「病は気から」を科学する
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「病は気から」を科学するの総合評価:
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全1件 1~1 1/1ページ
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科学ジャーナリストである著者が、科学的側面から「歴史」を検証した前2作(アンティキテラ、ツタンカーメン)とは打って変わって、医学的見地から「心の医療」を検証。 | ||||
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宗教儀式はつながる体験、奇跡とは解釈、痛みを起こしているのは、問題のある関節そのものではなく、脳による関節の認識の仕方。なるほどと思うものばかり。 | ||||
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実体のない非物質的な治療が、実際に物質的な効果を出しているという事実に対して、その信憑性や検証データを分析しながら考察した良書。 正直に伝えるプラセボ、医師の説明や薬を飲むという儀式、期待と条件付けの同時利用、社会からの孤立が健康に害を及ぼすことなどが、いくつかの検証結果を元に説明されていて、非常に興味深かった。 特に期待と条件付けの同時利用は、薬の量を少なくすることができれば副反応や医療費を減らしつつ、薬の効果も持続できるという素晴らしいものだと思う。 しかし、薬の量を減らせるという研究に、自分たちの儲けが少なくなる製薬会社は資金を援助しないという現実的な問題もあるため、研究が進まないのが歯がゆい。 「おわりに」にも書かれているが、心だけに頼って病気を治せと言っているわけではなく、しかし、医学における心の役割を認めないのも正解とは言えない。 つまり、マインド・ボディに対する先入観を打開し、物理的な介入や薬への依存を強めるよりも健康対策に心を取り入れた方が、実はより科学的で、根拠に基づく治療法だと気付いてもらうことが重要だと思う。 検査、薬、手術といった物理的な手法と、プラセボを上手に利用した代替療法を組み合わせた手法。 その両方を組み合わせた患者のための医療システムが実現することを願っている。 | ||||
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本のタイトルに興味を持ち購入。しかし、内容にそぐわないタイトルでした。よく考えると、イヤ、よく考えなくても、この本は翻訳本でした。当然タイトルも翻訳。もちろん直訳ではなく、意訳。かけはなれてはいないけども、そぐわない。さて、゛病は気から゛ということわざの語源は、遡っていくと、紀元前の中国最古の医書に辿り着くそうです。即ち゛全ての病は気から生じる゛。ただし、この場合の゛気゛とは気持ちの気ではなく、気功の気だと思います。気エネルギー、ヨガなんかで言う゛プラーナ゛ですね。このエネルギーの滞ったところが病になるわけですね。一方で17世紀フランスの劇作家、モリエールが発表した戯曲゛病は気から゛、これが一般に使われていることわざの語源です。この場合の゛気゛は気持ちの気ですね。本書はこちらの方、気持ちの気の方です。即ち、゛病は気持ちから゛゛病は気の持ちよう゛について述べてます。主にプラセボ効果をテーマとしています。ここで内容にそぐわないタイトルだと言った理由を述べましょう。ひと言で言うと、゛科学していない゛のです。ページ数は389ページもありますが、100%全て活字。科学する、というタイトルのわりには、グラフの一つもない。図版も写真も、それどころか何のデータも、科学的検証もない、ないないづくしなのです。そのわりにページ数だけは多いものだから、読むのに時間がかかる。しかし、納得いくものがないので、読後、心に残るものがない、響いたものがない、要するに、タイトルが立派すぎて、タイトル倒れの本でした、というのが結論です。内容のわりには、値段も高すぎ。 | ||||
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プラシーボ効果の良い研究書は数があまりない。 プラシーボを「トンデモ科学」「似非科学」的な立場か、「宗教的」「催眠作用的」な方向から断罪するものが多い。 本書は、著者が実際にプラシーボ治療をする医師や研究機関に足を運び、ていねいにルポをしている。最初は懐疑的だった著者自身がプラシーボに賛意を表すようになってくる過程もつぶさに描かれている。 プラシーボ効果を研究しようとする大学などに対して、薬の販売減少を恐れる製薬会社が研究補助を打ち切るといった事実がわかってくるにつれ、この本の重要性が増してくる。 はたして、「病気」とは何なのか? 「治る」とはどういうことなのか? など現代医学だけでは答えきれない、多くの問題について考えさせられる良書。 | ||||
