不倫の恋に破れ、仕事も失った茉莉緒は、偶然の出会いから、伸び悩んでいる若手俳優・雨森海のマネージャーに抜擢される。

透明な壁に閉ざされた町は独裁者ジムの手に落ちた。

臨時町民集会が目前に迫る。そこで反対勢力は死刑を宣告されるだろう。

路傍に立てられた死者を弔う十字架―刻まれた死の日付は明日。

ネットいじめに端を発する事件は殺人にエスカレートした。

ロシア人の血を引く白皙の子爵・麻倉清彬は、殺人容疑をかけられた親友・多岐川嘉人に呼び出され、上野のカフェーへ出向く。

人は己の血にどこまで縛られるのか?高名な日本画家の家系に生まれながら、ペットの肖像画家に身をやつす時島一雅は、かつてない犬種の開発中というブリーダーの男に出資を申し出る。

世界を総べる超大国“象の胃袋”は、同盟諸国を率いて砂漠の小国“朱雀の翼”を占領した。

いかなる嘘も見破る能力をもつ尋問の天才、キャサリン・ダンス捜査官は、休暇で訪れたフレズノで、人気カントリー歌手ケイリー・タウンがストーカーに悩まされていることを知らされる。

ある晴れた日、田舎町チェスターズミルは透明の障壁によって外部から遮断された。

恐怖に駆られた町民たちが引き起こしたパニックで死者が続出。軍は障壁の外側から、ドーム破壊のためのミサイル攻撃を計画する。

刑事カーソンが漂流するボートから救い出した赤ん坊は、謎の勢力に狙われていた。

1993年、あと一歩のところで連続幼児殺人犯を取り逃がした不破と田村の同期コンビ。

訴訟でやってくる者たちが泊まる＜公事宿＞のひしめく日本橋馬喰町。

「六月がなくなる?そんなこと、あっていいわけない!!」今年は逆閏年。暦の調整のために、六月をまるごと削るという。

本所の貸本屋・辰巳屋文三が辻斬りに襲われたところを、新内流しの門付け芸人であるおれんに助けられた。

公団住宅で三つ子の姉と、両親、祖父母に愛されて暮らす「こっこ」こと渦原琴子は、口が悪く、偏屈で硬派な、孤独に憧れる小学三年生。

触れるだけで相手の命を奪う恐ろしい手を持って生まれてきた少女、自分を殺そうとする父から逃げ、山賊に拾われた男、幼き日に犯した罪を贖おうとするかのように必死に悪を糺す同心、人々の哀しい運命が、謎の存在・金色様を介して交錯する。

天下は豊臣から徳川へ―。

イヤミスここに極まる。まさに唾棄すべき傑作! 鳴かず飛ばずの作家・柏原が十一年前の交通事故で失った一週間の記憶。

小さな町の食堂、その倉庫の奥の「穴」。その先にあるのは50年以上も過去の世界、1958年9月19日。

改変を拒む「歴史」が繰り出す執拗な妨害。降りかかる痛ましい悲劇。

宇野警部は、永井夕子と待ち合わせをした洋食屋で、夕子の高校時代の友人・寺前咲と出会う。「手書きのラブレターが来るんです。

検事は何を信じ、何を間違えたのか。

アルゼンチンのブエノスアイレスで育ったエヴァ・ミツ・ロドリゲスは、ある事件を機に、自らの出生の秘密を知る。

雨の港で海中へ転落した車。妻は助かり、夫は死んだ―。

両親を亡くし仕事も失った矢先に祖母がガンで入院した梨花。職場結婚したが子供ができず悩む美雪。

沖田、土方、近藤ら仲間たちとの永訣。

第25代タンザー男爵。エドワードの実の父はこの男爵かもしれない。

19世紀ロンドン。その夜、エドワードは、深まる霧の中を行く、見ず知らずの赤毛の男を殺した。

芥川賞作家にして最年少川端賞作家が描く奇蹟 美しかったり、謎めいていたりする、隣の人びと。

「火群のごとく」から三年―自然豊かな六万石の小舞藩から、また新たな傑作が生まれた。

川崎で起きた殺人事件の現場に遺されたDNAが指し示すのは、十八年前に代官山で起きたカフェ店員殺人事件の“冤罪”の可能性……。

“やりすぎミステリー”の旗手が贈る、100パーセントの推理小説!“血の池”に浸かった死体には両手首がなかった。

「教祖は殺さずに、教祖の一部分を消してもらいたい」 人間の生きてきた痕跡や事件までを消す「消し屋」の省吾は、政治家・轟の依頼により、本栖湖に本拠地のある新興宗教団体「真々教」を内部から探る。

