北海道・チミケップ湖にまつわる幽霊伝説を追って、湖畔にキャンプを張った中垣内和少年一行。

その女は謎。男を魅了する…。

夫婦と、息子ひとりの3人家族。どこにでもある、新興住宅地の平穏で幸福な一家だった。

孤島のハイテク研究所で、少女時代から完全に隔離された生活を送る天才工学博士・真賀田四季。

家康の秘命をうけ、徳川三代将軍の座をかけて争う、甲賀・伊賀の精鋭忍者各十名。

殿中での吉良への刃傷沙汰により、浅野家は断絶され、赤穂浪士は仇討の機を窺う。

そのからだはがんじょうな鉄のうろこにおおわれ、ワニのようなかたいしっぽを持っていた…海底の暗闇に、二つの青い目をひからせる魔物は、まるで黒い人魚のような姿。

何度つかまっても牢をぬけだす怪人二十面相。今度は名前を「四十面相」とあらため、どうどうと脱獄を宣言した。

若槻慎二は、生命保険会社の京都支社で保険金の支払い査定に忙殺されていた。

「約束です。

「ワジワジーッ(不愉快だわ)」ガジュマルの樹の下で19歳の綾乃は呟く。

友人に頼まれて復讐する事になった「オレ」と手下の帆一との珍道中を描く表題作に、「けものがれ、俺らの猿と」を収録する最新短篇集

男やもめ十兵衛、どうする!?関東八か国の悪党者を追い掛け、諸国を奔走する八州廻り、桑山十兵衛。

日常は映画より大胆不敵!?エクソシストを連れての悪魔払い、夫の愛人を見つけること、校庭での真昼の決闘、両親の東京見物を案内する一日妻、なんでもやる商会に舞い込む7つの災難。

独身女性しか住まないため「縁切り荘」と呼ばれるアパートに住む早智子もついに婚約。

夜空に吸い込まれる炸裂音、彷徨う血塗られた魂。東欧、霧のトランシルバニアで「わたし」は男たちの呼び声を聞いた―。

2016年、日本の最西端・与那国島の沖合に浮かぶ完成間近の海上情報都市「オーシャンテクノポリス」は謎の波動物体に直撃され、突如海の藻屑と化した。

破壊の衝動に狂うソリトン生命体「蛇(サーペント)」は、海上保安庁の巡視船を次々に屠り、海上自衛隊の潜水艦〈はつしお〉と台湾海軍の〈水龍級〉潜水艦との間に一触即発の危機をもたらした。

インターネットに“凌辱”された天才女性プログラマーの狂気!?たったひとりの犯行が、世界を音もなく破壊し尽くしていく。

加藤武郎は、その類稀なる体力と判断力、そして登攀の技術で伝説のクライマーとなる。

冥界を支配する怨魔王は地上世界の征服を目指して、怨魔として甦らせた厩戸、半人半獣の美女シバを内裏に送りこむ。

奪取された超大型特殊ヘリコプターには爆薬が満載されていた。無人操縦でホバリングしているのは、稼働中の原子力発電所の真上。

「お前は今日から川中歩美だ」。その一言で私の人生は激変した。

『本格推理』の巻数が、ミステリー界の幸運の数、13に到達!さらにうれしいことに、今回採用の12人の才能たちが、記念号に恥じぬ傑作を披露してくれる。

東のヤクザと西の刑事が偶然出会い、そして…。

自殺か他殺か?美貌の歌手の飛び降り事件解明を依頼された伊集院大介は、彼女が“現代の魔女”だったと知る。

家庭教師・鷲津兵輔が、生徒として引き受けることになった女子高生の乾倫子。

異界と現し世を自在に行き交い、読者を迷宮へ誘う極上の語り。「結ぶ」―問答無用で縫われ、丸められていくからだ。

世田谷の某総合病院にかかってきた脅迫電話に呼び出された医師とその娘婿が相次いで殺害された―白衣を着せられ、首には針金が二重に巻きつけられているという奇妙な姿で…。

