小学校5年生の及川衛は、自分の誕生祝いを買いに行く途中で、アンティークショップの店先にあった安楽椅子に心惹かれる。

大学時代、ひとつ屋根の下で暮らした四人の女性。

かつての友人リディアの嫁ぎ先である、巨大で不気味なド・ラ・シマルド家の城に逗留中、立て続けに不可解な出来事に襲われるベスとオードリー。

失業中の身の上から一転、映画の主演女優に抜擢されたアン。

はやてがあやめさんと出会ったみたいに、人と本だってとってもすてきで、すごく大切な出会いをすることがあるの。

1860年、日本使節団の来航に沸き返るニューヨークで勃発した奇怪な連続殺人。

ついに日本使節団が到着し、ニューヨーク市をあげての空前の祝賀行事が催される中、新たな殺人事件が発生する。

九カ月の娘と農場で暮らすピーターとリナのデッカー夫妻のもとに、子供と泊まりに来たリナの旧友。

正当防衛とはいえ、人を殺したことに苦しむヴァランダー。警察官を続けるか否か悩む彼のもとへ、友人の弁護士が訪ねてきた。

島の夏を、美しい、とふいにあたしは思う―強くなりたいな。強くて優しい大人になりたい。

ずぅむ…ずぅむ…ずぅむ…頭のなかにこだまする音。雪深いカナダの山奥で、騎馬警察捜査官ブレイクは狂気の淵に立っていた。

その女性の惨殺死体には首がなかった。またしても犠牲者か。

一九〇〇年、十一年ぶりの万博に沸き返るパリ。

晩冬のある日、中年の私立探偵ビル・スミスは、いつもは休暇を過ごすために訪れる州北部の郡で、初めて仕事を引き受けた。

ユニバーシティ病院の緊急救命室。運び込まれた患者に研修医エヴリンは慄然とした。

開業を夢見る若き弁護士の僕は法律事務所に勤めている。

美味なる犯罪を求めて世界を周遊する名探偵エラリー・クイーン。行く先々で供される珍味佳肴は異彩を放つものばかり。

「じつに簡単な仕事でな、坊主」養父にして朋友会の雇われ探偵グレアムがニールに伝えた任務、それは健全さが売りの人気TV番組ホストのレイプ疑惑事件で、被害女性ポリーを裁判できちんと証言できるよう磨き上げることだった。

結婚の承諾を得るため千鶴の実家へ赴いた幸春は、千鶴の父・久信が前向性健忘という記憶障害に陥っていることを知らされる。

高校の工事現場で発見された白骨死体と日付の刻印されたボールペン。

札幌で行なわれたコンサートで、ピアニストの安積界は直前に予定を変更し、自ら封印したはずの『ハンマークラヴィーア』を演奏。

滋賀県北部の余呉湖で、身元不明の死体が発見された。唯一の手がかりは、胃の中にあった宝石キャッツアイ。

コネチカット州の小さな町で、顔を砕かれた若い女性の死体が発見された。

列車に轢かれて死んだ男は、高級老人ホーム“海の上のカムデン”の住人と親交があった。

霊媒マイラが立てた計画は奇妙なものだった。

巨大や螺旋階段の下に倒れていた当主の死因は、転落死ではなく墜落死だった!?天才建築家・十文字和臣の突然の死から半年が過ぎ、未亡人の意向により死の舞台となった異形の別荘にふたたび事件関係者が集められたとき、新たに連続殺人が勃発する。

