(短編集)
童女入水
- 虐待 (178)
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表題作以外にも、人間の本質に迫った、心の闇を描き出す作品が目白押し。それは戦後何年、何十年といったわずかな期間で変わるはずのものではない。なのに何故いまの作家にこれが書けないのか。野坂自身の過酷な体験、それによって培われたヒトを見る目。焼夷弾は街を焼け野原に変えただけではなく、人間の皮を剥き、深層の獣性を露出させてしまったのか。獣らしさこそが人間らしさなのか。 | ||||
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表題作は今話題の(?)ネグレクトについて、 「これでもか!」といわんばかりに肉薄した 小説で、子供の虐待など、昔からたっくさん あったこと、よくわかります。 ぼくの周囲にも、そんな出来事はありました。 今はマスコミが、子供に甘い親をバックにつけて 騒ぐだけ。 別に今の親が子に対して残酷になったわけでも、 その逆でもないのです。 野坂さんなら当然わかっていらっしゃることだと 思います。 野坂さんの小説には、スタイリッシュな実験性と、 泥臭い、と言いたいくらいシビアな現実認識があります。 野坂さんに影響受けたという町田康さんや川上未映子さんには、 スタイルはともかく、裏打ちされたシビアな認識や体験がない。 そこがもどかしい。 今、という時代を背景にして、ここに収められたような 小説が描けないはずはない、少なくとも、漫画はやってる。 もすこしみんな、野坂さん読み込むべきだと思います!! | ||||
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例えば表題作は今ふうに言えばネグレクト、 について書かれた小説と捉えることが出来ますが、 野坂さんがお描きになる小説は何を題材にしても、 そんなトピックな話題を追って終わるような浅い ものでなく、 人間一般について、大きな視点から描かれている、 と思うのです。 ですから、他の短編に70年代の公害問題を あからさまに背景にした作品があっても、 時事問題をその場かぎりで使った 古びた作品と、シラけて読みとばさせない、 異様な迫力を感じさせるのだと、思うのです。 いちばん有名な戦争について書かれた諸作も もちろんそうで、 60年代からずっと、その場その時代での トピックな風俗を追いかけているだけに見せかけて、 実は野坂さんは、いつも普遍性のある事ばかり 描きつづける人だと感じるのです。 (ホームヘルパー、なんて単語を70年代初期 から作中に使いながら、流行や先取りの 飾りで使ったりしない!!) 野坂さんはまだまだ、理解も流通もまともに していない大作家です!! 読まなくていいから、安ければ買っておこう!! きっと20年後の宝になりますよ!! | ||||
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