(短編集)
骨餓身峠死人葛
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どこの書店にも置いてなくここで見つけました。 読んだ感想はなんとも言えない汗 | ||||
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素晴らしい。兄妹相姦が、こんなにも、麗々しく異常な筆致で描かれている小説は、全世界で、これをもって超えるものはないと思います。 | ||||
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「骨餓身峠死人葛」。 九州北部の骨餓身(ほねがみ)峠にある小炭坑とその専用墓場。死者を栄養にして死人葛(ほとけかずら)が生い茂る。主人公は、葛の白い花を偏愛した炭坑主の娘・たかをかもしれないし、炭坑そのもののような気もする。明治末から昭和30年代はじめまでの、一時は活況を呈した炭坑の盛衰記であり、たかをの異常がタタリとなって、この炭坑に関わる人々を永く狂わせる話でもある。 人間の暗部をさらけ出す地獄巡りのような炭坑史と夥しい死が、価値観や心理描写を省いた乾いた筆致でザラリと語られる。導入部と対になったオチは成功しているが、プロット全体は異常すぎるというか、究極のグロテスクに満ちている。大変な作品で、ほとんど評価不能だ。 部分的に素晴らしいところがたくさんあるが、戦前・戦中部分はリアリティがあるのに戦後の部分でいきなり伝奇的になるので、まとまりの悪い感じはする。 「人情フィナーレ」。 下町に生まれた少女がひょんなことから浅草の踊り子になり、どたばたの末に結婚し、戦時下を生き抜いてゆくが夫は結核で戦時中に亡くなってしまう。 荷風の世界をちょっと明るく軽くした小説かと思っていると戦後へ話が続き、主人公は生活に追われてストリップに転じ、さらには・・・という展開。一人の母性本能豊かな、そして潔い女性の人生に託して語る、戦前から戦後にかけての歓楽街・三業地の風俗史だ。 独特の文体と、時折はっとするくらい鋭い心理描写を挟みながら、女性の情感がドライに語られる。女性心理の描写がびっくりするほど巧い。味わいのある短篇だ。 「同行二人」。 カポーティが関西弁で書いたらこんな感じになるのではと思うような、後味のよい好短篇。 神戸の女学校で知り合った親友の二人、苦しい戦中期を経て再び出会ったあと、運命が分かれる。一人はふつうに結婚し男の子を生むが、もう一人はアメリカ兵相手の街娼になって混血の娘ができる。60年代に入り、高校生の息子は混血児の娘と知り合い家出。息子を溺愛する母は抗議の気持ちで昔の親友に会う・・・。二人の会話と心理描写だけでストーリーが違和感なく進む。 | ||||
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表題作目当てで購入。エロティシズムとグロテスクの極み。ぬらぬらどろどろ。 | ||||
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本の帯にて著者曰く「おれは天才だ」。 確かにあの文体の妙は天才である。ただし、野坂さんの作品は構成が崩れることが多い。よって、あたりはずれも多い。 同著作「文壇」でも語っていたが、野坂さんは天啓によって創作を行う様で、書きはじめの設定はともかく、構成は後付けらしい。 ただ、本人も「ちゃんと構成ができあがってから書いた傑作」と評する「骨餓身峠死人葛」は大傑作。脳味噌ぶっ飛ぶおもしろさ。 その他も佳作まじりで満足できる内容。単行本(文庫)を買ってはずれを引くより、こっちの集成本を買うのを薦めます。 「骨餓身〜」なら満点だけど、全体で見ると星4つ。 | ||||
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