異邦人
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| 彼は意味付けをしない、価値を見出さない、事実を事実のまま受け止めて流す。徹底的に今を生きる人。 全てを物語としない、もちろん自分の日常も。だから他人が勝手に自分の人生を物語にして語ることが受け入れられなかった。 意外だったのが死について考えてこなかった点。だが考えてみると彼は徹底的に今を生きる人、そこを強調したかったと感じた。 現代人とは真逆の人格のため主人公の考えを理解するのは難しいかもしれない。 | ||||
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| カミュの傑作と言われているので読んでみたが、どうしても古臭いという感じがした。 もちろん古い小説なので古くて当たり前なのだが、主人公に共感出来たり、ストーリーに引き込まれる、という事はなかった。 恐らくカミュ以後に、同じようなテーマでも現代的な洗練された小説が生まれているからだろう。 発売当時の読者には衝撃を与えた、というのは何となく想像できる。 しかし、現代の一般読者として衝撃を感じるかと言われれば疑問である。 | ||||
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| 論文作成で購入しました。引っ越しの時に紛失してしまい、助かりました。 | ||||
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| ママンの死、恋愛、そして殺人を犯し、囚われの身となる。私も味わったことがあるが、苦しい孤独との戦いであった。しかしこれを乗り越えると他の人より強くなれる。貴重な経験を主人公とともに味わえた作品であった。 | ||||
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| 私がこの小説を初めて読んだのは17歳だった。 その内的衝撃は凄まじく、読後直後の放心と倦怠、私の中の既存価値の転覆、そして自己内に芽生える哲学と思想という発芽を感じたのだ。 本書は、人間存在の根源に迫る「不条理」の思想を透徹な筆致で浮き彫りにした作品である。 ムルソ**ーは従来の道徳や宗教の価値観をことごとく拒み、ただ世界を無垢な眼差しで眺める「異邦人」**として、あらゆる規範の外側を生きている。 人々の歓びも悲しみもすべて、彼にとっては海の波の音のように沖の彼方へ過ぎ去るものであり、その冷淡さこそが彼をこの世界の本質に近づけているのかもしれぬ。 殊に、法廷でムルソーが母親の死に涙を流さなかった点を殊更に咎められる様子は、現実において社会がいかに規範や慣習という無意味な枷に縛られているかを象徴している。 ここで作者は、社会がいかに人間を他者の眼差しに適応させようとするかを辛辣に描き出しているのだ。 ムルソーの無関心や己の感情に忠実であることが、いかにして社会に疎まれるのかを通じて、作者は「異邦人」であることの孤独、さらにそれに内包される真の自由を読者に見せつける。 そして、何よりも圧倒的なのはこの作品が作者の「不条理」への哲学を具現化している点である。 ムルソーは人間の生に意味を求めることの無意味さを痛感し、ただ目の前の現実に従う。 **彼は世界が自らに与える意味を拒否することにより、真の意味での自由を獲得している。** 死刑を宣告された瞬間にも動じず、死そのものに意味を見出さずに歩む姿は不条理と対峙しつつも恐怖もなくその中を往く「英雄」のようだ。 総じて『異邦人』は、ただ生きることの無意味を受け入れた者のみが抱く強靭な美しさ、そして無垢の美学が染み渡る作品である。 この物語を通じて作者は**社会の常識や価値観の外側に立ち、己の存在の真実に忠実に生きる**ことの力強さを私たちに突きつける。 私は本書から多大な影響を受け、カミュの盟友でありライバルでもあったジャン=ポール・サルトルをはじめ、西洋哲学の世界へと招かれたのである。 そして、私はこの小説を実験的に各年代に応じて読むという試みをしてきた。 その物語は年齢とともに異なる面を見せ、読む者の魂に深く入り込む。 この作品の奥深い不条理もまた、人生の岐路に応じてさまざまな姿を現すのである。 | ||||
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