知ったところで絶望するだろうか。 信心を守るために全てを犠牲にしたのに、その信心が揺らぐというテーマは もっと熱烈過激な信仰の実践者でないと表現しきれないように思う。 逆に言えば、本編の主人公の戦う理由は、信心を守ることではなく、生活を 守るためだったと思うほうが自然かもしれない。 全体的にとても丁寧に描かれていて面白いにもかかわらず、転宗という重い テーマをあっさりと軽く扱ってしまったように思えて残念に感じた。 | ||||
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34ページ、米1斗は、90文で、米1石は、900文、9万円程の様です。49ページ、900文で仕入れて、1貫270文、1270文で、300石売れば、111000文、111貫、1110万円の儲けです。百姓は、4反の田から、せいぜい、6から8石しか取れないから、1石、1貫、10万円で売れたとしても、年収は、60から80万円であり、大工は、1日80文として、1年に150日働いたとしても、12000文、12貫、120万円の様である。商人は、米の売買を、1年に何度も、行うので、利益は膨大である。織田弾正のじょう家は、祖父さんの代から、ここに狙い目を付けて、大きく成ったようです。婚礼の夜、門徒衆が、長嶋城を、占拠す。いよいよ、安土往還記に書いてある、信長の長嶋虐殺が、始まるところです。今度は、門徒衆の側から見てみます。ここに出て来る人々は、最後は、全員殺されると、予想しています。168ページ、兵一人1日分米6合で、織田、浅井朝倉合わせて、5万人として、6合×50000人は、300,000合、30,000升、3,000斗、300石、900俵、毎日必要である。10日で、3,000石、1か月では、300石×29日、約9,000石から10,000石必要になる。202ページに、火縄銃、1挺、30貫、300万円とある。こちらを、信じる。6匁弾は、22gである。10,12匁弾がある。100匁もある。 | ||||
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信長本人が出陣して負け戦は意外に少なく、かつ2回も負けたのは長島一揆だけ。味方の犠牲者の数もほかとはけた違いです。そんな訳で長島一揆の資料を探しておりますがこれが本当に少なくて困ってます。祐筆のいる大名同志のいくさでないからか、文献が信長公記以外ほとんどない状態です。十楽の夢はそんな私の願いをかなえてくれる作品です。しかし、不満もある。 ① 信長と長島の遺恨は美濃の斎藤龍興が伊勢長島に逃れてきたのが発端であり、出だしの平和なムードは違和感がある。 ② 石山本願寺顕如門主の激を受けて十万の門徒が蜂起したという盛り上がりが感じられない。長島門徒がえらい少ない様に感じる。 ③ やはり資料が少ないためか、戦闘・戦術の実感がわかりずらい。信長が大軍で攻めてきて、水路確保できず撤退⇒この部分が簡略すぎないだろうか。しかも撤退戦で同じパターンで2回痛い目にあう信長がバカみたいで、「なんで撤退するのだろう」で片づけてよいのだろうか。最後の一揆制圧もだまし討ちで降伏した門徒衆を鉄砲打ちにし、窮鼠猫を噛むのパターンで反撃を受け信長身内に多くの犠牲が出ている、この時の位置関係が私の長年の疑問なんですが(本陣のすぐそばを通る骨と皮の門徒衆を撃ったのか?)これもわからんままです。資料がないのでしゃあないとは思いますが。 ④最大の不満は、私が浄土真宗門徒だから思うのですが、浄土真宗門徒が一向宗を自称することはありえないと思う。多宗派が一向宗と呼ぶのはかまわんが、門徒が一向宗を自称するなら破門じゃと蓮如さまもおっしゃっておられます。 方言のも桑名のあたりは名古屋弁かと思ってましたが大阪弁なのですね。文句ばかり言ってるみたいですが上記①~④を込みにしても十楽の夢は読みだしたらとまらんのです、面白いです。これは声を大にして言いたいです。 | ||||
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これまで岩井三四二がとりあげた人物が勢揃いして、伊勢長島を巡って戦う。 オールスター総出演である。 それに加えて、一向宗内部の組織構造、教義内容が詳しく取り上げられ、他の小説では単なる狂信者として扱われがちな一向宗について突っ込んだ考察がある。 商人が主人公であることは、戦国モノとしては異例であるが、当時の船の構造や東国の事情がわかる。 信長の楽市楽座についても、辛辣な考察がある。 楽市楽座といいながら、商人から、年中、税を徴収していたのは歴史的事実なのだ。 商人たちの自治権を奪うための方便でしかなかったのだ。 | ||||
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