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本格推理14 密室の数学者たち



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初公開日(参考)1999年06月
分類

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本格推理〈14〉密室の数学者たち (光文社文庫―文庫の雑誌)

1999年06月01日 本格推理〈14〉密室の数学者たち (光文社文庫―文庫の雑誌)

読者に挑戦状を叩きつける、13人の頭脳明晰な数学者たち!ミステリー界の新たな才能を探すため、1992年にスタートした本格推理の一般公募も、早7回目。寄せられた281編を、鮎川哲也編集長らが選考、ここに優秀作13編をお届けする。―解決不可能にみえる事件。しかし、真相にいたるヒントはすべて作品に提示されている。犯人は…誰だ。(「BOOK」データベースより)




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本格推理14 密室の数学者たちの総合評価:7.00/10点レビュー 1件。Cランク


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全1件 1~1 1/1ページ
No.1:
(7pt)

私、解っちゃいました!

相変わらず玉石混交の短編集。こうも並べると文体のレベルの違いが如実に判り、苦痛を強いられる読書もあった。
今回は純粋に推理してみた。そのため、真相ないし犯人が判ったものが13編中4編あった。

「ドルリー・レーンからのメール」はハンドルネーム「ドルリー・レーン」の正体が、「最終バスの乗客」も乗客が語る事件の犯人が(この作品は女性の通り魔殺人での状況説明がそのまま犯人を名指ししている風にしか読めないのが欠点。文体はかなりしっかりしているだけに勿体無い)、「我が友アンリ」は犯人、ダイイング・メッセージの意味、そして作者が作品全体に仕掛けた思惑が(そういう意味では鮎川氏の冒頭の解説は全く以って蛇足だなぁ)、「教授の色紙」は真相そのものがそれぞれ判った。

逆にアンフェアではないかと思わされた作品もあった。「壊れた時計」は救急車の出動に関するアリバイ工作についてはまだしも納得できたが、ヒントで何度も繰り返される「壊れた時計」についての真相はあまりにひどすぎる。これは真相を明かされても悪い意味で呆然としてしまった。
「見えない時間」もそうだ。この作者山沢晴雄氏は今までこのアンソロジーで発表された作品同様、アリバイトリックが複雑すぎるのが難で、しかも今回は首の無い死体の必然性については何の言及もされていない。この人はアリバイ物しか興味が無いのだろうと思わされた。

今回秀逸作は「問う男」、「あるピアニストの憂鬱」の2作。両方とも私が求めるトリック・ロジック+αを備えており、読後感が良い。
「問う男」は提出された事実に対し、ニュースキャスターとサンタの扮装をした人物が全く逆のストーリーを作るという趣向が○。この作者も今ではミステリ作家で構成・アイデアとも一歩抜きん出ている感じがした。
「あるピアニストの憂鬱」は作品全体に流れる諦観めいた雰囲気が読後に余韻を残した。

そのほか、いい意味でも悪い意味でも印象に残った作品は、まず「溺れた人魚」。こちらはいい意味で真相にやられたと思わせられた。
次に「氷上の歩行者」。こちらは悪い意味で。池の離れ小島で行われる短編ミステリの競作という趣向はもとより、この大トリックは可能だろうかと大いに疑問だ。島田荘司氏が喜びそうなアイデアだがどうも現実味に欠ける。

以前はこのアンソロジーに採用されていた作品といえば、密室物、クローズド・サークル物とどれもこれも似たような内容で、しかも素人のくせにシリーズ探偵が出てくるというどこか履き違えた作品が多かったが、ここに至ると事件の趣向もヴァラエティに富み、本格の裾野の広がりを感じた。
応募作品の集合体という性質上、水準以上という評価が出来るようなインパクトは得られないが、以前に比べ、格段に質は上がっていると正直思う。
次回も謎解きをする構えで読もうとするか。


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