別れのキス
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フロリダの私立探偵フレッド・カーヴァーは、親友の警部補デソトの依頼でサンヘヴン老人ホームの内情を調べることになった。それと言うのも入居中に死亡したデソトの叔父が、サンヘヴンには何か不審な点があると生前漏らしていたからだ。カーヴァーはさっそくサンヘヴン老人ホームを訪れるが、厳格な婦長は彼を歓迎しなかった。だがカーヴァーはホームの受付係りである若い女性と知り合い、彼女を通じてホームの内情を聞き出そうとする。数日後、カーヴァーが事情を聞く為に話を聞いたある老人が突然に死亡した。さらにカーヴァーは、キューバ出身の悪名高い犯罪者の男から暴行を受けた。 毎回海辺の傍の暑い日差しが降り注ぐフロリダの街で展開されるハードボイルド、フレッド・カーヴァー物のシリーズ三作目。夏に読むのに相応しいハードボイルド、それにかなりの正統派で読み応えがある。いつもながらかなり手強い悪党に命を狙われる杖を持った主人公探偵の姿にハラハラドキドキさせられ、対決の時に一瞬の隙を突いて逆転するという展開にはカタルシスを感じずにはいられない。 原題の「Kiss」。その題名の意味がわかるラスト・シーンが、実にやるせなく秀抜だ。 | ||||
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フレッド・カーヴァーはフロリダの私立探偵。警察官だったが、膝を撃たれて片脚が不自由になり、退職を余儀なくされた。友人の警察官から依頼を受ける。老人ホームに入っていた叔父が死に、死因に不審な点は見られないが、あのホームには何か怪しいところがある…と叔父が生前訴えていたのが、どうにも気になるというのだ。友人の気が済むのなら、と軽い気持ちで調査を始めたカーヴァーだが…。地味でオーソドックスなハードボイルド探偵物だが、とてもおもしろかった。オーソドックスにおもしろい話は、たくさんあるようで、意外とお目にかかれない。作者の腕がもろに出るので、かえって難しいのだろう。その点、この作者は本当に上手だと思う。特に、情景描写と人物描写が秀抜。たとえば、フロリダの酷暑は本当にうだるように感じられるし、いやらしい悪徳警官マグレガーはその悪臭がにおってくるようだ。また、エンディングの”別れのキス”のもの悲しさも、抑制された筆致だが、胸にジーンと来るものがある。なお、本書はカーヴァー・シリーズの第3作で、第1作「トロピカル・ヒート」と第2作「焼殺魔」が、同じ二見書房から出ているとの事。機会があれば、他の作品も読んでみたい。 | ||||
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