瀟洒な邸宅の広大な庭。池の畔、大樹の根元に転がる肉体美を誇った男の死体。

『唐獅子硝子』―遺品整理のお礼にアールヌーヴォー期のガラスレリーフを貰った洛鷹美術館の澤井は、ひと商売思いつく。

警察庁警備局警備企画課の情報分析室「ゼロ」の研修から戻った倉島警部補に下った新たなミッション。

名探偵リンカーン・ライムに持ち込まれたプロの殺し屋による殺人。だが現場には犯人の痕跡が何もなかった。

京に暮らし、二世夜半亭として世間に認められている与謝蕪村。弟子たちに囲まれて平穏に過ごす晩年の彼に小さな変化が…。

長崎・平戸に中国人5人の射殺体が難波船に乗って漂着した。船内には元自衛官の指紋が。

『死神の精度』で活躍した「千葉」が8年ぶりに帰ってきました! クールでちょっととぼけた死神を、今度は書き下ろし長編でお楽しみください。

判事ジョージ・メイソンは苦悩していた。世論が厳罰を望む悪質な暴行事件には、法手続き上の穴があったのだ。

現在最も注目を浴びる気鋭の歴史小説家が描く織田家をとりまく異色の人々、毛利新助、原田直政、津田信澄、彌介など。

ちょっとおかしな新シリーズ始動! いまや事業認定された超能力で、所長の増山ほか、能力も見た目も凸凹な5人の所員が、浮気調査や家出人探しなど依頼人の相談を解決!

海辺の町、小学生の慎一と春也はヤドカリを神様に見立てた願い事遊びを考え出す。

山河豊かな小舞藩、父代わりの兄を何者かに殺された林弥は友らに支えられ剣の稽古に励む日々を送るが、江戸から来た家老の息子・透馬との出会いから運命が動きだす。

墜落の原因は機体の不具合か、操縦ミスか。事故調査は暗礁に乗り上げる。

クラッシャーズとはアメリカ運輸省所属の航空機事故調査チームのことである。―ポートランド近郊で旅客機が墜落した。

老いを感じる男の人生の陰影を描いた傑作長篇 心が通わない妻と放蕩息子の間で人生の空しさと焦りを感じる紙屋新兵衛が、薄幸の人妻おこうに想いを寄せ、深い闇に落ちていく。

この人こそ、生涯の真の同伴者かも知れない。

勉強すると、人に優しくできるんだって――。

不思議で切ない「三島屋」シリーズ、待望の第三巻 江戸は神田。

スキャンダルを逆手にとり人気画家にのしあがった財閥令嬢・八島多江子は、戦時統制下の日本を離れ、上海に渡った。

一人の男を巡る妻と愛人の執念の争いを描いたブラックな話から、読書クラブに在籍する高校生の悩みを描いた日常ミステリー、大学生の恋愛のはじまりと終わりを描いた青春小説、山の上ホテルを舞台にした伝奇小説、酔いつぶれた三十路の女の人生をめぐる話、少年のひと夏の冒険

