作家の心の叫びに耳を傾ける――半世紀を超えるミステリー批評の集大成! 日本ミステリーの過去、現在、未来を一望。

女子大生の恋人永井夕子に強引に誘われて、テレビドラマのエキストラに出演することになったオニ警部宇野喬一。

その死体は、三重の密室の最奥に立っていた。異様な形で凍りついたまま…。

凶作のため高岡藩の米収穫高も例年の七割しかなく、藩財政がさらに困窮することが予想された。

教師夫婦が謎の失踪を遂げた「川口事件」。

1955年。頭に、双子の片割れの死体が埋まったこぶを持って生まれ、周りの人間を次々と死に追いやる宿命を背負った男―ボズ。

惑星ズヴゥフルVの宇宙港の片隅に、小さな店“ゑゐり庵”がある。

〈ラコシ〉―それは鋭い牙と鉤爪を持ち。黄色い眼を光らせ。

「俺の復讐に手を貸してくれ！」 陰陽師を養成する学び舎の設立のため帝都へ視察に向かった晴雪だが、金色の夜叉の噂を耳にする。

この「又四郎行状記」は、「鬼姫しぐれ」「美女峠」「又四郎笠」の３部作からなり、戦後の時代小説不遇の折に「夢介千両みやげ」とともに時代小説のエポック・メーキングとなった、山手文学の代表作。

夫の淳一は役者にしたいほどのいい男だが、実は泥棒。

リストラ面接官・村上真介の今度の相手は、航空会社の勝ち組CA、楽器メーカーでくすぶる元バンドマン、ファミレスの超優秀店長、おまけに、破綻した証券会社のOBたち。

おばのトレーラーハウスに身を寄せ、職探し中の美女ミッキー。自らをミュータントだと語る、手脚が不自由な少女レイラニ。

家族とともにガーナに派遣された米国国務省のジョシュ。だが、中国の策略により家族に危険が迫る。

内堀優一郎は、五年前ストーカーに娘の優希を殺された。犯人の中下が刑期を終えて出所したあと殺害され、内堀に容疑がかかる。

一年ほど前からそいつは京都の街に現れた。

大学時代の友人・永田から、十津川警部の自宅にかかってきた電話。

【英国各紙誌で絶賛された最高のスパイ小説登場! 】 〈泥沼の家〉と呼ばれるその部署は、英国情報部の最下層だ。

中国国家警察の元締めである公安部をスキャンダルのために辞め、北京で探偵事務所を開業した王梅(ワン・メイ)。

ボストン・コモン近く。セーラは納骨堂の開扉に立ち会っていた。

幼い頃、母親に棄てられた過去をもつ深津九子。

桓武帝に始まる平安京。帝に縁を持つ多治比の女の一族は、遠くから帝を見守り、長く都に想いを寄せ続けた。

【本屋大賞翻訳小説部門第1位】弁護士の著者が現実の事件に材を得て、異様な罪を犯した人間たちの哀しさ、愛おしさを描いた連作短篇集。

十三年前に札幌で起きた殺人事件と、同じ手口で風俗嬢が殺害された。

鬱蒼とした森に囲まれた全寮制の北斗学園。

文芸部部長、天野遠子。

世界には物語があふれている―直木賞作家が贈る、ちょっと不思議で懐かしい連作短篇集

白称モデルで、過食嘔吐を繰り返す宮島弥生は、カルチャーセンターの小説講座に通う作家志望の女性。

殺人課のデカ・宮浦江利子は、恋人真治が自殺したのを機に警察を辞めた。叔母殺しの容疑をかけられた上の無念の死だった。

電話がかかってきたのは、ヘレンが飼猫と遊びながら、10年前に失踪したきりの優しいフランクリン伯父のことを思い出していたときだった。

兄が経営する賭博クラブで経理を担当しているヘレナは、残酷な養い親であったディゴリーのもとを逃れて以来、兄から与えられた無数のルールとともに生きてきた。

学生時代、セフレのつもりでつきあっていた瑛子を不用意に妊娠させた増岡大輔は、双方の親の手前、「できちゃった婚」を余儀なくされる。

開戦前夜の上海。二人の若い日本人女性が連絡船から降りたった。

山田財閥の会長・山田光太は75歳。

華やかなテレビ業界の底辺で、浮上を夢見て三重苦の劣悪な環境で働き続ける孫請け制作会社のスタッフたち。

小児臨床心理医アレックスのもとに、昔の患者メリッサから電話があった。

待ちに待った夏休み。

ひとりの女性のモノローグから物語は始まる。登場人物が繋がっていく複雑な人間関係。

姫子が恋したのは破滅へと疾走する美しい男の子・翼。アーバン・リサーチの探偵・佐竹が翼を追う。

武士を捨て、飴売りとなった三左。腕が立ち、肝も据わり、頼りになる。

遺産百億円―。跡取りのいないはずの老資産家が、かつてもうけた血のつながった子供の存在の可能性を明かし、捜しはじめた。

神田川沿いで岡っ引の彌次郎の刺殺体が引き上げられた。

超一流の侵入テクニックを持つ門脇&丹羽コンビ。丹羽の愛娘である茅乃が何者かに誘拐された。

復讐、虐待、束縛、背徳、疑心暗鬼…暗黒の深淵にたたずみ、卑しさ故に純美な五人のファム・ファタルと、翻弄され堕ちていく愚かな男たち…。

江戸前期の若狭を舞台に、画に描いたような苛酷さと理不尽さ、そして息詰まる抵抗闘争を活写する「城」。

経営危機に陥ったカナエホーム新社長に、左遷されていた元役員・堂島充が抜擢された。

若い男性刑事だけを狙った連続猟奇殺人事件が発生。手足、性器を切り取られ木にぶらさげられた男の肉体。

先生、本当のことを教えて。何で私の前に現れたの?研究者だった亡父の手帳を渡した直後、突然姿を消した先生。

自分の部下がCIAに駆け込むという致命的失態を演じたKGB第一管理本部長は、亡命者の信頼性を失墜させる起死回生の策として、自ら発案した偽装亡命者となってアメリカに赴いた―。

