不思議島
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ミステリーとしての質の高さばかりではなく、全編を流れるリリシズムと上品なエロティシズムが本書を第一級のエンターテイメントにしている。惜しくも作者が新作を書かなくなった今、その代表作と目されている「黒百合」と同様に増刷されることを期待したい。 | ||||
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何故この本を取り上げたかと言いますと、深い意味はないのですが、最近読み終えたという事と、取り上げ易そうだったというだけです。 読んだきっかけは、10年くらい前に、友人に薦められた、同じ作者の多島斗志之さんの、症例Aという小説が大変面白かったので、古本屋で同じ作者の本で、100円だったので買ってみました。 この二冊しか多島斗志之さんの本は読んでないです。 何年か積読状態で、買ってからしばらく読んでなかったけど、ようやく最近小説を読んでなくかったという事と、営業自粛で時間があったので、読んでみました。 感じとしては、火サス見たいな感じでした。 2時間ドラマと言いますか。 トリックがとても良かったです。 症例Aも面白かったですけど、やっぱり文章の感じは似てますね。 ストーリーは全然違いますけどね。 本当に物語を書く人って頭いいというか、才能がすごいと思います。 でも、2021年6月時点でのAmazonレビューでは、症例Aの方が良いというコメントや、一歩及ばずみたいな意見がチラチラあります。 結構みんな辛辣ですね。 内容はと言いますと、カテゴリはミステリです。 文章の感じとか、タイトルから、怖いところがあったらやだなーと思ってビビって読んでましたが、全然そんなところはないので安心してください笑 舞台は瀬戸内海のたくさんの島がある中の一つの島で、主人公は20代の女性です。 物語の最初に、主人公が小さい頃に誘拐事件にあった、と言う事だけ明かされますが、その後しばらくその事件に関しての言及はなく、中盤までは、登場人物の性格や、生い立ちなどに費やされます。 登場人物もそんなに多くなくて、キャラクターのそれぞれの個性がちゃんと確立されていて、しかも、それが全てストーリーに絡んできて無駄がないです。 それぞれのキャラクターについては、主人公視点で性格や生い立ちを説明しています。 後半、誘拐の謎が解明されてくると、そのキャラクター達の性格の見方が違ってくる、と言うところが非常に面白かったです。 視野を広げると、色々なものが見えくるのですね。 最後のトリックも二転三転して、なるほどここで終わりね、と思ったら、また続きがあったりして飽きなかったです。 ほんとに物語書く人って凄いなと思いますね。 | ||||
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最後まで読んだ後だとそれなりに楽しめたといえるが、誘拐事件の謎が明かされるまでは 旅情ミステリレベルの退屈な作品で、平均すると評価は星三つが妥当だろう 後々のことを考慮した人物描写が素晴らしいだけに、この退屈さはとても惜しい もう少し構成を変えてこの作品を書いていれば傑作といえる出来になったのではないだろうか とにもかくにも惜しい作品だ | ||||
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「症例A」が私には面白かっただけに、この中途半端な長さの推理物は是非に!とは お勧めできません。結構面白い設定なので、逆に謎解きで「物足りなさ」を感じます。 主人公と医師との恋愛関係から、昔の事件の真相が明らかになる。この設定はなるほどです。 しかし、謎解きではあまりにも簡略化しすぎで、苦い味が残ります。 最後の場面で、これほど主人公を利用した人間が平気でいるのがちと不可解。 また中途から同級生も関与するが、謎解きのためにとりあえず登場したとか思えない存在。 この本が「本格ミステリ(って一体どんなのか知らんが)」とは思えないし、 「事件にかかわる恋愛を描いた」とも思えない。 といって、全く面白くないかと言うとそうでもなく、結構面白い。 ただ、謎解きをした人間の描き方には首を傾げます。どんな精神構造の人が、これだけ矛盾した 行動を取れるのでしょう? この著者の短編集によく似た、全編「中途半端」な印象の作品です。 ただ好みの人にはかなり面白いかも。 個人的には一気に読み通せたので、星は三つ。 | ||||
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瀬戸内海の島々を舞台に、自らが被害者となった15年前の誘拐事件の謎を追うヒロイン、という話のミステリ。多島の瀬戸内海ものの他2作(読了済み)と比べると船の上のシーンが少なめ、その分だけ関係者の心理描写が多め、という感じか。 さて、本作ではヒロインがとっっても純粋な性格として描かれているのだが、これが作者の仕掛けた引っ掛けなのかどうなのか、というあたりが読んでいて気になって仕方なかった。結局それが、最終的などんでん返しの一端にからむといえばからむのであったが、うーん、なかなか大掛かりな仕掛け。 この仕掛けはなかなか良いのだが、読んでいてミステリなんだか恋愛小説なんだか分からなくなってくるような流れはちょっと勘弁して欲しいところ。あと、満員電車の中で読んでいて恥ずかしくなるような描写が目立つのも何だかなあ、という感じ。別にそのこと自体は特に伏線にもなっていなかったしね(続編があるなら別ですが…)。 それから、終盤に明らかになる15年前の謎ですが、これ自体はなかなかに面白い。歴史的伝承に絡めてあるのも説得力あってグッド。しかしまあ、言い方を変えると、この謎に解明以外の部分はまあまあ普通のミステリ小説、というところでしょうか。西村京太郎の中期以降のトラベルものの香りがそこはかとなくするのも、個人的には気になりました。私としては、多島作品ならばガル3号シリーズの方を勧めますね。 | ||||
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