燃える地の果てに



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初公開日(参考)1998年08月
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長編小説

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燃える地の果てに(上) (角川文庫)

2019年12月24日 燃える地の果てに(上) (角川文庫)

ギター製作の名手を捜し、スペインの小さな村パロマレスを訪ねた日本人の古城。村の沖合では給油中の米軍機2機が空中衝突し、搭載中の核爆弾が海に落ち行方不明になる事故が。30年後、新宿ゴールデン街でバーを経営する織部は、美しいギター奏者ファラオナの演奏会で、彼女が弾くギターが幻のエル・ビエント作であることに気づく。ビエントを捜してパロマレスへ向かうことになった2人。やがて運命の渦に巻き込まれていく。(「BOOK」データベースより)




書評・レビュー点数毎のグラフです平均点7.00pt

燃える地の果てにの総合評価:9.06/10点レビュー 31件。Aランク


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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

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全1件 1~1 1/1ページ
No.1:
(7pt)

気持ちよくダマされましょう

1995年から98年までに雑誌連載された、700ページを越える長編作品。スペイン現代史という逢坂剛の得意の舞台で繰り広げられる、豪華な政治アクション小説である。
1966年、スペイン上空で米軍機同士が衝突し、爆撃機に搭載されていた核爆弾4基が放出された。うち3基は地上で回収されたのだったが、残りの核爆弾1基は海中に没したらしく、米軍の必死の捜索でも見つけることができなかった。事実を隠しながら核爆弾を探す米国、その事実を暴露し、あわよくば核爆弾を入手しようとするソ連側のスパイが、スペインの田舎町で激しい神経戦を繰り広げ、この町に住むギター製作者・ディエゴのもとを訪れてギター製作を依頼し、出来上がるのを待っていた日本人・古城も否応無く、その争いに巻き込まれて行った。
1995年、新宿ゴールデン街でバーを営む・織部は、イギリス人ギタリスト・ファラオナのコンサートで彼女のギターに心を奪われ、彼女を店に招待する。店を訪れたファラオナは、古城と自分のギターが同じディエゴの作品であることに驚き、ディエゴに会うために一緒にスペインへ行こうと古城を誘ってきた。そして翌年、核爆弾墜落から30年が経ったスペインの田舎町で、二人は幻のギター製作者・ディエゴを探し始めたのだったが・・・。
スペイン現代史、情報戦、ギター、史実をベースにした現在と過去の並行した話の展開など、これぞ逢坂剛の世界という要素がびっちり詰まった超重量級の作品である。最終盤で、極めて重要な仕掛け(トリック?)が明かされるのだが、「それは無いだろう」とはならない。気持ちよくダマされた快感が味わえる。
逢坂剛ファンには文句なしのオススメ。スパイミステリー、軽いアクション小説のファンにもオススメだ。

iisan
927253Y1
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

No.30:
(5pt)

(2025-90冊目) 逢坂剛の術中にまんまとはめられた!

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 1966年1月、スペインの南村パロマレスに、米軍機搭載の4つの核爆弾が落下。幸い爆発はしなかったものの、ひとつだけが海底に沈んだと思われ、回収出来ていない。米軍は必死にその在処を探すが、この小村にはソ連が送り込んだスパイが潜伏していて、この回収作戦を影からじっと見つめていた。この村にたまさか滞在していた日本人古城(こじょう)邦秋は、この東西冷戦の謀略に図らずも巻き込まれていく……。
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 スペイン通のハードボイルドミステリー作家・逢坂剛氏の『燃える地の果てに』の下巻です。上巻と合わせるとおよそ850頁という大長編ですが、リーダビリティの高い逢坂節、謎が謎を呼ぶ展開、息もつかせぬジェットコースター・ストーリーといった具合に、いつもながらの見事なページターナーを大いに堪能しました。

 はてさていったい誰がソ連側のスパイなのか――この大きな謎は、まずまずの着地を見せます。その意味では、おおかたの読者を裏切ることも、驚かせることもないでしょう。
 ですが、物語のもうひとつの柱である、30年後の織部まさるとファラオナ・マクニコルのスペイン旅は、言葉を失うほどの驚愕のツイストを見せます。800頁に渡って読者であるわたしはいったい何を読まされていたのか。逢坂剛の術中にまんまとはめられていました。優れたミステリーは読者を騙すミステリーであることを、はっきりと証明してみせる長編作品です。

