「模倣犯」事件から9年が経った。

土井崎夫妻がなぜ、長女・茜を殺さねばならなかったのかを調べていた滋子は、夫妻が娘を殺害後、何者かによって脅迫されていたのではないか?と推理する。

憧れの日本で、遂に念願の探偵事務所を開業したトウキョー・サム。記念すべき最初の依頼人は、死霊に怯えるリキシ。

名古屋地検の検事・千鳥朱子は、秘めた関係にある服飾MD・郷原の誘いを断れず、飛騨へ旅に出かけた。

恋人との大喧嘩の果て、薬の過剰摂取で精神病院の閉鎖病棟に担ぎ込まれた明日香。

広告代理店に勤務する薫と乃梨子は、同期入社。仲はよいが相手と自分を比べずにいられない微妙な関係。

警視庁捜査一課の北条早苗が旅先の「ひだ3号」の車内で毒殺事件に遭遇。

江戸岡っ引きの総元締め米造、小野派一刀流の「青鬼」真木倩一郎。白河藩のお家騒動、田沼意知の暗躍…。

日本橋の玄冶店と呼ばれる路地で小間物屋を営むお玉は、元花魁。

中学生の慎治は同級生の執拗ないじめで、万引きを強要されるまでに追い詰められた。自ら命を絶つことを考えるようになる慎治。

第三勢力フェザーンに操られた門閥貴族の残党が七歳の皇帝を誘拐、自由惑星同盟の協力を得て帝国正統政府樹立を宣した。

新妻を車の転落事故でなくした、十津川の高校時代の親友が再婚することになった。

一度しかない16歳の夏、私とママは再び海辺の別荘にやってきた。3年前にあの「事件」が起こった場所だ。

少年が大人へと成長する過程で経験する様々な心象風景―村祭りの一夜。祖母の入院。

舞踏家の父と暮らす12歳の少女、野宮朔。夢は、作家になること。

百億円相当のコカインを、小型機で密輸しようとする犯罪グループ。沖縄・下地島の自然に抱かれ疲れを癒す、ふたりのパイロット。

孤独で気侭な探偵・頚城悦夫。若く美しい依頼人。

「マスター、このコーヒー、冷めているよ」「お客さん、今朝からコーヒーは冷めるようになったんですよ」この世界、リアルを追求すると、不便になっていくのだ。

あっちもこっちも謎だらけだけど、私、思うのよ。これら全部がすべてきれいにつながる瞬間があるんじゃないかって。

故郷を捨て、過去を消し、ひたすら悪事を働いてきた日系ブラジル人の高木耕一は、コロンビア人の出稼ぎ売春婦DDと出逢う。

ネットで出会い、心を通わせた男と女。しかしふたりは、自分の性別を偽っていた―一度送ったメールは二度ともとにもどせない。

真っ暗な穴のなかへ落ちてゆく夢を見た。青函トンネルを走る列車で目覚めた時、彼は自分自身を失っていた。

ソ連崩壊に伴い悪名高きスパイ組織KGBも消滅した。

ある晩、マンションの居間で彼女は語りだした。「わたしは幽霊です。

東京・お台場のテレビ局に出演予定の香港映画スターへ、暗殺予告が届いた。

警察を追われた悪徳刑事の夢、不思議な神隠し事件の解明に執念を燃やす引退した老刑事。

宿した命を喪った夫婦。闇にとらわれた少年。

枝利子の裁判は、病院内外の圧力で難航する。その裏で厚労省の佐久間が香村助教授に接触を始めた。

過失による患者の死に平然とする医師たちに怒りがたぎる元新聞記者・松野。

彼の名は黒川鈴木。姓名どちらも姓に見えるという点で、まあ珍名の部類に入る。

井の頭公園で女子高生が絞殺死体で発見された。

警察官桐生が気づいた時、惨劇はもはや終わっていた。下宿先の少女は凌辱され骸を晒していたのだ。

ただ一度だけ交わした運命の夜。だが、男は思いも告げず、最愛の人を失うことに…。

年老いた父と同居するため、家族をつれて故郷に戻った美笹修司。その帰郷を待ちわびたように次々と発生する怪事件。

食べ物飲み物に至るまで刺客に警戒怠りなかった李小遊が、猛毒にあたって死んだ。

なぜ彼はあんな妙な所に住まうのか。

ご近所の噂話にビクリとし、警官の姿を見てはドキリとする。ワケあって下町は谷中で新生活を始めた芭子と綾香。

さらなるテロの危険に日本政府は福岡を封鎖する。いまや九州は反乱軍の占領下となった。

北朝鮮のコマンド9人が開幕戦の福岡ドームを武力占拠し、2時間後、複葉輸送機で484人の特殊部隊が来襲、市中心部を制圧した。

フィリップ・マーロウに憧れる私は、むろん私立探偵である。が、やむなく、失踪したペットの捜索を請け負うこともある。

警視庁捜査一課の鷺沼は、迷宮入り事件のファイルを開いた。

一瞬が永遠なら、永遠もまた一瞬。過ぎて返らぬ思い出も、私のうちに生きている。

ただ、あの人を勝たせるために走る。それが、僕のすべてだ―。

錯乱状態のまま赤羽西署から帰された「屋宜優子」。その行方を追う新米女性刑事「堀川麻耶」。

美人姉妹が住む谷中の“猫屋敷”で事件が発生した。姉妹の父親は、五年前に押し込み強盗で殺された海産物問屋のあるじであった。

隣人の坂本に謎の箱を預けて失踪した米村。箱には古いドクロが入っていた。

「鳥居の赤兵衛」は大盗賊の活躍を描いた貸本屋限定・十巻ものの手書きの読本だ。

今日、パパが死んだ。昨日かもしれないけど、私には分らない。

世界と規則、それが天使。時間と記憶、それが人間。