「大人の味ね。

謎の重武装軍団が日本海沿岸の原発を狙う。機動隊は殱滅され、住民は一斉に避難。

どうしても殺人が防げない!?不思議な時間の「反復落し穴」で、甦る度に、また殺されてしまう。渕上零治郎老人―。

日本最大のソフトメーカ「ナノクラフト」の経営するテーマパークを訪れたN大生西之園萌絵と友人たち。

幸せ一杯のはずの結婚式場は、大混乱の坩堝に陥っていた。死体が空から降ってきたのだ。

描くことに没頭し燃え尽きるように自殺した画家、東条寺桂。

倒産寸前の広告代理店に大仕事が舞い込んだ。ところが依頼主はちょっとタチの悪い筋の方で…。

組を追われ、海沿いの小さな町に流れついた男。

東京の小出版社に勤める額田彩子は、幻想絵画集の出版準備をすすめる中、一枚の絵に出会った。

ドライな仕事ぶりでは右に出る者のない古郷聖司は、傭兵組織の仲介で、建設中のベーリング海峡ダムをソ連反体制組織の手から守るよう依頼を受ける。

昭和38年9月、地下鉄爆破に遭遇した週刊誌記者・村野は連続爆弾魔・草加次郎事件を取材するうちに、一人の女子高生の殺人事件の容疑者に。

1937年7月、北京郊外で軍事衝突が発生。戦火はたちまちに広がり、日中両国は全面的な戦争に突入した。

日本海の荒波に洗われ、江戸期より金鉱の島として名高い佐渡ヶ島に、推理作家の氏家周一郎と妻の早苗が訪れたのは、事故死した知人の孫娘の墓参りをするためであった。

出雲の日御碕で女が殺された。

朝八時、地下鉄霞ケ関駅で爆弾テロが発生し、死傷者三百名を超える大惨事となった。

警視庁第三方面の十番目に新設された神南署は、渋谷・原宿を管轄とし、少年犯罪、売春、外国人犯罪の絶えない地域にある。

1914年、内戦の続くメキシコに、一人の日本人外務省職員が、ある“密命”をおびて潜入、六カ月に及ぶ滞在中、革命軍の指導者パンチョ・ビリャと渡りあい、八面六臂の大活躍をみせた―。

合言葉は「火星へ!」。スーツを脱ぎ捨て、ぼくらは再び宇宙をめざす。

妻に不倫の恋をさせ、それを材料に、同時進行で作品を書こうともくろんだ流行作家。

課長補佐が謎の事故死をする。

この世には不思議なことなど何もないのだよ―古本屋にして陰陽師が憑物を落とし事件を解きほぐす人気シリーズ第一弾。

歴史小説の真髄がここにある。 江戸幕府から突然命じられた三方国替え。

一般職OL兼名探偵・陶子さんの周りで起こる、不思議な“事件”の数々。月曜から日曜まで、丸の内の一週間は謎だらけ。

夭折した童謡詩人・樹来たか子の「秋ノ声」に魅せられたものは、何故破滅の匂いのする真実に近付かなければならないのか。

ゲルケン弁護士の日記に書かれていたワイン醸造所の調査中、二階堂蘭子たちは、リッベントロープ伯爵の部下に拉致された。

日記に関するトリックを使った「ヘルマフロディトス」、山中の一軒家の中がビールだらけで…「ビール家の冒険」など、28歳、長身でハンサムな課長代理・水乃紗杜瑠が活躍する4つの謎ミステリー連作。

他人の見た風景がそのまま見えてしまう「怪能力」を得たばっかりに、殺人やストーカー行為をそのまま「体験」してしまう恐怖!切羽詰まった女性の訴えに、神麻嗣子と能解匡緒、保科匡緒の3人は、調査と推理を巡らす。

