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本格推理12 盤上の散歩者たち



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初公開日(参考)1998年07月
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本格推理〈12〉盤上の散歩者たち (光文社文庫―文庫の雑誌)

1998年07月01日 本格推理〈12〉盤上の散歩者たち (光文社文庫―文庫の雑誌)

画期的な本格推理作品の公募も第六回を数える。今回の応募は270編。うち13編を厳選し、自信をもってお届けする。本格ミステリーは、さながらチェスのような知的な闘いだ。作者が盤上に仕掛けた巧妙なトリックや真犯人を、あなたは見破ることができるだろうか?原稿用紙50枚の小宇宙―。推理小説界に新たな歴史を刻む人気シリーズ最新刊。(「BOOK」データベースより)




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本格推理12 盤上の散歩者たちの総合評価:7.00/10点レビュー 1件。Cランク


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No.1:
(7pt)

光原氏、石持氏の応募作が入った貴重な一冊

このシリーズが始まった当初は本格ミステリに耽溺していたのでトリックやロジックの方ばかりに興味は向いていたが、もうこの歳にもなると、トリック・ロジックはもとより推理「小説」としての物語の部分を重視するようになった。そしてそれら物語に熟成したワインのような味わいをもたらせるのはなんといっても文章の力である。

今回はその文章力が非常に際立ったものがあった。全13編中、もっとも優れていたのはやはり現在作家として活躍している光原百合氏と石持浅海氏の2名の作品だった。これら「消えた指輪(ミッシング・リング)」と「地雷原突破」は文章のみならず物語としてもしっかりとしており、本格ミステリが奇想天外なトリックのみに支えられているのではないことを見事に証明してみせた。
光原氏の作品は所謂「日常の謎系」の作品でこの同趣向の作品である「僕の友人」、「店内消失」の中でも最も印象に残った。トリックの奇抜さは「店内消失」がこの3作品の中で最も大掛かりだが、読書中の愉悦、読後の余韻も含めてやはりダントツである(「僕の友人」は素人の拙い筆運びがそのまま出ている感じで、読んでいる最中に真相が見え隠れし、謎を謎として保てていないし、「店内消失」は架空の電話ボックスを設えるのはナイスアイデアだが、いささか懲りすぎ。)。
今回のベストはやはり石持氏の作品である。何百個とある音響地雷の中のたった1つの本物の地雷をどうやって犯人は踏ませることが出来たのか?このように事件の状況も他作者と違い、大人の小説とでも云おうか、レベルが1つ抜きん出ている。淡々としたやり取りで繰り広げられる推理劇は渋かった。

その他特に印象に残ったのを列記するとまず「南の島の殺人」。
次に「閉じ込められた男」。これは本書の冒頭を飾る1編で真相解明のヒント―寒い日でしかも停電だったのになぜ閉じ込められた男は布団に包まなかったのか―はツイストが効いてていい。ただ34歳のキャリアウーマンが無類の大きなぬいぐるみ好きという設定はトリックのために設えた人物設定というのが見え見えでちょっとあざとい。
それと「ホームにて」。よくある駅のプラットホームでの轢殺事故を殺人だと見破るのに回送列車を使用したのがミソ。この3編くらいか。


今回はなんと云っても光原氏、石持氏の作品に尽きる。これを読んで改めて彼らの作品を読もうと思った。明日の本格はここにあるといっても過言ではないだろう。


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