高速料金所の職員、井川正治郎は高級車の運転席に元愛人の和子の姿を見た。

極端に臆病な幼い有里の初恋の相手は、文房具屋で買った銀のステッキだった。

ホテルマンの爽太は、薬剤師の毒島(ぶすじま)さんに思いを寄せている。

「もし過去に戻って開戦を阻止できるとしたら、どうする？」 1949年、終戦から4年が経った東京。

父が何者かに殺された。サンフランシスコの海岸で無惨な姿で発見されたのだ。

あの山は命の輝きを永遠に宿し続けるいのちの山―― 江戸後期、弘化年間。

ここは女たちの地上の楽園?! シングルだけど、〝一人〟じゃない。

美大生探偵コンビが、密室事件の謎に挑む。

―この物音は、何か可怪(おか)しい。 何かが畳を擦る音、いるはずのない赤ん坊の泣き声。

指名手配犯に逃げ切られることは、全警察官にとって、もっとも恥ずべきこと―――だが世の中には、罪を犯しながらも逃げ続け、時効を成立させる者もいる。

北陸本線で知り合った女は、夫に逃げられたまま新婚旅行中の花嫁だった…。

酔いどれ文さんこと深水文明は、医療機器販売会社の課長代理。酒好きが災いして出世からは見放されている。

前のゲームに勝ったおかげで、未奈と自由に会えるようになり、うれしい春馬。残る心配は、ゆくえのわからない親友・秀介のこと。

現役の医師でもあり作家でもある著者が、満を持して取り組んだ 「悪い医者とは?」を問いかける感動の医療長編小説。

我らが英雄・空々空を含む乗組員が、全滅か――。 部下・杵槻鋼矢は異変に気付く。

終わるはずの人生を変えたのは、少女からの手紙だったーー。

同級生のこばとさんの依頼により、ありすお嬢様は、学園にあらわれた謎の生物の捜査にのりだします。

湧き上がる衝動。迫りくる焦燥。

期限付きの就労ビザで働いていたインド人青年シンハが行方不明。

〈避難民〉の母娘を、安全圏まで送り届ける――内戦下日本。

たまたま行き着いた、その駅に存在しないはずの地下3階は、異世界への入口だったのか?名作の誉れ高い表題作をはじめ、独特の温かさ、優しさ、ユーモアを内包するファンタジックな短篇群を収録。