十津川警部は、暴力団組長の殺人罪を立証する重要な証人を、札幌地裁に護送することになった。

南シナ海の烈風。眼下で砕ける三角波。

人を殺し、育った修道院兼教護院に舞い戻った青年・朧。修道女を犯し、暴力の衝動に身を任せ、冒涜と倫理のはざまで揺れる日々。

究極の謎。妻と娘を失った男におきた奇跡とは。

超常能力ゆえに、自らに滅びの運命を課す独覚一族。

引退を決意した落語家・伊呂八亭破鶴の最後の演目―それはごく少数の客を招いての奇妙な“二人羽織”だった。

参勤交代には謀（はかりごと）が潜んでいた。

捨て石にされた半次、執念の追跡。 水面下で混迷をきわめる備前岡山松平家の継嗣争い。

杉原爽香、二十五歳の秋。大学を卒業して2年。

死が村を蹂躙し幾重にも悲劇をもたらすだろう―人口千三百余、三方を山に囲まれ樅を育てて生きてきた外場村。

村は死の中に弧絶している―忍び寄る死者の群。息を潜め、闇を窺う村人たち。

日本最大の貯水量を誇るダムが、武装グループに占拠された。職員、ふもとの住民を人質に、要求は50億円。

盆市で大工が拾った迷子の男の子。

美少年・印南薫が率いる探検隊の一員として、はるばる南太平洋の巨石遺跡のある孤島、セント・ジョゼフ島まできてしまった、ぼくこと作家栗本薫。

ぼくこと栗本薫は、作家になってまだ四年目。

マニアを熱狂させるバーチャル・

マニアを熱狂させるバーチャル・アイドル、有森恵美。主役が登場しない奇妙なライブで、少年が刺殺された。

探偵小説の愛好家グループの中心人物・伍黄零無が奇妙な言葉を残し密室から消えた。

1996年1月。

深夜のコンビニエンス・ストアに現れた少年強盗―。

島田ミステリーの真髄ここに!’90年代屈指の超長編傑作!笠井潔、島田荘司の対論、二階堂黎人の解説を収録。

時は維新の騒擾未だ収まらぬ明詞七年、帝都東京で不可解なる事件が発生した。

早勢理一郎と衛藤はるはもと夫婦。離婚した後も何かと理由をつけてはよく会っているおかしな関係だ。

お互いの結婚相手を紹介し合う二人だが、何も進展しない。そんな時、理一郎は高校の同級生と再会。

かつては神宮のヒーロー―鳴り物入りで入団したプロ野球の世界では、2年目にノーヒットノーランを達成。

首なし死体が発見されたのは、雪が降り積もった夏の朝だった!20年前に死んだはずの美少女、和音の影がすべてを支配する不思議な和音島。

蹴鞠で遊んだ少年の日よ何処。将軍足利家の後継者・三春丸と、その後見人である少年管領・細川勝元。

奉行所検屍役・美馬正哲と産婆お杏。

ぼくには前世があるのです。ある雨の晩にバロン・サムデイがやってきて、おなかをえぐられて、そうしてぼくは死にました。

浅見光彦、わらべ唄の謎に挑む“はないちもんめ”に秘められた忌わしい過去の記憶と連続殺人。

華麗なる列車が突如消滅―。

日本を舞台に、船戸与一が初めて描く情念の世界。書き下ろし長編小説。

場末の温泉旅館にブエノスアイレスの雪が舞う。

アル中バーテンダーの島村は、過去を隠し二十年以上もひっそり暮らしてきたが、新宿中央公園の爆弾テロに遭遇してから生活が急転する。

画期的な本格推理作品の公募も第六回を数える。今回の応募は270編。

北島早苗は、ホスピスで終末期医療に携わる精神科医。

カットグラスを片手に話す男たち。あの頃は見えなかった人生の密やかな断面、その煌きに目を留めた瞬間、新しい物語は始まる。

スタートを待つ刹那、緊張は極限に達する 誰にも、何ものにも邪魔はさせない―その思いを胸に選手たちは戦い続ける 歓声も、風も、すべてを味方にするために―ゴールを見つめ、彼らはひた走る。

十七世紀末、海賊船『アドヴェンチャー・ギャレー』を駆り大海原をゆく男たち―。物語の復興をうたう本格冒険ロマン。

マリーは泣きそうな子供のような顔をした。「なにする!」圧しころした声で言った。

夭逝した天才作家の文学記念館で次々と起こる放火騒ぎ。それは惨劇への序曲だった。

いいかげんな天使が、一度死んだはずのぼくに言った。