ツタンカーメン 死後の奇妙な物語
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ハワードカーターしか知らなかったが、実に多くの人々が関わった物語があった。 | ||||
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1925年のカーターとデリー博士による同王ミイラ検視以来、間にハリスとウイース、ハリソン、リークの X 線写真撮影を経て、近年のザーヒー・ハッワース達による CT スキャンとDNA 検査まで、90年の流れを追った労作。 同王のミイラについて少しでも詳しく調べた方々には判るだろうが、実に行き届いた内容である。 専門書とは言えないが、原註も詳細、参考文献もしっかりしており、書棚に是非揃えておきたい良書の1冊である。 | ||||
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膨大な資料を読み解きエジプトの古代遺産を巡る人間の生き方、欲望,そして,科学のメスが3000年以上を経た後までも 残酷にミイラを切り刻む冷酷さなど見事に描き出されている。 労作である。 エジプトの古代文明に興味を持つものとしてはそっと しておいて欲しい所もあるが、新しい知見が多く得られたことも事実である。 | ||||
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朝日新聞の書評が高評価だったので購入。確かにニュートラルな立場からツタンカーメンのミイラが辿った数奇な運命について書かれた「総花的」な本で面白いと思いますが、属に「ツタンク・マニア」だったら殆ど知ってる話が書かれてあるという本。だから歴史でも化学・科学でも政治的でもなく人類学的でもなく全て公平に按分した印象です。本当はエジプト革命で受けた歴史的遺物の被害は書かれている何倍も酷い物だし、「エジプトのリアル・インディージョーンズ」で有名になった「ザヒ・ハワス」(テレビに出る時に必ず例の帽子とジーンズ姿のヒトです)についても、アメリカのマスコミと巨大雑誌社とタイアップしたイベントで大金を得た筈が、その大金が行方不明だというスキャンダルについて何も書かれていません。National Geographicsでツタンカーメンの親兄弟は全てDNAが決め手で全て家族のミイラが同定された様に書かれていますが、アレがどうやらハワスの思い込み?かという話は及び腰で書かれています。ハワスのゴキゲンを損ねると調査数分前でも某吉村教授の様に突然中止を命令する人間ですから、書きたくとも書けなかったのかな?でもNational GeographicsとDiscovery Channelから彼が稼いだ天文学的金銭は何処かに消えエジプト考古学会も博物館も大赤字を抱えてる有名な話は詳しく知りたいな、と。今もYOUTUBEであの番組が見られる状態ですから真面目に信じるヒトが出てきてしまいます。それから気になったのは「アスペルギルス菌」と繰返し記載されてますが。あれは「真菌」つまり「カビ」ですから普通は「アスペルギルス症」と表現します。病原体そのものを示す場合は「アスペルギルス」だけで通じます。ついでに、これは翻訳の問題かと思いますが、解剖学用語が変です。例えば仰臥位のミイラの側胸部を切開した場合を考えれば「頭→足方向」は「縦切開」ですし腹部を左右に切れば「横切開」ですが、文章はミイラを仰臥位に置いて、側面から見た上で「頭→足方向」を「横切開」と表現していて「え?」となります。横倒しだろうが腹臥位だろうが「縦切開」「横切開」は統一して表現して欲しいですね。また「殺人説」で有名になった頭蓋骨のレントゲン写真ですが、この本の163頁に掲載されています。実際の写真はYOUTUBEの動画で見るとはっきり「棘突起」だという事が解り、放射線科医なら「頸椎だろコレ?」と解るレベルです。頸椎棘突起だけが頭蓋骨内部に遊離骨片として入り込む様な生前の打撃は有り得ず、こりゃ包帯を解いた時に紛れ込んだな?と普通は疑います。