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2025年10月3日追記
 Movistar Plus+製作の4時間に渡るドキュメンタリー『Palomares』(2021年)を見ました。これを見ると、逢坂先生が相当史実を調べて『燃える地の果てに』を紡いだことがわかります。
 ただ、このドキュメンタリーに描かれているその後のパロマレス村の様子を見ると、あまりの悲しさに気分が沈みます。水爆落下事故直後、米軍は汚染土を掻き出して大量のドラム缶に入れて自国に持ち帰っています。その顛末は『燃える地の果てに』にも出てきますが、問題は、この汚染土の処理が全くでたらめだったことです。パロマレス村の土壌でプルトニウム汚染が続いていたことが1980年代に発覚し、以来、村はスペイン政府に働きかけてアメリカにきちんとした対応を求め続けています。ですが求めていたような対応はされず、村人の間に健康被害が出ています。また、水爆落下事故の対応にあたった米兵は老境を迎える年齢になり、同じく放射線による被爆が疑われる病気を発症しています。こうした退役軍人らも、パロマレスでの被爆は認定されず、加齢による発病だと言われて対応がなされていないと言います。

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燃える地の果てに〈下〉 (文春文庫)Amazon書評・レビュー:燃える地の果てに〈下〉 (文春文庫)より
4167520036
No.29:
(5pt)

(2025-87冊目) スペイン通の逢坂剛先生ならではの、史実に着想を得たミステリー

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 1966年1月、古城(こじょう)邦秋はスペインの小さな村パロマレスにいた。ギター工房の名手ディエゴ・エル・ビエントに注文をするのが目的だ。だが折しも、村の沖合で給油中の米軍機2機が空中衝突する事故が発生し、搭載中の核爆弾4個が落下する。3個は回収できたが1個は行方不明に……。
 30年後の1996年、新宿ゴールデン街でバーを経営する織部まさるは、イギリス人ギター奏者ファラオナ・マクニクルの演奏会に出かけ、エル・ビエント作の幻のギターが用いられていると気づく。そして織部とファラオナは、ビエントを捜してパロマレスへ向かうことになる……。
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 スペインで実際に起きた核爆弾落下事件に着想を得て、イベリア半島シリーズで知られるハードボイルド作家・逢坂剛先生が1998年に物した大長編作品です。その文庫版のまずは上巻、430ページを踏破しました。

 なんといっても逢坂先生のあのリーダビリティの高い文章で一気に読ませます。
 1966年はフランコ独裁政権下ですが、スペインは東西冷戦時代の地の利を活かして米軍の駐留と引き換えに経済援助を得ています。トマト農業くらいしかめぼしい産業がない小村に、核爆弾落下の大騒動が持ち上がり、米軍が乗り込んできて村人たちの喧騒をなんとか抑えにかかります。村人たち自身も地元産業が風評被害を被ることを恐れて口を閉じる一方、UPI通信記者ロベルト・デル・アモルは事実を広く伝えようと情報を村外へ出そうと奔走します。そんななか、どうもこの村にはソ連によって送り込まれたスパイが潜んでいる様子が伺えて――という怪しい展開を見せます。

 この墜落事件当時の物語の傍らで、30年後の日本人とイギリス人のカップルがパロマレスに向かうというもうひとつの物語が静かにゆっくりと進行していきます。このふたつめの物語の足取りはとても遅く、上巻の範囲では目ぼしい展開は見られません。果たして物語は今後どのような展開を見せるのか。
 下巻へと分け入ってみようと思います。
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 1966年の場面で、この核爆弾落下事件を東側陣営が発する国際ラジオ放送がいち早くスペイン語で報じる様子が描かれます。このラジオ放送は実在したスペイン独立放送のことです。スペイン共産党によって設立された反フランコ政権の地下放送局で、1977年まで存在しました。『燃える地の果てに』の中で放送を聞く村人たちが噂するように、当時のスペイン国内では「スペイン独立放送はチェコスロバキアの首都プラハから放送を行っている」と考えられていましたが、その後、実はルーマニアの首都ブカレストから放送されていたことが判明しています。
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燃える地の果てに〈上〉 (文春文庫)Amazon書評・レビュー:燃える地の果てに〈上〉 (文春文庫)より
4167520028
No.28:
(5pt)

推理していく過程が楽しい

ほとんど読んでいる作家さんの作品なので、ワクワクしながら読みました。一気に読んでしまいたい作品です。
燃える地の果てに(上) (角川文庫)Amazon書評・レビュー:燃える地の果てに(上) (角川文庫)より
4041078598
No.27:
(4pt)

一気読みの傑作

舞台のパロマレスの描写が秀逸。本を読みながら実際自分がそこで登場人物の中に入って
いるような感触だった。最後の結末は意外で驚いたがそこまでのカタルシスは感じなかった
燃える地の果てに(上) (角川文庫)Amazon書評・レビュー:燃える地の果てに(上) (角川文庫)より
4041078598
No.26:
(5pt)

即配、丁寧。

配送も早く、丁寧で大満足。
燃える地の果てに(下) (角川文庫)Amazon書評・レビュー:燃える地の果てに(下) (角川文庫)より
404107861X



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