ひそむ罠
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教師マルクが通りがかりに襲撃者を追い払い救った医師プレオーは対独協力者としてレジスタンスから目の敵にされている人物でしたが、その実像を知ったマルクは、恋人のいるレジスタンス組織から命ぜられた彼の暗殺を偽装し、ひそかに逃亡を助けることによって終戦後のフランスで人望を集め、政治家に転身していきます。恋人を妻に迎え、その連れ子を溺愛して順風満帆のように見えたマルクの人生は、尾羽打ち枯らした風情でプレオーが舞い戻ってきたことにより、真相暴露の危機に直面します。しかしプレオーは何者かに殺害され・・・とこういう筋です。 プレオー殺害の意外な犯人という一瞬のミステリ風味はありますが、ほぼ全編がマルクの前に次々と現れる岐路の選択をたどって、最終的に彼が行き着く悲劇を描く、作者お得意の運命劇となっています。物語中のサスペンスは板挟みになった男の迷いと焦りから生じるもので、初期作品に見られた超自然現象を思わせる恐怖や、悪夢の中で足搔くがごとき不安と焦慮とは全く異なる質のものです。後期作品にはこの種のサスペンスが多いようです。 全体としては、第二次大戦直後のフランスを題材にした運命絵巻といったところが目新しいものの、創意工夫という点では少し寂しい出来。しかしさすがにベテラン作家の手堅さで、水準的には安定した作品といえるかと思います。 | ||||
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