多分プロなら見誤りませんから、これも何らかの捏造する意図を持ってでっち上げた捏造と言えます。論文なら大騒ぎになるレベルです。Otztal-mummy(5000年前の冷凍ミイラ)がきちんと管理された上で「他殺だった」という証拠を、きちんと出してきたのと大違いです。それまでは5000年前の「行き倒れ」扱いでしたが「犯罪の被害者」「矢で射殺された被害者」と納得する証拠が誰でも確認できる状態です。 アンデスの少女の冷凍ミイラもNational GeographicsやDiscovery Channelのタイアップでしたから戦前の「衛生博覧会」になるかとヒヤヒヤ物でしたが、随分と扱いが違う感じがします。 ツタンカーメン一族のDNAに関しては随分詳しく書かれています。あの暑いエジプトで、しかもコールタール状の(骨まで染み込んだ)香油塗れのミイラから果たしてDNAが採取出来るのか?今まで成功した考古学的に正確なDNAは全て永久凍土から慎重に採取された、しかも手技を熟知したベテランが実験し複数の施設で同じ結果が出た物なのに、ツタンカーメンの場合は一つの施設だけでマスコミや国家に強くバイアスを掛けられた結果出てきた結論で現実と齟齬が有る、という話は面白い。1つの研究室で一人だけが成功するヨタは最近日本でも大騒ぎになりましたし、実際に反論の方が妥当性を感じました。もしも今後調べるなら「歯髄」だろうけど果たして許可されるでしょうか?それに「復顔」や「ポスター」が「どう見ても白人に見える」と難癖付けられてたんですね。古代エジプト人は現在の地中海住まいの方々と同じ肌色な筈。黒人は「ヌビア人」です。壁画でも明らかに色を変えて書かれているのに 変なバイアスを掛けるのはおかしな事です。この本で初めて知ったのは古代人DNAを盛んに研究しているスコット・ウッドワードやウィルフレッド・グリッグスという高名な研究者が実はモルモン教徒であり、自分の宗教的な目的(遺伝子的なご先祖様をモルモン教徒に改宗させるんだそうです)の為に古代人のDNAを研究していた、という話です。ブリガム・ヤング大学というのはユタ州ソルトレーク市に有る有名大学なのですが、成る程モルモン教徒のメッカでした。でもオーストラロピテクスやラマピテクスやミトコンドリア・イブがモルモン教徒になるものでしょうか? 他に、カビの問題は、日本でも湿気と雑な管理の所為で高松塚古墳の壁画をカビで完全にダメにした実績?が有るので発掘後長期間悪条件で放置されてたミイラが受けた扱いの酷さは想像出来ます。時代は若いですが空調や立ち入り制限を厳重に管理した「茨城県ひたちなか市の虎塚古墳」は一切カビの劣化から装飾古墳を守りぬいています。(大塚初重先生の著書を参照)DNAの採集方法にしても、ネアンデルタール人一号化石の大腿骨を豪快に切り取って調べたマックスプランク研究所の様な施設とは大違いです。アルプスの5000年前の氷漬けミイラOtztal-mummyともエラい違いです。読んでいると最後の方にエジプト革命後、考古学博物館が酷いことになってる件が章を割いて記載されていますが、随分と遠慮した書き方です。狂信的イスラム教徒は「顔」が有れば「偶像だ!」と壊すのが役割だと考えてる輩が居ますから、壊されないうちに今後の為にもデータベース化し保存しといた方が良いのになぁと思う次第です。バーミヤンの巨大磨崖仏をダイナマイトで破壊するような連中が、祖先の遺産だからと遠慮して壊さないわけがありません。人の首を生きたまま切り落とすレベルです。スフィンクスだって危ないもんです。彼らにすればあの「'金のマスク」だって「偶像」かも知れないし、人間を象った遺物は破壊して良心の痛みどころか宗教的快感を感じるかもしれません。 取ってつけたようですが、この本は初めてツタンカーメンのミイラの話を読みたい方にはオススメですし既に「ツタンクマニア」の方には食い足りない感じがすると思います。ところどころ微妙に「え?」という部分が有りますから損はしません。ただ改訂版を出す場合は医学用語を訂正したほうが良いと思います。 | ||||
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