共犯の畔



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    初公開日(参考)2024年09月
    分類

    長編小説

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    共犯の畔

    2024年09月06日 共犯の畔

    33年前ー。群馬県鈴ノ宮町では巨大ダム建設をめぐって、賛成派・反対派が町を二分する壮絶な町長選挙が行われた。僅差で推進派の現町長が再選されるが、人々の心に禍根を残すことになる。時は流れて現在ー。代議士事務所で立てこもり事件が発生、犯人の若者2人は逮捕されるが、完全黙秘を貫く。犯人たちが沈黙を続ける本当の理由とは…?容疑者の弁護を担当する高山亮介が調べを進めていくと、身元の判明した一人・松尾健の出身地が鈴ノ宮町であることにたどり着く…。(「BOOK」データベースより)




    書評・レビュー点数毎のグラフです平均点9.00pt

    共犯の畔の総合評価:7.50/10点レビュー 2件。Bランク


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    全1件 1~1 1/1ページ
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    (9pt)

    共犯の畔の感想

    テーマ的に地味で固いところはあるが、著者の巧妙さで政治家の裏の部分が見えかくれさせてくれる。田舎町のダム建設に係る選挙戦と政治家秘書の監禁事件がどう関わってくるか、読み進むに従って真相が徐々に分かってくるが、そうきたか!と納得の結末。リアリティあふれるストーリーだけに、読後はきっと政治家がさらに信用できなくなること間違いないだろう。

    本好き!
    ZQI5NTBU
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    No.1:
    (3pt)

    人はいつだって、やり直せる。生きている限り。

    真保裕一の巨大ダムもの、といえば「ホワイトアウト」のようなアクション巨編を期待していました。しかし(残念ながら)本作は、巨大ダム『建設』に群がり利権を得ようとする大物政治家(しかも名前だけで一切本人は登場しない不思議さ)、その子分ともいえる地元の町長、議員、秘書、それに肩入れすることで補償金を手に入れようとする賛成派、あくまで故郷の水没を防ぎたい反対派、無責任なマスメディアなどを重層的に描く『社会派』小説でした。

    ある事件を起こすことでこれらの複雑な政争にまきこまれて亡くなったかたの無念を晴らそうと10年以上の歳月をかけて完全犯罪を実行するのですが、あまり必然性は感じられませし、コップのなかの嵐といった感じでした。この作者お得意の「小市民」が活躍するのですが、不意に受身も取れずに渦中に飛び込まざるを得なかったのではなくあくまで全員が当事者です。小説とはいえダイナミックなスケール感がありませんでした。
    共犯の畔Amazon書評・レビュー:共犯の畔より
    4022519991



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