十三番目の人格



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初公開日(参考)1996年04月
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長編小説

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十三番目の人格(ペルソナ)―ISOLA (角川ホラー文庫)

1996年04月18日 十三番目の人格(ペルソナ)―ISOLA (角川ホラー文庫)

賀茂由香里は、人の強い感情を読みとることができるエンパスだった。その能力を活かして阪神大震災後、ボランティアで被災者の心のケアをしていた彼女は、西宮の病院に長期入院中の森谷千尋という少女に会う。由香里は、千尋の中に複数の人格が同居しているのを目のあたりにする。このあどけない少女が多重人格障害であることに胸を痛めつつ、しだいにうちとけて幾つかの人格と言葉を交わす由香里。だがやがて、十三番目の人格「ISOLA」の出現に、彼女は身も凍る思いがした。第三回日本ホラー小説大賞長編賞佳作。 (「BOOK」データベースより)




書評・レビュー点数毎のグラフです平均点5.43pt

十三番目の人格の総合評価:7.21/10点レビュー 101件。Bランク


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全7件 1~7 1/1ページ
No.7:
(3pt)

パッとしない

著者のデビュー作でしたね。期待して読み進めましたが、今一でした。


▼以下、ネタバレ感想

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マッチマッチ
L6YVSIUN
No.6:
(6pt)

十三番目の人格の感想

少々インテリくさいところもあったが、説得力もあり
なるほどという感じ

mick
M6JVTZ3L
No.5:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)
【ネタバレかも!?】 (1件の連絡あり)[]  ネタバレを表示する

登場人物たちに“熱”が感じられない

後に『黒い家』で日本ホラー小説大賞を受賞する貴志祐介氏のデビュー作。
これはその前年に書かれ、同賞の佳作を受賞したホラー作品だ。

単純な多重人格者によるサイコホラーと思ったら、予想に反して意外なアイデアが含まれており、この着想の妙を手放しで褒めたい。1995年に起きた阪神大震災を上手くストーリーに絡めて、このようなモダンホラーを作り出す貴志氏の着想の素晴らしさ。
これがデビュー作だというのだから、畏れ入る。

こういった奇抜なアイデアを一見本当のように読者に信じさせるには、それなりの裏付けが必要なのだが、本作ではそれが十分になされている。物語の主軸となる臨床心理学、認知心理学、精神薬理学からの学術的理論から雨月物語に出てくる古典からの引用、はたまた千尋の中のそれぞれの人格に名づけられた名前に使われた漢字の意味による性格付けなど、理系・文系の双方から物語を肉付けして、尤もらしく読者に信じ込ませ、頭に浸透させようとしている。
そしてそれは個人的な見解だが、見事に成功していると思う。つまりこの作家は自分で考え付いた壮大な嘘を読者に信じ込ませるという、作家としての十分な資質があることがこの第1作で窺えるのだ。特に各人格に与えられた名前が性格に起因しているなど、言霊が宿るような土俗的な要素も含まれており、これが最後になって非常に有効に働くその手腕は素晴らしい。

では物語としてはどうかというと、これはさすがにまだ物足りないと云わざるを得ない。
確かに開巻以降、主人公由香里のボランティア活動の顛末、物語のメインキャラクターとなる森谷千尋との出逢い、森谷千尋の隠された秘密、彼女に潜む未知の存在の表出、千尋の治療への光明から、新たなる脅威の出現、サブキャラクターへのアプローチ、と物語は淀みなく進む。筆致もしっかりしているのだが、物語に必要な読者の感情を振幅させる“熱”という物が見えない。行間から迸る作者の読者に訴える熱意が感じられないのだ。
恐らく貴志氏は理系型思考の人間だと思われる。本作に登場する由香里と後半に出てくる真部との化学反応がなんとも云えず、淡白だ。望むと望まざるとに関わらずエンパスという相手の心を読み取る能力を持ったが故に家族との断絶を余儀なくされた天涯孤独の身の由香里の恋愛の対象として真部を設定したことは多重人格者への治療と、未知なる不穏な存在磯良の登場に終始した無機質な物語に潤いを与えるエピソードであるはずなのに、なんともまああっさりとしたものである。
中学生や高校生、大学生といった学園ドラマでももう少しマシな恋愛が描かれるぞと云いたくなるほど、拙い男女関係である。特に偶然乗り合わせたバスで出逢った男性が、由香里の逢うべき対象であった真部その人だったという件は、苦笑を禁じえないほどベタな展開である。
最後のクライマックスの雷雨の中での磯良との対決シーンでさえ、ステレオタイプな感じがしてしまい、いささか迫力不足。