グルメのアメリカ人ミステリ作家六人組のイヴェント・ツアー中、作家のひとりがヴィシーの鉱泉を飲んで死亡。

俺、新井和也。家は商店街によくある町のクリーニング屋さ。

妊婦探偵・暮林美央が大活躍する、バルーン・タウン・シリーズ第三弾。

柳生照彦から持ち込まれた犯人当てリレー小説―柳生の問題編に対し、タレント作家の尾道由起子に解決編を書いてもらい、その後に自分の解決編を載せる。

優等生の委員長と不良少女の淡い恋。できすぎたシチュエーションかもしれないけれど、すべてはそこから始まった。

果たして彼が向かったのは右の道か、左の道か、それとも正面の道か?―八月二日午前六時、待ち合わせの場所に高城秀政は現れず、そのまま失踪してしまった。

しっかりものの老女が死んだ。警察は自殺と判断したが親しかったローズは納得できない。

どことなく貧相に見える牛に乗り、弟子の若者を連れて諸国を旅する小柄な老人。

時は幕末の動乱期。御蔵島にアメリカの商船が漂着した。

第一次大戦中のある日曜日、戦場で5人のフランス兵が処刑された。婚約者を失ったマチルドは、事の真相を知ろうと調査を始める。

「クラブみたいなハコで、DJやダンサーみたいな男の子が接客してくれるホストクラブがあればいいのに」―すべては女性ライター・高原晶が、大手出版社の編集者・塩谷に漏らした何気ない一言から始まった。

秋庭市のはずれもはずれ、ススキばかりがおいしげる斜面のど真ん中にたつ秋庭市立秋葉図書館、そこが文子の仕事場だ。

大学教授にして推理作家の富井に託されたのは、著名な画家・星野が遺した手記だった。―終戦直後のドイツ。

東洋の寂れたバーの片隅で、過去幾たりもの歴史学者を悩ませてきた謎がいともあっさり解明されてしまうとは。

不動産会社が盗難に遭った。が、盗まれたのは賃貸契約書のファイルのみ。

宅配業者を装い、若い女性を狙った猟奇的な殺人事件が発生した。

1981年、一組の夫婦が火星へ出発した。

二十世紀最後の怪奇小説作家H・P・ラヴクラフト。その全貌を明らかにする待望の全集は、ここに完結する。

本書には、死神にやられたとのメッセージに首をひねる表題作を皮切りに、物足りない芸ゆえに先行きを危ぶまれていた噺家二人が急に上達する「無口な噺家」、元名物編集長の安楽椅子探偵譚「幻の婚礼」、携帯事件に始まり牧&緑コンビ定番の張り込みで決する「へそを曲げた噺家

小鳩君と小佐内さんは、恋愛関係にも依存関係にもないが互恵関係にある高校一年生。

パイロットという名の統合失調症の青年と優秀な脳外科医の兄。兄弟の妹は二十年前、七歳で消えた。

木乃家の長男・秋人が八年ぶりに帰郷を果たした。大怪我を負ったという顔は一面包帯で覆われている。

氷に閉ざされた極地の洋上を舞台にした怪異譚「北極星号の船長」を表題に、高空飛行の限界に挑むパイロットが目撃した怪物たちの世界「大空の恐怖」や、アンティークが呼びさます古の出来事「革の漏斗」「銀の斧」、ファム・ファタルに翻弄されてゆく男の曲折をつぶさに描く「