「カジュアル・フライデー」に翻

19年間、義理の父から蔵に閉じ込められた女。

高校生・向井広幸は、公園で戸浦という男と知り合う。

上等の夫と健康な子供に恵まれ、

孤独な老嬢たちが住む女子アパート。突如始まったアパート移動工事と同時に奇怪な事件が続発。

ぼくの飼い猫のピートは、冬になるときまって「夏への扉」を探しはじめる。

ベルリンでロシア大使館職員が殺害された。 同日、スイスの高級ホテルで暮らすマルクスのもとに差出人不明の手紙が届く。

追う者と逃げる者。結界で限定された空間における、命を賭けた“鬼ごっこ"は、今まさに最高潮を迎える。

東京東部郵便局では日夜さまざまな業務が行なわれ、そしてさまざまな事件が起きている。

妻子を殺された復讐のため、瀕死の重傷の中、己の死を回避する代償として悪魔・ベルと契約した刑事・一之瀬朱理。

202X年東京――。 白い吹雪、大寒波、凍りつく都会。

夷地を調査し、万延元年遣米使節団としてアメリカに渡った仙台藩士・玉虫左太夫の生涯を描く歴史長編。

武器商人戸崎は、盟友の娘ジャンヌに突然銃口を向けられた。

法の網をすり抜け、街なかに紛れる犯罪者たちー。

関ヶ原合戦が終わった。天下分け目の大戦に勝利した東軍徳川方では恩賞問題に苦悩していた。

目の前の女性はまっすぐ裕也に訊いたーーあなたは、わたしの祖父ですか？　祖父を探していると女性は言った。

僕にとって、親友の殉は神様だ。 弱くとも優しく、行いは正しくけして曲がらず、それでいて柔らかかい。

交番勤務中の岩城は、新設された特命捜査対策室九係への配置転換を命じられた。

明治時代のニッポンにも、感染症との終わりなき闘いに挑んだ二人の男がいた。

いまの東京に重なって、あの戦争が見えてしまう――。

アメリカ大統領の訪日が決定。大森署署長・竜崎伸也警視長は、羽田空港を含む第二方面警備本部本部長に抜擢された。

茨城県の山中にある寂れた神社の宝物庫にあった陶製の大瓶の一つから、 膝を抱える体勢をとった古い白骨死体が発見された。

高校教師・巣藤浚介は、恋人と家庭をつくることに強い抵抗を感じていた。

殺人の朝、学校にいたのは君だった。 共感覚をもつ琢海は、”青い”声をした少女・真希と 呪われた絵を調べることに。

3000万ドルの〈ナンバーくじ〉を当てたカメラマンがバスルームの浴槽で溺死していた。

業界紙「流通新報」の記者・佐伯健二は、経営者・柏木を裏切って金儲けをしたのが原因で、ヒューマン・ドキュメント製作の名目で仕事をする破目になる。

隣接する老人ホーム「ひまわり苑」と「ひまわり幼稚園」は、理事長の思いつきで、相互交流を開始する。

元保安官補のストロームソーは、自分を狙った爆弾のせいで妻と息子を失った。犯人はマフィアのボス・タバレス。

【改変歴史警察小説三部作、堂々の完結！】 日露戦争終結から12年経った大正6年。

学園裁判。暗号。

血の福音書を発見した直後にルーンが姿を消した。それと同時に、恐ろしい殺人事件がローマで頻発するようになり──。

正当防衛とはいえ、人を殺したことに苦しむヴァランダー。警察官を続けるか否か悩む彼のもとへ、友人の弁護士が訪ねてきた。

麻薬取引に手を染めた弁護士の男。一度儲ければそれでおしまいのはずだった。

祖父が死んだ――疎遠だった和典は、葬儀当日も通学し参列しなかった。

過ぎてみれば、全部、どうってことなかった―― 日々老いを感じつつ山裾の町で暮らす絵本作家の雪代。

エチオピアで発掘作業をしていた考古学者のサラは、本来の発掘場所とは異なる洞窟で、封印された墓を発見した。

自分のお店を持たず、間借り営業で全国を転々としながら鮨を握る雅代。

この町って、悪い神サマに支配されてるんだって。その神サマが、ひょいと手を動かせば町には火事や事故が次々に起こっちゃうの。

オープンカーが車輪を石畳の外へと踏み外し、乗せられていた石膏像が投げ出された。

住まい探しは、生き方探し。 　 近藤麻琴36歳、賃貸仲介部門勤務。

テレビ局のアニメ・プロデューサーが鎌倉の自宅付近で何者かに殺害された。

顔も声も自分と瓜二つ。人間性は最低。

対馬瞳、湯川久美子、橘有希、白瀬さくら。

東京銀座の大通りで、若い女性の全裸死体が発見された。

今度お逢いした時は、きっと誠さんを刺します…吉原の惣名主となった松永誠一郎の前に、凛とつややかな女が現れる。

待たれていた男―、チャーリー・マフィンがいよいよ帰ってきた。

「島崎、わたしはこの夏を西武に捧げようと思う」幼馴染の島崎みゆきにそう宣言したのは、中学二年生の成瀬あかり。

英国秘密情報部員ダビナは、亡命したKGB大佐ササノフの尋問を任された。

英国留学中のリセは、十九世紀に建てられた「ブラックローズハウス」でのパーティーに招かれる。

自分は少女誘拐監禁事件の被害者だったという驚くべき手記を残して、作家が消えた。

もと新聞記者クィラランの親しい友人であるバンバ夫妻がブラック・クリークで宿屋を始めた。

人気の動物アイドルユニット・チタクロリンのミニコンサート中におきた指切り事件。 そこからさらに連鎖する指切断事件。

松木真桜→中学教師だったが、人間関係に悩み、塾講師に転身。指導者が教え子を殺害することは絶対に許せない。

第22回大藪春彦賞受賞作 ブレイク必至! 今、最もキテル鬼才が放つ、狂乱の疾走劇 大阪でニューハーフ店「さくら」を営む桜は63歳のトランスジェンダーだ。

仕事にあぶれたおれたち兄弟はふとしたきっかけで鉄道会社に雇われ、鉄道保安官の職に就くことに。

「タカ」こと鷹野達也は、25歳のスゴ腕実業家。

学校から帰宅途中、迎えのベンツに乗ったまま少女が行方不明になった。

新婚の同心・木村忠吾の惚けぶりは延々綿々、平蔵の皮肉も通じない(「白根の万左衛門」)。

これ、だれが殺ったことにする？ エジソンさんを殺したのは、写楽さんということで。

今野淳一、三十四歳。中肉中背ながら苦みばしった好男子。

植民地戦争に揺れる18世紀アメリカ。

2024年、東京五輪の連続開催を控える日本で「新型馬インフルエンザ」が発生。

25歳童貞のたけしが、脱ニートを目指し探偵見習いに。

事件の鍵は本の中にあり――。新感覚のビブリオミステリ! 中堅・グライト出版が大々的に売りだした新人作家REN。

加賀様は悪霊だ。丸海に災厄を運んでくる。

もと新聞記者のクィラランは莫大な遺産を継いで、ピカックスに移り住むことになった。

作家の寒川は、文学賞の選考結果を編集者と待っていた。

自宅で殺されたエッジウェア卿の妻は、美貌の舞台女優ジェーン・ウィルキンスンだった。

正義の味方・赤頭巾侍。悪人どもをばっさばっさと斬り捨てる。

25歳の新進作家・芥川龍之介は、友人の原田宗助から相談を持ちかけられる。

味見方同心・魚之進は獣の肉を食べさせる店・ももんじやに潜入することに。

文筆生活６０年。生み出した小説は900篇超。

１９９１年、バルセロナ。