地味なOL生活を送っていた七代が、ついに出会った理想の男性、安人。

この宇宙はどうして生まれたのか?宇宙の果てはどうなっているのか?“宇宙の本当の姿”を追い求め、ある独創的な理論に到達した宇宙物理学者。

「定年になったら、一緒にこの曲を合奏しよう」妻と交わした約束だった。そのために、ピアノを習った。

元零戦の操縦士でその日暮らしを送っていた綾瀬勝治は、行きつけの飲み屋で知り合った男から、新会社の社長就任という意外な話を持ちかけられる。

彼女は正しい立派な恋愛をしなければならない。しかし、その相手はおれで有り得ようか。

明治36年、できたばかりの東京・日比谷公園で開かれる「公園裁判」。

「オリジナル全国湯けむりかるた」の創作コンテストに応募した志垣警部と和久井刑事。なんと結果は見事優勝。

愛―、それは気高く美しきもの。そして、この世で最も恐ろしいもの。

突然、男の腕に抱きしめられ、唇が塞がれた。

五年生に進級する春、森は父親の転勤で東京から北九州へ転校することになった。

最高軍事機密ともいえる奇跡の脳移植者の存在を狙い、アスカにロシアとアメリカの魔の手が伸びる。

脳移植によって生まれた麻薬取締官・神崎アスカは、美しくも脆弱なマフィアの女の肉体と、元女刑事の強靱な精神を併せ持つ。

刑事を夢見て看守台に座り続けた男、最後の「看守眼」―。

パソコン通信探偵団のメンバーも中学生に。

新婚一年目の刑事夫婦が、招待旅行で北海道を訪れた。

ネウロ&弥子が笹塚刑事と街で出くわしたある日、一匹の蝶が舞う。蝶は、笹塚に遠い日の出来事を思い出させた。

徹底的に現実を拒否しおぞましい妄想にとりつかれた人間を主人公として、遠国の美女への願望、女たちの執念、反逆的なヒューマニズムや現実逃避をテーマとする中編小説集。

大宮の地にそびえたつ地上35階建ての超高層ビル。

地上げ屋の悪質な営業妨害を老弁護士猪狩文助に相談していたパスタ屋「Z」の主人浜崎隆雄が、殺人罪で勾留された。

のぶちゃん、何かうまいもん作っておくれよ―。

十人に一人がHIVに感染している国南アフリカ。

読めば楽しくなる本格ミステリ 霧に包まれた孤島の館 はやみねマジック開幕! 万能財団が総力を挙げた映画ロケに招待された亜衣たち三姉妹。

大宮の地にそびえたつ地上35階建̆

熱い正義と愛情溢れる青年の冒険を描く長篇生まれながらに足が悪いが、物怖じしない正義感とねばり強さを持つ青年・弥平。

「この世の定め事と思って、信太郎と添いとげておくれ」おぬいの窮地を救った卯兵衛は倒れてしまった。

「いつまでこんな見込みのない手術をつづけるんです!!」手術法をめぐって対立する執刀医と救命救急部の医師。

新人賞受賞が内定しながら、担当編集者と選考委員の目にしかふれぬまま失われた幻の小説「天啓の宴」―デビュー二作目が書けずに悩む作家・天童は興味を覚え、その謎を追究し始める。

「朱実になりたかったのかな、真佐子って」―美人で人気者の朱実が殺され、不美人で嫌われ者の真佐子が疑惑の対象に。

松村鳩子は、30歳の誕生日を挟んで、ふたつの大災難に見舞われる。婚約者に逃げられ、勤め先が破綻。

渋谷の雑踏を切り裂く一台の異形の車、オロチ。その助手席に座っていたのは、死んだはずのあの女だった―。

ひとは夢の中でさまざまなものを思い描く。生と死、愛と憎、肉体と精神、官能と苦痛、永遠と瞬間、安心と恐怖。

「ナポレオンが三歳の時の頭蓋骨!?」。欧州行きの豪華客船の中で、若き富豪が大枚をはたいた宝物が姿を消した。

1988年夏、札幌。伝説的な奇術師・吝一郎の復帰公演が事件の発端だった。

「あの事件をやったのはね、もしかしたら、兄さんかもしれない…」祖父の二三回忌の席で、大叔母が呟いた一言がすべての発端だった。

1857年、ヴィクトリア朝のイギリス。

ただ一人の富豪が所有する、この世に一台きりのタイムマシンが世界を変えてしまった。

遠い昔の思い出や、幼い頃に聞いたお伽噺、切ない恋の記憶…。

徳川御三家筆頭尾張家当主・吉通が急死。江戸入りしていた紀州家当主・吉宗も動く。

七百年の眠りから「手稿」が目を覚ます。南仏トゥルーズの図書館に、その文書は保管されていた。

教会が犯した大罪が、今、暴かれる。

成功と失敗。人生の光と影。

北海道、東北、山陰と舞台を変えて、“望郷の殺人者”を追う十津川警部班の捜査行に終わりはない。

ロミ・品川とケン・十河が配属された、遊園地の地下にある新しい部署には、真新しい二体のロボットがあった。

一流商社をリストラされ北海道の故郷に帰ってきた川崎恭子。失意の彼女が目にしたのは、さびれた町の風景だった。

法医学教室の助教授・神ヒカルは、監察医務院で外国人グループの襲撃にみまわれる。

大型旅客機墜落から十六年目の夏―隠された謀略の存在が浮上した。

私は、彼の何を知っているというのか?彼は私に何を求めていたのだろう?大学教授・村川融をめぐる、女、男、妻、息子、娘―それぞれに闇をかかえた「私」は、何かを強く求め続けていた。

浅見光彦は軽井沢のセンセから、一通の手紙を託された。