そして本作で怪物の権化として登場する十三番目の人格、磯良。これは哀しいかな、当時一世を風靡していたモダンホラー、『リング』の貞子の亜流として見られたのではないだろうか。確かに両者を比べた時に、貞子のインパクトの方が断然強い。
それは作者鈴木氏がこの作者にはない物語としての“熱”を確かに備えており、貞子が作者の手を離れて一人歩きしているがの如く、キャラクターとして確立しているからだ。

しかし今の段階で読むと、これは全くの別物として捉えるのが筋だろう。個人的にはこの磯良というキャラクターの設定はクーンツの諸作に現れるこの類いの敵よりもよほどしっかりしていると感心している。
そしてアイソレーション・タンクなる代物。これは確か有栖川有栖の火村シリーズ『ダリの繭』にも出てきたフロートカプセルと同じだろう。これを使って片や本格ミステリを、そして片やサイコホラーを創作する。

当時学生だった私は寡聞にしてこの装置を知らないが、それほど流行ったものなのだろうか?そしてなぜ寝不足社会の今の世にこの装置の存在が忘却の彼方にあるのだろうか?短時間で深い睡眠と安息が得られるこの機械、前にも増して今の世にニーズはあるはずなのだが、やはり一過性の話題で終わったのだろうか?
しかしこれほどの作品であっても日本ホラー小説大賞佳作である。この後の『黒い家』を読んでみないと解らないが、なんともまあハードルの高い賞だ。

Tetchy
WHOKS60S
No.4:2人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

デビュー作としては次第点

レビューを書きたくて再読みをしてみた。
デビュー作としては合格点ではないだろうか。

映画「エクソシスト」のように「磯良」の人格の時に出る恐怖の表情を刻銘に記して欲しかった。
最後の、まだ何か起こりそうな気配で終わるところで一番怖さを感じたが、全体的に怖さは弱め。
多重人格障害に悩む人達をカウンセリングする心理学者の立場の立って読んでみると面白いだろう。
デビュー作から重厚な文章で読者をズボっとはまらせる筆力には再度驚かされた。

角川文庫と言えば、私が少年時代に読んでいた横溝正史の現役時代から大好きな出版社の一つ。
背表紙が黒枠に緑文字という、コレクションすると壮観であったが、近年は黒枠に白文字と味気なくなってしなって残念な感じをいつも思ってしまう。

yoshiki56
9CQVKKZH
No.3:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(4pt)

十三番目の人格の感想

多重人格を題材にしたサイコホラーで、科学的なリアリティーよりもエンターテイメント性を重視した設定のストーリー。
傑作といえる作品を多く出しているだけに、作家の名に期待して読むとこの作品に対する評価は辛めになってしまうかも。

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ちんちろりん
NLFRSLFL
No.2:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(5pt)

十三番目の人格の感想

あんまり意外性もなく綺麗にまとまっている感じ。
まぁデビュー作ということで。

のきま
PLEETMYE
No.1:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(6pt)

十三番目の人格の感想

物語の舞台は阪神大震災直後の日本。多重人格者の森谷千尋に13番目の人格ISOLAが生まれる。
このISOLAにより途中何人かの人物が殺害されるが、あっさりしすぎていて、この人物は殺される必要があったのかという場面もある。
貴志作品としては少し物足りないかなという印象です。

BOY
IM7XWAPW
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