詐欺商法でのし上がった悪徳会社「シルクハウス」の会長が殺された。

ぼくたちカニンガム家は曰くつきの一族だ。35年前に父が警官を殺したあの日以来、世間からは白い目で見られている。

芸術を愛し、血を見ることの嫌いな神出鬼没の怪盗S79号―。その手口は摩訶不思議と言うほかはなかった。

ある町で、ある外科医が妻を殺し、バラバラにしたその体の一部を四人の子供の体内に埋めこんだ。

現世から冥界へ下っていく道を、古事記では“黄泉比良坂”と呼ぶ―。なだらかな坂を行く私に、登山姿の青年が声をかけてきた。

東京駅総合指令所に、「踊り子5号に爆弾を仕掛けた」と、電話がかかった。

17歳のデリクにはある計画があった。休暇に出かける親友宅を訪れて姿を隠す。

破局におびえる谷畑刑事の脳裡に、新聞の見出しが浮かんだ。

その写真にたまたま写っていた人物こそピジョン氏だった。

ホラー作家の失踪、酒蔵関係者の連続惨殺事件、そして九年前の奇妙な依頼。その真相は螺旋の記憶の奥底で蠢いていた。

娘はボダ子と呼ばれた。ボーダーだからボダ子。

ロス市警の警部補デッカーはホテルのスイートで美しい人妻と密会していた。

入院した。僕は殺人未遂という被害の末に。

ダイビングの事故で死んだ兄の後を追い、兄の在籍していた海洋大学の潜水実験に志願した潮（うしお）。

父の衝撃の発表から一週間。あの人がついに還ってくる。

警察庁と極秘に契約を結ぶエージェント・矢島達司。

「宮部みゆき流ハードボイルド」杉村三郎シリーズ第5弾。

ミステリーファン必読。名作の超難解トリックの読み方がわかる“殺人事件”に強くなれる本。

仕事もイヤになり、恋人もいないOLが下着ドロに手錠をかけた。頭に来てベランダにつなぎ、顔も見ないで外出してしまう。

青森駅に到着した「ゆうづる5号」の二人用個室寝台で、女の死体が見つかった。犯人は一緒に乗っていた男なのか。

新しい年が明けた。冬から春に向かうにつれ、御城彼方の心にはチクチクと棘のように刺さるものがある。

おれか?おれは何もかもうしなった私立探偵くずれの男だ。

幼い娘の育児と仕事の両立に限界を覚えた由紀恵にとって、今日が勤務の最終日。夜勤の間は、夫の雅之が自宅で娘を見ている。

猫をこよなく愛す、ブルーノ少年11歳。こう見えて、探偵です。

ショッキングな放火殺人の犯人はいったい誰なのか、事件解決までの顛末にからんで、主人公が勤める児童相談所に持ち込まれる児童保護・福祉業務のエピソードが展開していくドラマティックサスペンス。

取調室で被疑者死亡事件を起こした男性刑事、瀬川文秋。物心つく前に親に捨てられ孤独に生きてきた女性刑事、功刀沙矢子。

種々雑多な人間が去来集散し、人生の破片を落としていく駅・新宿。

北前船が着き、米相場が開かれていた北の湊。銭と汗の匂いのする町を舞台に、運命に翻弄されながらも、しなやかに生き抜く人々。

気鋭のプログラマー各務秀則は、なぜ殺されたのか?尊敬する先輩の死の謎を解くため、ネット上に構築された電脳空間「惑星ペルセポネ」にログインした来栖正孝は、秀則が「ペルセポネ」で操っていた分身「ノリリン」もまた仮想世界の中で惨殺されていたことを知る。

「だって人は誰でも、失敗をする生きものですものね。だから役者さんには身代わりが必要なの。

二〇一九年、ミシシッピ州で白人男性の遺体が発見された。

全固体電池、未来を担う夢の先端技術。

冬季閉鎖中のホテルで起きた惨劇から30年。

『このミステリーがすごい! 』大賞優秀賞受賞作『感染領域』続編! 今度は日本の「コメ」が危ない!? スレッドウイルス事件から二年――新種のウイルスの災禍から、世界を救った植物病理学者の安藤仁。

若くして引退し、その後は一度も姿を見せず山形県に隠棲していた往年の名女優、美里織絵が死去。

陸自隊員、やくざという異色の経歴を持つ揉め事始末屋の多門剛は、女友達の結城真奈美から依頼を受ける。

四月八日の灌仏会(かんぶつえ)。品川宿にある立場茶屋おりきでは、子どもたちが賑(にぎ)やかに書を認(したた)めていた。

「館」×「孤島」×「特殊設定」×「百合」! 孤絶した楼閣=密室で起きた「絶対不可能殺人」 最侠のヒロインは、最愛の師の「死の謎」を解くことができるのか!? 選考委員絶賛! 第67回江戸川乱歩賞受賞作 綾辻行人「論理的に真相を解き明かしていくスタンスには

元子役という華やかなキャリアをもち、小生意気で目を離せない魅力のあった友人ティンクが、謎の死をとげた。

昭和三十三(一九五八)年から昭和三十六(一九六一)年までに刊行された長篇小説五作を収載。

惑星エル・ファシルからの民間人救出の功により、突如若き英雄となったヤン・ウェンリーに、新たな任務が課せられた。