暴走族あがりの集団SS会の男を揉合いのうちに刺殺してしまった青年は、ブルートレインに乗って、長崎へ向かった。

動物園ミステリ・待望の第二弾! ダチョウと焼死体がつながる?――楓ヶ丘動物園の飼育員「桃くん」とツンデレ女王の「鴇先生」、怪しい仲間たちが解決に乗り出す。

男たちの愛憎が入り乱れる、シリーズ第15弾! 「金魚釣りに引っかかっちまったよ」。謎の言葉を残して旗本の倅が死んだ。

「闇神波は本気で我らを根絶やしにする気だ」。刺客、暗殺、陰謀。

信長の命により息子の信康を自刃させてしまった家康。

OLをリストラされたことをきっかけに、祖父母から譲り受けた「玉阪人形堂」店主となった澪。

「音」を「香り」として感じる身体。それが、彼女が私に残したものだった―。

つぶらな瞳、あどけない顔、私に似て美人の娘、俺に似た頭のいい息子、可愛くて無邪気な子供たち。

浅草の古びたアパートで絞殺された女が発見された。昼は大手旅行代理店の有能な美人OL、夜は場末で男を誘う女。

夏休みを玻璃ヶ浦にある伯母一家経営の旅館で過ごすことになった少年・恭平。

遺産目当てに三十歳も年上の会社重役と結婚した沢田伊佐子。

三十一歳、独身、派遣OL。

良いニュースと悪いニュースがある。 多崎つくるにとって駅をつくることは、心を世界につなぎとめておくための営みだった。

小さな町での講演会に出た帰り、テスは山道で暴漢に拉致された。

じいさんが死んだ夏のある日、孫の良嗣は、初めて家族のルーツに興味を持った。

じいさんが死んだ夏のある日、孫の良嗣は、初めて家族のルーツに興味を持った。

昭和四十年代、宮城県。捕鯨船の漁師たちは捕獲禁止の流れに不安を覚え、稲作農家は減反政策で前途多難な状況を迎える。

いつもだいたい機嫌がよろしい元ブリキ職人の夏目清茂・七十四歳。

末期癌で死に瀕する男―矢坂。闇金で築いた巨額の遺産をめぐって5人の人生が交錯する。

東京・佃島に400年住み着いている多和田家の娘・笑子は、大学入学をきっかけに一人暮らしを計画。

短編の名手、“日本のブラッドベリ”こと朱川湊人が、お贈りする「家族」と「写真」にまつわるちょっぴり不思議で哀しい物語。

婚約破棄された上に、ダニ研究の仕事までリストラされた桐野真衣(32歳)。

日本推理作家協会賞、本格ミステリ大賞ダブル受賞 寒村でおきた殺人事件の犯人と疑われた大学生・静馬を救った隻眼の少女探偵・みかげ。

大間からマグロとともに築地市場に届いた氷詰めの死体。

時代小説の名手が描く、江戸の女の恋愛模様 江戸の占い本が女たちの吉凶をズバリ! 月ごとの風物を織り込みながら江戸の女を生き生きと描く、切なくも愛らしい傑作時代小説。

フォトジャーナリズムの世界でもっとも有名かつ最高峰といわれる「崩れ落ちる兵士」。

女子ワールドカップに優勝し、国民的な人気を得た女子日本代表サッカーチーム。

親子、恋人、友人―。誰もが目に見える絆や繋がりばかりを欲している現代で人はより生きづらくなっていく。

“アメリカ淵”と呼ばれる渓谷で発見された女性の全裸死体。手がかりは仏が身につけていたネックレスただひとつ…。

江戸の吉原で黒い狐面の集団による花魁殺しが頻発。

O県警生活安全部「JWAT」は女性と子供を守る特別チーム。

雨の中あでやかな傘の群れが舞うと、死体がひとつ――「ひときり傘」が引き起こす連続殺人事件が江戸の町を震撼させる。

江戸の切り絵図制作を始めて一年半。

出世の階段を駆け上り、ついに首席家老へと登りつめた桑山又左衛門の許に、「言語道断の所業有り」と、ある日果たし状が届く。

同時期に道場に入門した五人の仲間は各々の道を歩み、時代は移ろう。

物のはずみで起きた決闘で相手を斬殺した片桐宗春は、逆うらみによる敵討ちに狙われていた。

盗まれた金の仏像をとり返して、駐日アメリカ大使の暗殺計画を阻止せよ、失踪した訪問販売員を捜してくれ。

日本推理作家協会賞受賞!心に刺さる連作短篇集 島に生まれ育った人々の、島を愛し島を憎む複雑な心模様が生み出すさまざまな事件。

なぜ俺たちは戻ってきてしまうんだ!?半壊したラブホテル。廃墟探索サークルの男女5人を襲うタイムループ。

幼馴染みに長年抱いていた恨みが発端の、すぐ解決すると思われた放火事件。

特殊能力を持つ“在色者”たちが、“途鎖国”の山深くに集まる“闇月”。殺戮の風が、次第に暴れ始める―。

煌びやかな闇が、手招きする。目前に迫った暗黒の世界“フチ”。

真鍮色の光におおわれる夏。松華学園高校、江戸文化研究会の部長・高原明日奈が姿を消した。

8年前、私は息子とともに妻を殺し、古井戸に捨てた。殺すことに迷いはなかった。

渋谷のチーム「雅」を解散して３年。カオルは東大生となり、アキは裏金強奪のプロとしてそれぞれ別の道を歩み始めていた。