(短編集)
遠い接近
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ぼくの父も戦中派で中国戦線に従軍し線路工夫の監督のようなことをしていたが、かれが何より憤っていたのが徴兵制の日常だった。各地方自治体の議会に徴兵委員会が設置され、そこで選抜が行われる。各委員の家に贈答品が殺到する。縁故をたどり金銭その他をわたす、あるいは色仕掛けで主要な委員を籠絡しようとする母親や妻が出現する。その体験を清張氏も共有していたらしいが、伏せてあることは多い。父はその母親を売女と呼んでいた。男三人の兄弟で、次弟が特攻隊で八月15日が出撃日、末弟は医学校に入れたが長野の山奥でドイツ語の初歩を習っただけ、売女の件は二人とも知らなかったらしい。戦後は次弟が日銀参事官、末弟が美濃部都政の幹部だった。 | ||||
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徴兵制の暗部を描いた松本清張の作品だ。誰を優先的に、戦争の現場に徴収させる優先順位は何かということがわかった。町内で良い協力的な市民は優先的に徴収に引っ張られていく。徴収された市民は、軍隊に入るための訓練をさせられるが、それがすごいしごきであって、戦争中の徴兵にとられた市民が1番不幸であると思った | ||||
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清張作品の卓越性はその社会性・娯楽性・文学性にあると言われるが、本作はその全てがトリプルA。 最終末に主人公を待ち受ける陥穽は秀抜。舞台は戦時~戦後だが現代小説に翻案しても一流のトリック。 ご一読を強くオススメする。 | ||||
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どうせ復讐するのなら、もっと他に復讐すべき人物がいるのでは?・・・ という根本的な疑問もありますが、それはまあともかくとして、 読む前は「ゆきゆきて神軍」の奥崎謙三 みたいは話なのかなあ、と思いましたが、だいぶ違いましたね。 あそこまで過激ではありませんでした。 でも復讐の方法が、何というか、手が込み過ぎているというか、 回りくどいというか、清張らしいというか(笑) 策士策に溺れるみたいな感じにしたかったんでしょうか? この辺は評価が分かれるところだと思いますが、 でも軍隊内部の話とか、召集令状が発行されるまでの手続きとか 一般にはうかがい知れない世界なので そういう点は面白かったし、興味深かったです。 | ||||
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召集令状の発行にはこのような実態があったのだろうなと思います。 実際に東条首相がやったことも明らかになっていますし。 清張さん自身も高齢で召集されて軍隊生活も体験されたようなので、 終戦後の生活も含めて、臨場感があります。刑事コロンボを見る時 みたいに犯人の側に立って「逃げ切ってくれ」と思って読みました。 | ||||
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