正直な話、読み返すたびに驚かされる。

天文部の合宿の夜、学校で殺害されたわたしの姉。

死体のパーツが新たな犠牲者の体

最初の被害者は耳を切り取られ、さらに別人の小指を耳穴に差していた―。

最愛の夫が逝って四年、仕事で知り合ったばかりの女性からのパーティの誘いに応じたのは、そろそろ新しい生活への第一歩を踏み出したかったから。

東京、三鷹市の井の頭公園の近くに“AHM”という四階建てのマンションがある。

すべての自然法則を包み込む単一の理論、“万物理論”が完成されようとしていた。ただし学説は3種類。

ある女流画家の個展会場で、一枚の絵を見た女が、悲鳴をあげた。

―昭和二十一年三月十七日。乙文明は九州大分の沖合に浮かぶ満月島を目指して船中にあった。

導師と名乗る男に拾われ、共同生活を送りながらロックバンド“ディシーヴァーズ”を結成したストリート・キッズたち。

竹の子採りの主婦が発見した白骨死体。

部屋の周囲に陳列された夥しい数のカード。

ピクニック中に突如駆け出し、川に転落した女性。一緒にいた夫も、何が起きたのかさっぱりわからないという。

スウェーデンの田舎町で、不動産業者の女性が消えた。

「私は遠隔のこの地にいたまま、目的の人物を思念によって殺してみせる」降霊会の夜、霊媒師によって宣言された殺人予告と、その恐るべき達成。

七月七日の午後七時、新進作家、坂井正夫が青酸カリによる服毒死を遂げた。

デパートの幽霊屋敷で発見された首吊り死体。だが、警察が駆けつけると肝心の死体は消え失せていた。

お馴染みポテトとスーパーの通う西郊高校きっての秀才が、校舎の三階から飛び降りる。

ある雨の晩、ミセス・ラニラは、道ばたで隣人が死にかけているのに出くわしてしまう。警察の結論は交通事故死。

独特な価値観を持つ近未来の妊婦の町、東京都第七特別区、通称バルーン・タウン。

頭部は腐乱、脚部はミイラ化、大阪東南部の橋梁工事現場で奇妙なバラバラ死体が発見された。後日、大阪北部で心中事件が発生。

名探偵の代名詞、シャーロック・ホームズ。

地球はかつて土星の衛星であった!?土星の衛星に住むクロニア人科学者たちは、地球の科学者にとって到底受け入れがたい惑星理論を展開する。

通信障害の増加、いちじるしく明るいオーロラの発生。彗星アテナの息吹は確実に地球に届きつつあった。

背ばっかりヒョロヒョロ高いわりに、馬みたいにでっかい尻をしてて、もうこれ以上ないってくらいの不器用な転校生の鳴門が、なんと前の高校でエースとして甲子園に出ていたというから、さあ大変だ。

私のすべてが覗かれている!大学の仏文教師ジェーンに小包が届いた。中身は作者不詳の原稿「ジェーンに起きたこと」だった。

亡き父に代わり、わたしを育てた従兄アンブローズが、イタリアで結婚し、急逝した。

東堂と刈部が経営する釣具店“ラストホープ”に届いた一枚のファクス、それがすべての始まりだった。

西洋幽霊と日本の幽霊が連続して目撃された怪異。白装束を纏って剣を腹に突き立てていた吝嗇な英国人。

新宿駅のホームで起きた大惨事。

両国から本所、深川にかけて数多ある相撲部屋。

クリスマス・イブを駆け抜けた大事件のあと、大晦日に再会した瀬尾さんと駒子。ふたりのキーワードは“謎”。

〈噂〉それはどこからともなく現れる不可思議なもの―。最近、六本木界隈で流行っている奇妙な噂「恐怖の問題」。

碁打ち鳥飼馬鹿の中とは、妙法寺の住職には当たらない言葉であろう。

東京創元社から依頼された長編のため、三津田信三は核シェルターの取材に赴く。

あたしはトマシーナ。毛色こそちがえ、大叔母のジェニィに生きうつしと言われる猫。

万延元年の遣米使節団歓迎に沸き立つニューヨークで、次々と起こる不思議な事件。

後楽園のゴミ捨て場に刃物で胸を一突きされて捨てられていた死体は、襟足から後頭部にかけての髪が、乱雑に、地肌が見えるほど切られていた。

19世紀半ばのロンドン。17歳になる少女スウは、下町で掏摸を生業として暮らしていた。

スウが侍女として入ったのは、俗世間とは隔絶した辺鄙な地に建つ城館。そこに住むのは、スウが世話をする令嬢、モード。

音村夏貴は時々過呼吸の発作に見舞われる中学生。親友正哉の家が火事になり、彼が焼死した。

前作『六の宮の姫君』で着手した卒業論文を書き上げ、巣立ちの時を迎えたヒロインは、出版社の編集者として社会人生活のスタートを切る。

ある時は幻の珍獣アカマダラタガマモドキの捜索隊員、ある時は松茸狩りの案内人、そしてある時は戦隊ショーの怪人役と、いっぷう変わったアルバイトに明け暮れる神出鬼没の名探偵・猫丸先輩が遭遇した五つの事件。

マンガ原作者、石黒竜樹が殺され、少女マンガ界の第一人者、山添みはるが逮捕される。

楽屋で“マクベス”を引用すると凶事が起きる?そうとは知らず、新顔の女優がその台詞を口にした。

睡眠薬の飲み過ぎで死んだフェラーズ夫人。自殺なのかそれとも?続いて村の名士アクロイド氏が刺殺された。

“下水道殺人鬼”“吸血殺人鬼”そして“爆殺魔ジャック”。ロンドンはいま複数の殺人鬼に震撼していた。

一方、麻薬密売事件を追うカナダ騎馬警察警部補チャンドラーは、“グール”というロック・バンドにたどり着く。

1923年、パリ。ピンカートン探偵社のフィルはまたも怪事件の渦中に。