虚像の砦
- カルト (79)
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真山仁さんの本です。 「虚像」と書いて「メディア」と読ませます。 テレビ局でのニュース番組のネタでしたね。 舞台は、現実のTBSがモデルと思われる、PTBというテレビ局。 そこの報道のディレクターの風見が視点人物の一人。 もう一人の視点人物は、お笑いで視聴率を稼ぎまくる黒岩。 また総務省の報道関係の調査官織田馨という女性も、視点人物の一人になります。 基本は、この三人の視点人物によって語られます。 風見は、中東で日本人が誘拐され、それを独占入手したものの、なかなか報道できずに苦しむ。 一方、黒岩は視聴率に苦しむ。 織田は、いまいち放送免許などの仕事を理解していない。 基軸は、中東で日本人が拉致されました、というところから、日本では「自己責任論」が噴出、時の首相もそれに便乗、という感じで、それに対して、政権打倒を目指している「プライムニュース」のメインキャスター福森は、遠慮容赦なく政府を批判。 福森は、なんとなく筑紫哲也がイメージされているのかなぁ。 とはいえ、話はだんだんと社内紛争になっていって、つか、それ以前に、PTBの財務状況が悪すぎるんだけど、はたして総務省が再免許を認めるの?というような展開に。 そもそも、総務省は再免許を出すために、財務状況などをチェックする仕事があって、そのための指導や根回しの場であったりするという内幕も語られていきます。 そこに、東京地検特捜部が財務でのガサをいれてきて、PTBが破局的な局面に…。 はたして、ジャーナリズムの魂は守れるのか? とはいえ、黒岩のバラエティの話だとか、総務省の話だとか、目線がかわり、それによって物の見方もかわるので、多角的にテレビ局や報道について考えることができます。 意外だったのが、総務省の対応でして、総務省って、放送局に対してコンサルみたいなことしてんだな、という。 個人的には、「放送局に対する政府の圧力」ってのは、そんなに露骨にやるようなもんじゃないですし、 もう今はネットの時代ですから、隠していても、ネットでばらされる可能性が高いので、 正直、もうテレビってオワコンじゃねえ?って気がしますね。 なんか、そういう斜陽産業の悲哀といいますか、そういうのを感じましたが、 一方で、伝えるための使命感とか、ジャーナリズムの意義というのは、よくわかりましたけど、 でもさ、やっぱり、ネット時代なんだよね、もう。 とりあえず、物語の展開としては、次々と事件がおこり、面白く読めるのですが、 黒岩のキャラが、理想的すぎて、いまいち感情移入できないんですよね。 「お行儀が良すぎる」という感じがしまして、 さらに、お笑いの才能があるというのですが、こういう才能がある人って、ディレクターなんかなれないだろ、と思いますね。 また、黒岩の父が大学教授で、風刺文学を研究しているという設定なんですけど、 「笑いの本質とは~」みたいなゴタクを並べるところが、なんか大学の先生っぽくない。 大学の先生って、そんなことに拘らなさそう。 また、総務省の織田や、それにアドバイスする人間も、なんか実在感がない有能人間で、 ちょっとリアリティに欠ける気がしました。 とはいえ、とりあえず、「テレビ」に拘る時代じゃないよな、と痛烈に感じさせてくれた本でした。 | ||||
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面白くない | ||||
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報道は真実を伝えること、それをどう評価するかは受け止めるが我が決めること。情報操作はもってのほかであると思う。表現の自由は誰にも認められた権利であるが、誰かを傷つけることを常に意識していてほしいと思う。 | ||||
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せっかくのフィクションが、ところどころリアルを感じさせて、記憶と小説と、どっちにも脳みそが動いてしまって集中できませんでした。せっかくの題材を、散らかして終わらせてしまった感があります。テレビの心象操作の数々をノンフィクションで追ったほうが良い作品になる気がしました。 | ||||
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中東で日本人が誘拐された。その情報をいち早く得た、民放PTBディレクター・風見は、他局に先んじて放送しようと動き出すが、予想外の抵抗を受ける。一方、バラエティ番組の敏腕プロデューサー・黒岩は、次第に視聴率に縛られ、自分を見失っていった。二人の苦悩と葛藤を通して、巨大メディアの内実を暴く。 | ||||
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