個人的な体験



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    初公開日(参考)1964年01月
    分類

    長編小説

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    『個人的な体験』と初期短篇 (大江健三郎小説)

    1996年07月01日 『個人的な体験』と初期短篇 (大江健三郎小説)

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    ※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
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    No.39:
    (5pt)

    大江健三郎は空間把握能力に長けている。

    大江健三郎は空間把握能力に長けている。
    登場人物がその時どの方向を向いているのか、向いた先に何があるのか、その何かを利用してどういう動作をしたのか、事細かに書かれているので詳細に情景が浮かび上がる。まるで1つの映画を見ているかのように視覚的に。また映画では再現できないような嗅覚触覚も含めた五感の細かい情報が多いので読書体験としてはこの上ない。

    この作品の主人公は、鳥(バード)。空の怪物アグイーの中の「不満足」と言う作品の出てくる人物でもある。最初は疑問から始まり中盤あたりで確信に変わるとき、とてもとても驚いた。
    人間の悪いところを全部出し切った前半中盤だった。途中気分が悪くなるほどでもあった。しかし最後のチャプター13はとんでもなかった!とても感動した。
    読み終わったあとに、声出して笑ってしまうぐらいにすごかった。 勇気をもらえる作品だった。

    この作品は、あとがきに変わる「 かつて味わったことのない 深甚(しんじん)な恐怖感が鳥(バード)をとらえた。」 まで含めて、1つの大きな作品となっていくと思った。
    どん底まで落ちた後の上昇とその上昇に至るまでの動機や思考の分岐点が上手く描写されていた。
    個人的な体験 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:個人的な体験 (新潮文庫)より
    4101126100
    No.38:
    (3pt)

    油彩画をみたかのよう

    大江健三郎は初でした。

    文学部出でも何でもないので、
    大した感想は書けませんが、、。

    まず、表現が詩的で、
    緻密に情景を描写するよりも、
    脳に感情として入り込んできます!
    ここがすごい

    「眠りのイソギンチャクの触手の波状攻撃
    = 睡魔」
    「それはのんびり眠っている二十日ねずみだ
    = 萎縮したいちもつ」
    など笑いのペーソスもあり!

    あと小説が若いと感じました。
    稚拙というのではなく。

    性的な文章の割合が多いのと、
    文章の勢い、
    感情的な表現などが、
    20代の若者の若々しいエネルギーを
    感じました。

    最後で主人公のバードが、
    それまで固執していた考えから唐突に考えを改め、
    会心したように走りだすところの唐突具合が、 
    ストーリー的に違和感に感じる人もいるのではないでしょうか⁇

    世間では覚醒とか気づきとか言われるのかもしれませんが、
    自分が、単純に今まで固執していた自分の考えに飽きて、
    別の考えの方がしっくりきたらその考えに取って変えるタイプなので、
    全然不自然じゃなかったです。
    大体が、こうやって軌道修正してくもんじゃないでしょうか。

    ひょっとすると、この唐突さは大江にもある性質だったので、
    ストーリーに織り込んだのかもしれないですね。
    ストーリー的には、
    改心の手前で、赤ちゃんに直接触れるシーンが盛り込まれているので、
    ここら辺でうまく感情の動線を導こうと思っていたのかもしれません。

    注意しないといけないと思ったのは、
    大江が後書きで書いてますが、

    ストーリーを埋め尽くす欺瞞の思考回路は、
    大江自身の障害を持った子供に対する考えを書いたのではなく、
    あくまでマイナス面からそれを捉えた場合を
    表現してるにすぎないそうです。

    陽側のくさびとして
    肝臓の無い子供の父親の登場と、
    デルチェフさんが登場しますが、

    僕にはデルチェフさんの道徳的中途半端さが気になって、
    いまいち登場させた意味がつかめませんでしたが、、。
    何を意味してたんだろう。

    読んだ人に考察を促す爪痕を残す小説と言うより、
    個人的には感情に直接訴えかける、
    芸術的な油彩画を見たような感じでした。
    読んでよかったです。
    個人的な体験 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:個人的な体験 (新潮文庫)より
    4101126100
    No.37:
    (3pt)

    「個人的な体験」に口出しはしない

    「難解」 という意味合いではなく、読んでいて楽しくない。書いてあることはわかるが、そこに共感があるわけでもない。同調もできないし、否定したいとも思わない。

    どこまでいってもそれは「個人的な体験」なのであり、読者が追体験するようなことでもないし、思い馳せることでもないのだというふうに咀嚼した。

    もしもそういった意味でタイトルがつけられ、そのように物語があるのなら、とてもよくできた作品だと思う。

    ストーリーはさておき、修辞はどれも小気味いいし、表現の幅が広いので、文章には飽きない。
    個人的な体験 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:個人的な体験 (新潮文庫)より
    4101126100
    No.36:
    (3pt)

    難解だが、これが文学というものだろうか

    やはり難解でした。
    でも、わかりにくい文学があってもいいと思う。
    読み手の慣れも必要なのだろう。
    個人的な体験 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:個人的な体験 (新潮文庫)より
    4101126100
    No.35:
    (5pt)

    圧巻!文学史上の「問題作」

    この作品が或る文学賞を受けた、そのパーティの席上、河盛好蔵が「大江君、この作品で君は大作家になった!が、私は認めない!」と言い放った。傍らで、それを聞いた江藤淳は、生涯、二度と大江作品について語ることをしなかった。たとえフィクションの形式でも、身近な(あるいは実在の)誰かを、その魂を傷つけていいのか?河盛さんは、一言も語らずに、そのことを大江本人に突きつけた!それに衝撃を受けた江藤淳は、大江を批評の対象から外した。数十年ぶりに読んでも、圧倒される「世界文学」!河盛さんが語らずに提起した「問題」に、読者一人一人が、応えるだろう。
    個人的な体験 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:個人的な体験 (新潮文庫)より
    4101126100



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