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(14ページより) 「心の治癒力を利用するために、根拠や理性的な思考を捨て去る必要はもうない。 そこには科学が存在するからだ。」 ・体を物理的に捉える "西洋医学" ・症状より人間に根差した "東洋医学" (を含むその他の医療) 非物質的要因が体に与える影響を、最新の研究を交えて科学的に考察する本です。 個人的に興味深かった内容を簡単にまとめます(先頭の数字は参照ページです) 第1章 偽薬 26 自閉症治療の為の "セクレチン" の効果の正体とは? 31 偽の外科手術 の効果とは? 40 パーキンソン病患者への "プラセボ注射" の力とは? 45 プラセボ効果の背後に "生化学的なプロセス" が示された最初の証拠とは? 48 プラセボ効果の "2つの限界" とは? 第2章 型破りな考え 57 プラセボ効果が頻繁に "姿を変える" 原因とは? 62 正直に伝えるプラセボ の効果とは? 65 実薬とプラセボの "併用" のメリットとは? 70 実薬の副作用の正体 "ノセボ効果" とは? 76 薬の効力を高める可能性が高い "飲み方" とは? 77 プラセボの効果を "最大限に引き出す" ための重要な要素とは? 第3章 パブロフの力 86 95~100%の確率でプラセボを起こす "条件づけたプラセボ" とは? 92 プラセボが "免疫系" にも作用する理由とは? 104 "条件反射" を利用したプラセボの2つのメリットとは? 第4章 疲労との闘い 109 高地で感じる "苦しさ" は幻想? 112 "マラソンランナー" が倒れる本当の理由とは? 115 疲労感の正体 "セントラルガバナー" とは? 117 "緊急事態" になると人が離れ業をやってのける理由とは? 122 「患者が不治の病だと信じ込めば、不治の病になってしまう」とは? 128 「慢性疲労症候群(CFS)は、体の病気でも、心の病気でもない。その両方なのだ」とは? 第5章 催眠術 135 "磁気" による治療の正体とは? 142 催眠術の効果を示す "信じれば見えてくる実験" とは? 144 催眠術で "血流" をコントロールする? 153 実験で成果が出ているのに "催眠療法" に証拠がないと言われる理由とは? 第6章 痛み 160 米国史上最大の "薬物汚染" の正体とは? 162 "注意力" と痛みの関係とは? 172 従来の "催眠術" の欠点とは? 174 物理的な効果を引き起こす "ラバーハンドイリュージョン" とは? 177 催眠術や他の心理療法が抱える "問題" とは? 第7章 患者への話し方 184 "帝王切開" による出産を避ける為の最良の方法とは? 187 "自宅出産" の方が実は安全? 196 痛みと不安を軽減する "コンフォートトーク" とは? 198 これから起こる "苦痛を伝える" ことの弊害とは? 206 「要するに、私たちは人間であり、機械ではない」とは? 第8章 ストレス 208 災害発生時に "心臓死" が急増する理由とは? 215 "慢性的なストレス" による健康被害のメカニズムとは? 218 ストレスは健康被害に加え "老化" を加速する理由とは? 225 養子の "40代での死亡率" に最も相関の高い要因とは? 230 ストレスによる悪影響を避け "能力を発揮する" ための方法とは? 232 慢性的なストレスにさらされている人の "脳" は変化する? 234 幼児期のストレスが "側坐核" に与える影響とは? 第9章 マインドフルネス瞑想法 250 瞑想には時間がかかると思われますが、実は逆なんです」とは? 258 熟練した僧が瞑想している時に "脳で起きていること" とは? 261 瞑想が "脳の構造" を変化させ、ストレスに強くなる理由とは? 第10章 健康長寿 268 コスタリカ北西部の "ニコヤ半島" の住人が健康である最大の理由とは? 274 社会からの孤立がもたらす "健康被害" の大きさとは? 277 誰かと一緒にいても "孤独" を感じる条件とは? 285 "忍耐強い子供" に最も相関の大きい要因とは? 289 "高齢者" の健康状態を高める最良の方法とは? 第11章 電気の刺激 306 心拍コントロールシステムの一つ "圧反射" とは? 307 心拍数を変化させるシステム "呼吸性洞性不整脈(RSA)" とは? 307 "心拍変動(HRV)" と心疾患死亡率に相関がある理由とは? 310 「HRVが重要なのは心臓の状態が分かるからより、脳の状態が分かるから」とは? 315 免疫系という凶器から人を守る "炎症反射" とは? 317 "迷走神経" を良好な状態に保つために重要なこととは? 325 神経を電気的に "刺激" する治療のメリットとは? 第12章 神を探して 334 "信心深さ・霊性" が健康に与える影響とは? 339 健康に良い効果を与える信仰心の "条件" とは? 344 宗教で行われる "儀式" の究極の目的とは? 348 "高い目標" を持つと、感じるストレスが小さくなる理由とは? 355 "宗教" が健康に与えるメリットの正体とは? 362 カトリックの聖地 "ルルド" が最優先していることとは? おわりに 371 "代替医療" に頼り過ぎることの危険とは? 378 健康における "心の役割" が重要視されない2つの理由とは? 最後に心に残った筆者の言葉を紹介します。(383ページより) 「私の望みは "物理的な介入" と "薬への依存度" を強めていくよりも、 健康対策に "心" を取り入れた方が、実はより科学的で、根拠に基づく治療法だと気づいてもらうことだ」 | ||||
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