(短編集)
谷崎潤一郎犯罪小説集
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白昼鬼語を読了し、先ず感じたのは江戸川乱歩風だなと思い、谷崎が乱歩を参考にしたのかと思いきや、あにはからんや巻末の渡部直己の『解説ー犯罪としての話法』で逆であることを知った。「青年期の乱歩にとって、当時の谷崎ほど刺激的な作家はいなかったという。」にビックリ。 ミステリー作家として谷崎潤一郎を考えると、代表作の一つである「春琴抄」もただの愛の小説ではなく、誰が春琴の顔に熱湯をかけたのか?と言う、ミステリー小説になる。そもそも読者は「春琴抄」がミステリー小説だと分からず終わる。しかも最後まで犯人は明かされないで終わる。映画「春琴抄」はどれも愛を描き、ミステリーの側面は表に出てこない。 犯人は誰か???、今となってはなかなか入手困難な●『名作の戯れ(『春琴抄』『こころ』の真実)秦恒平)』で、徹底的に深読みしています。そして夏目漱石の『こころ』では、なぜ先生が自殺したかを深読みしています。 ミステリー小説を愛読してる人なら、どの作品も最後のオチがどうなるかは数種類思い浮かぶが、 谷崎の凄さは執拗な描写力・表現力がぐいぐいと読者を引き込む。なので行間を味わう、心に時間的ゆとりがないと良さは分からない。 | ||||
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推理、サスペンス、ミステリー物は、ついついストーリーに走って頁を捲るけれど、探偵や刑事等の第三者ではない、一人称の犯人の心理を読者に理解させ、考えさせたり、共鳴させたりする作品が少なくて、あ~探してたのはコレだ!と思えた一冊でした。 本嫌いに、本を読む面白さを教える格好の一冊だと思う。 | ||||
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これが、谷崎潤一郎? 松本清張ばりの面白さ。 おすすめです。 | ||||
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文豪谷崎の探偵小説(的)作品4篇を収める。神経症的異常心理による殺人『柳湯の事件』。所謂「プロバビリティの犯罪」を描く本邦嚆矢とされ名高き『途上』。「意外な真犯人」の『私』。悪魔主義とマゾヒズムの結合『白昼鬼語』。いずれ劣らぬ逸品揃い。薦めます。 | ||||
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この小説集は、ストーリー自体はそれほど刺激的とは思えませんが、読み終わり時間が経ってからじわじわと余韻が戻って来るような、不思議な読後感があります。 落ちを期待する推理小説というよりは、〈犯罪者の心理〉小説という感じがします。 【柳湯の事件】 ぬらぬらしたものの感触、夢の中を漂うような浮遊感、柳湯の不潔な描写が秀逸で、読んでいるときは気持ち悪いですが、読み終わってみると、夢か現か不思議な余韻とともに、奇妙な世界の印象が頭から離れません。 【途上】 蓋然性についての「論理的遊戯」は、面白いことは確かですが、あとから小出しに情報が加算されるので、ミステリーとしては不完全であり、論理展開の上でもフェアではないような気がします。 ただ、犯罪者よりも探偵の方が不気味な人物と映る不思議な読後感でした。 【私】 嘘をつかない語り手の、完全な一人称語りで犯罪小説が成り立つという、とても完成度の高い作品だと思います。当時としては斬新な手法だったと思われます。 【白昼鬼語】 これだけはストーリー展開が予想がつかず、途中まではとても面白く読めました。しかし、このタイプの小説としては少し長すぎるように感じられ、中ほどで落ちをつけて終わりにしてもよかったのではないかと思いました。想像もつかない結末でしたが、伏線やヒントがあるわけではないので、謎解きの物語とは少し違うと思います。 詩のような暗号文は素敵でした。 主人公の園田はなかなか面白い人物だと思いました。 全体的な印象として、ストーリーはともかく、谷崎潤一郎による文体そのものを楽しむという読み方もあると思います。 読書では筋よりも文章を味わうタイプの方にもおすすめです。 | ||||
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