黄金の灰



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初公開日(参考)2001年02月
分類

長編小説

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黄金の灰 (創元推理文庫)

2006年11月30日 黄金の灰 (創元推理文庫)

1873年、オスマン・トルコの辺境、ヒッサルリクの丘。シュリーマンは、伝説の都市トロイアがこの地に実在したことを証明する、莫大な黄金を発見した。しかし、それをきっかけに、シュリーマン夫妻の周囲で不可解な事件が続発する―。混沌と緊迫の世界で繰り広げられる推理合戦の果てに、シュリーマンがくみ取った驚愕の論理とは?鬼才のデビューを飾った傑作本格ミステリ。 (「BOOK」データベースより)




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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

No.7:
(4pt)

シュリーマンという人選の素晴らしさが全て

歴史の教科書にも登場し、その中でも特に印象深い人物、ハインリッヒ・シュリーマンとその妻ソフィアの物語。

作品内で描かれているシュリーマンの人柄や、人物相関が大変面白い。それに加えて、シュリーマンというマイナー?ではあるが、魅力的な功績を持つ人物をフューチャーした点も素晴らしい。

ただ作品自体はフィクションであり、中で描かれている人物像が必ずしも、本人と一致するものではないとは思うので注意しなければいけない。
(巻末にもシュリーマン本人に関する参考文献はほぼなかったため、人物研究はしてないと思われる。)

ストーリーもテンポよく、ワッとするような伏線も散りばめられているため、気軽に楽しめる構成になっている。ただ、ラストのシーンはミステリとしては納得できない部分が多いかなという印象。

ラストに納得がいかなかったのでマイナス一点。
黄金の灰 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:黄金の灰 (創元推理文庫)より
4488463029
No.6:
(4pt)

「人は自分が見たいものだけを見る」を主題として読ませる作品

歴史上の人物や文学作品を題材とした作者のシリーズの最初の作品。皮肉にも、私は(現在までの)シリーズ中で最後に本作を読んだ。今回の対象はトロイ(作中ではトロイア)の遺跡発掘で著名なシュリーマン。シュリーマンの妻の視点で全編が描かれている。初作に作家の特徴が顕著に出るとは良く言ったもので、綿密な事前取材、作品への作者の思惟の織り込み方、ミステリ的趣向の盛り込み方等、その後のシリーズの諸作品を彷彿とさせるものがある。

本作の一番の主題は、「人は自分が見たいものだけを見る」であるらしい。ややありふれたテーマではあるが、トロイア発掘とカリフォルニアのゴールド・ラッシュとを重ね合わせた人間の欲、キリスト教とギリシャ神話とを重ね合わせた信仰とそれに対する近代的精神との対比、シュリーマンの子供の頃の夢とトロイア地域の熱気を中心とした全編を漂う幻想的なムードで読ませる。

これに反し、ミステリ的趣向の方は、ポーやドイルの作品を下敷きにしているせいもあって(作者はこれを隠していない)、物足りない。こちらはシリーズの後の作品により優れたものがある。一方、上述した事前取材とも関連するが、シュリーマンの別の人生を創造して見せたという点では特筆すべきものがある。先のテーマは「自分が見ているものは本物か?」の裏返しでもあるのだから。それにしても、シュリーマンの妻の正体とは一体何であったのだろうか ? 謎である。
黄金の灰 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:黄金の灰 (創元推理文庫)より
4488463029
No.5:
(4pt)

文明批判をこめて

トロイの遺跡を発見したハインリッヒ・シュリーマンを主人公とした作品。そのトロイの遺跡を発掘途中に殺人事件が起きる。
彼の作品を読むのは、2作目だ。前に読んだ『はじまりの島』もそうだが、彼の作品は西洋の歴史や思想といったものの知識がないと読めない(そこが面白いところだが)。
あまり、明確に作品の中には書かれていないが、ところどころ、文明批判がのぞく。
とても面白い。ほかの作品も読んでみよう。
黄金の灰 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:黄金の灰 (創元推理文庫)より
4488463029
No.4:
(3pt)

さくさく読めます

章立てが細かくて、読みやすくなっています。
(章立てが一番効果的で読みやすかったのは殊能将之の『美濃牛』です。お勧めですよ)
展開の仕方もよく、ページをめくるのももどかしくなるほどです。
やっぱり文体におかしなところが少ないとすんなり読めるものですね。
装丁も上品で好感が持てます。
ただ、残念な点がいくつかあって、評価は星3つになりました。
どうせなら、もっといろいろ書き込んで人物像をぐっと掘り下げてくれたなら、
作品としての厚みもでたのになあ、と悔やまれることしきり。
でもそうするとこの作品の持ってるいいテンポが維持できなくなるかしら?
ラストの謎解きは意外性も蓋然性も乏しく、今ひとつしっくりしません。
なので、さくさく読めるのに読後感はもやもやしちゃうのもいけませんな。
さて、以下はミステリとして読むときの苦言です。
ポーの『モルグ街の殺人』のネタばれありです。
未読の人は要注意。(オイラはいつか読もうと思っていただけにがっかりです)
さらに、作中ではタイトルこそ明かしておりませんが、
ある著名な短編作品のトリックもばばんと紹介しております。
ミステリのネタばらしってやっちゃいけないことだと思うんですよ。
もうすこし気を使って欲しかったですな。
「謎に対して曖昧さを残すことで、読者に推測の余地を」
とする意図で書かれたのかもしれませんが、ラストがこれではただの説明不足です。
登場人物自体の存在に謎を投げかけるというのは、別に珍しいものでもありません。
ただ、ミステリ読みとしては、材料不足で謎を残したまま終わるというのは許せないのですが、みなさまはいかが?
結論:ミステリというよりはサスペンスneeds somethingでしたね、これは。
黄金の灰 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:黄金の灰 (創元推理文庫)より
4488463029
No.3:
(3pt)

シュリーマンの過去の謎が面白い

 実際の発掘現場で殺人などの事件は起こらなかったと思うのだが、
シュリーマンの二番目の夫人・ソフィアを主人公にして、
トロイア発掘の夢を実現しようとしているシュリーマンの人間性や
過去の謎に関しての興味を感じ、読んでみた。
 
 予想通り、殺人や黄金盗難の事件の真相や謎解きよりも、
シュリーマンの過去に関する話の方が面白かった。
 ただし、殺人事件の推理に関連して、シュリーマンだけでなく、
その他の登場人物達が推理し、ポーなどの有名な推理作品に
言及している点はなかなか面白い趣向だった。
 何よりも、おそらく虚構だとは思うのだが、
ブラウンという謎の人物の正体やシュリーマンの過去の
不可解な部分(初恋の女性と結婚しなかった点、弟を遠ざけた点など)
に関する解釈部分など、かなり面白いと思った。
 また、ソフィア夫人宛に前妻から来ていた手紙によって、
シュリーマンの過去の疑問を描く点なども、良く出来ていると思った。
 しかし、事件は夢なのか現実なのか定かでないという趣のある、
終わらせ方には、少々納得がいかなかった。
 フィクションなのは判っているのだから、本当にあったことだが、
公にならなかった程度の、終わらせ方でも良かったのではないか。
黄金の灰 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:黄金の灰 (創元推理文庫)より
4488463029



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